『銀河鉄道の夜』って未完の作品!?【考察】
Clubhouseで第2、4月曜22:30〜睡眠やリラックスのための朗読をやってまして、現在の題材が『銀河鉄道の夜』なんです😊
で、
この作品って未完で発表されてるって、ご存知でしたか??
教科書にも掲載されている作品なので冒頭の部分だけでは気が付きにくくて、
最後の方の一部の原稿がないらしいんですよ。
前回の配信の時に少し話した内容を文章にまとめてみましたので、是非ご覧ください✨
7年かけたが、まだ改編しようとしていた作品
世の中に出ている『銀河鉄道の夜』は第四稿らしいです。これが最新版という形となっています。
第三稿から第四稿において終盤の内容にかなりの変更があるようです。
第三稿での登場人物が第四稿では削除されていたり、結末が違うものになっていたりしています。ご興味のある方は両方ともネット上で確認できますので、実際に読んで👀いただくと面白いかもしれません😊
きっと宮沢賢治さんの中での思考に変化があり、少しずつ改編していたのかと思います。
その当時の宮沢賢治さんが伝えたいことを物語展開に載せようと練っているところだったため、抜けている部分が存在してしまったのかと考えられます。
伝えたかった想いの変化
『銀河鉄道の夜』は、第三稿と第四稿ともに
人生、生きるとはがテーマに私は感じました。
〔第三稿〕
夢から学び、現実での幸せを問いかける
↓
〔第四稿〕
自己犠牲は幸せなのか?登場人物の死を目の当たりにして現実ではどう生きるか?
結果的に、生きることへの見方が変わり焦点を当てたい部分が変化したのではないか?
伝えたい想いのベクトルや、価値観が変化したのではないか?
宮沢賢治さん自身も7年でいろんなものを見て体験し、より深みを知ったからこその変化なのかもしれません。
登場人物の変化
宮沢賢治さんの伝えたい想いを
様々なユニークな登場人物に代弁させ、
その登場人物が出てくる理由
にこそ忍ばせているのかもしれません。
そのため、ある登場人物の削除やある登場人物の死という構想に練り直したのではないでしょうか?
そうした改稿を重ねるうちに、より重い内容になっているように感じますが、ファンタジー世界の描写や独特な表現にすることによって重いテーマだと気づかせない作品に仕上がっている気がします。
読み手のタイミングによっても変化する名作
生きてきたタイミングによって人の人生観が変わるように、
読み手のタイミングによって、受け取り方も変化し、印象が毎回変わるような作品であると私は感じています。
書き手の宮沢賢治さんの想いがそうさせているのかもしれませんが😅
文章も言葉も変わらず、尚且つ、未完。
なのにも関わらず、、、
未完だからこそ不思議な魅力があるのか?はわからないけれど、
何故か惹きつけられる、みんなに愛される名作。
この作品に人生の違うタイミングで何度も出会えて、色々と考えるさせられるきっかけになりました。
未完の作品だけれど、発表することを決めた宮沢賢治さんのご家族や出版者の方のスゴさをこの後の時代に感じられていますね😆
『銀河鉄道の夜』にはまだまだ魅力が詰まっているなぁと思います。
皆さんも、皆さんだけのこの作品の魅力を探してみてはいかがですか?😄
Clubhouseでの『銀河鉄道の夜』の朗読は半年近く続きましたが、
次回6月26日(月)が遂にラストとなります。
22:30〜是非聴きにきてください✨
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