ひとり占め
ひとり占めなんてできなくて
翼を渡したのはわたし
「いらない」って言って
そばにいてくれると思ってた
リードはすぐに外れるし
わたしも背を向けた
だけどどちらかが
振り向くはずだと信じてた
闇は思いの外居心地は悪くない
空は冬鳥を隠し雪もよい
容赦なく時間は流れ
間違い気づいても言えない
砂場にもらったものを全部埋めて
何か変わった 変わらなかった
からからに乾く川の小石ひろえば
なで肩の石はきみのようだ
笑った顔が泣いて見えるよ
違う歌が好きだったんだ
カチューシャのこめかみ軋む
立ち止まることができないきみを
ただ遠くみてる
ひとり占めできないきみを
ひとり占めしたかったきみを
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