見出し画像

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】6月第1週

第9週

私らしい意志など どうでもよくなる
夏を思わせる世界の温度に
私の霊と魂が 満たされていく
──光に没入せよ
霊的視点が 私に命じる
そして 予感が 力強く語りかけてくる
「お前を失え,お前を見つけるために」

"Neunte Woche"(Steiner, 1912)
訳:yuka ogiso

木の葉を透き通してくる
白い光のシャワーに
境界が溶けていくようだ

眩しさに
2秒も目を開けていられない

風に揺れる花も
道端に落ちた松ぼっくりも
赤く佇む郵便ポストも
すれ違う犬も
私も

目を細め 
初夏の熱に 温められて
うっとりと 溶けていく

光のシーツに飛び込んで
白い温もりに ほおずり

全身を包まれて 満たされていく
今は ただ


※Rudolf Steiner,
Anthroposophischer Seelenkalender:52 Wochensprüche
Rudolf Steiner Verlag, Dornach(Schweiz)
1912-1913/2016

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,602件

#やってみた

37,038件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?