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<ラグビー>2023シーズン、インターナショナルラグビー関連等(7月第三週)

(どうでもよい「話の枕」です。関心ない方は飛ばしてお読みください。)

 「日本人は最高度に、喧嘩好きであるとともにおとなしく、軍国主義的であるとともに耽美的であり、不遜であると共に礼儀正しく、頑固であると共に順応性に富み、従順であると共に不忠実であり、勇敢であると共に臆病であり、保守的であると共に新しいものを喜んで迎え入れる」ルース・ベネディクト『菊と刀』(1945年 長谷川松治訳 社会思想社)
 
 戦後の日本でもてはやされた、アメリカ人による日本人研究の古典からの日本人論だが、この記述を見ると、結論としては「何も言っていない」と理解するのは、私だけだろうか。なおこの引用は、ある雑誌の論文からの孫引きなのだが、論者はこの引用を持って、欧米人から日本人は理解しがたい、とにかく変わった人種であると見られている例証にしていた。
 
 ところで、ベネディクトが見た戦後日本から、既に78年も経過している。78年という年数は日本人の平均寿命くらいだから、既に世代交代は三回くらいしている計算になるので、21世紀の日本人はこの見方とかなり変化しているはずだ。
 
 それで、私がベネディクトに成り代わって、試しに書いてみる。
「日本人は最高度に、自己主張するとともに従順であり、社会革命を唱えながら物欲にまみれて享楽的であり、傲慢であるとともに不必要に慇懃で、他人の意見を聞かないくせに他人(特に行政)に頼りたがり、イエスといいながら自分勝手に解釈し、無謀であるとともに消極的であり、新しいものにすぐに飛びつくとともに少しの古さを自慢する」
 
 やっぱり、何も変わっていない、のか。



1.U20世界大会


順位決定最終戦結果

11位決定戦
イタリア45-27日本
前半は26-10とリードされた日本は、後半57分にレッドカードを出して、万事休すとなった。イタリアもシンビンを出したものの、トップレベル12チーム残留となった。

5位決定戦
ウェールズ33-57オーストラリア
順当か。

9位決定戦
フィジー22-43アルゼンチン
この結果も順当か。

3位決定戦
南アフリカ22-15イングランド
フィジカルバトルなら、南アフリカが常に強い。

7位決定戦
ジョージア26-50N
 ジョージアの79分のシンビンのみに対し、一方のNZはシンビン2枚と、あいかわらずのディシピリンの悪さをみせた。それでも、前半を14-33とリードし、後半も12-17とゲームをまとめて、実力通りの結果を残した。しかし、7位という結果は、NZとしては相当に許容できない。代表レベルへの影響が心配だ。

 NZでは、NO.8ピーター・ラカイ、FBハリー・ゴッドフリーの二人がずば抜けている。来シーズンのオールブラックス争いに関わってくるだろうし、少なくともオールブラックスXVには確実に入る(もしマオリの血統があれば、当然マオリオールブラックスに入る)だろう。SHノア・ホッサムは、クルセイダーズの時は素晴らしかったが、キャプテンという重圧から不調になっているのが残念だ。しかし、将来のオールブラックス候補の一人であるのは、間違いない。キャメロン・ロイガードとオールブラックスのSH争いをして欲しい。

1位決定戦(決勝)
アイルランド14-50フランス
 今年のU20では、フィジカルに勝るフランスが他のチームを圧倒した。しかし、これがそのまま代表チームに反映するとは思えない。特に巨漢LOのポソロ・ツイランギは、短い距離しかアタックできない上に、案の定フィットネスに欠けているため、もしテストマッチレベルで活躍したいのなら、武器である体重を落とすことになるから、結果的に大成できない可能性が残る。

2.テストマッチ等の結果

オールブラックス35-20南アフリカ

 南アフリカのジャック・ニーナバー監督は、ワラビーズ戦でハットトリックを記録したWTBカートリー・アレンゼをメンバー外にした他、NZに先乗りさせていた10人を起用するなど、ワラビーズ戦から大幅にメンバーを代えている。エディー・ジョーンズの言う通りにワラビーズ戦がBチームなら、ここはAチームになるが、実質はAとBを縦割りにした2チームという印象がある。キャプテンには、ベテランになったLOエベン・エツベスを指名した。SOは、ダミアン・ウィルムゼが先発し、ワラビーズ戦で活躍したマリー・リボックは23番のリザーブになった。なおリザーブは、FW8人+BK2人というFWのフィジカルバトルを想定した23人にしている。

 オールブラックスのイアン・フォスター監督は、怪我のLOサムエル・ホワイトロックが大事を取って引き続き欠場する中、18番PRに初キャップとなるタマイティ・ウィリアムスを入れた。また、2番HOにコーディ・テイラーが先発し、16番HOにサミソニ・タウケイアホを入れ、4番LOでブロディー・レタリックが先発する。BKでは、SOリッチー・モウンガ、11番WTBマーク・テレア、14番WTBウィル・ジョーダンが先発するなど、ベストメンバーにかなり近づけている。WTBレスター・ファインガヌクは、引き続き怪我で欠場するため、22番にブライドン・エンノー、23番にケイリブ・クラークを入れており、CTB及びWTBの交代を想定している。

 デビューが期待されるSHキャメロン・ロイガード及びFBショーン・スティーヴンソンは、残念ながらメンバー外となった。また、アルゼンチン戦で大活躍したSOダミアン・マッケンジーもメンバー外となっている。12番CTBジョルディ・バレットは、2017年に初キャップを得た同じスタジアムで、今回50キャップの節目を迎える。また、LOスコット・バレットはファーストクラスゲーム200試合達成し、WTBケイリブ・クラークは同じく100試合を達成する。

 ホームのオールブラックスが着実に加点して、前半を20-3とリードする。後半に入り、54分にスプリングボクスにゲーム初トライを取られた後、交互に得点する展開になったが、最後までリードを保ち、完勝してみせた。このチームが、スプリングボクスの本当のAチームなら、オールブラックスとの差があるように思えるが、もしかするとワラビーズに圧勝したチーム同様に、AとBの両方のメンバーを入れたセレクション的な構成である可能性も残るため、オールブラックスはこの勝利を手放しで喜べないと思う。

 オールブラックスでは、14番WTBウィル・ジョーダンと6番FLシャノン・フリッゼルが非常に良い働きをした。また、SOリッチー・モウンガも良いプレーをし、自分がSOの序列トップであることを印象付けた。同時に、FBボーデン・バレットも好調さを見せたので、今が旬のダミアン・マッケンジーは、もったいない気もするがリザーブからのプレーになりそうだ。

 スプリングボクスでは、ゴールキッカーも務めた14番WTBチェスリン・コルベと、キャプテンのシヤ・コリシの代わりに6番FLに入ったクワッガ・スミスの二人が、ともに活躍していた。彼らに加え、HOマルコム・マルクス、LOのエベン・エツベス、RG・スナイマン、FLピータースティフ・デュトイ、SHファフ・デクラーク、FBウィリー・ルルーらは、Aチームだと思う。

オーストラリア31―34アルゼンチン

 ワラビーズ監督エディー・ジョーンズは、Bチームと揶揄して批判されたスプリングボクス戦の完敗を受けて、かなりメンバーを代えてきた。6番FLジェド・ホロウェイ、12番CTBサム・ケレヴィ、14番WTBマーク・ナワカイタワゼらを入れた他、リザーブは、FW6人+BK2人としているが、21番にFW・BKともにプレーできるジョシュ・ケメニーを入れている。なおFLマイケル・フーパーは、ふくらはぎの怪我で欠場し、代わりにフレイザー・マクライトが7番に入っている。

 アルゼンチンのマイケル・チェイカ監督(元ワラビーズ監督)は、完敗したオールブラックス戦から4人を交代させた。注目されるのは、14番WTBのロドリーゴ・イスグロで、2020年のオリンピックで銅メダルを獲得したときのセヴンズ代表であり、この試合で15人制の初キャップとなる。なお、同じくセヴンズ代表から15人制代表に入った選手としては、13番CTBルチオ・チンチがいる。一方、HB団及びキャプテンには変更はなく、軽微の交代となっている。

 ホームでアルゼンチンに劇的な負けを喫したワラビーズ監督エディー・ジョーンズとしては、非常に苦しい敗戦となった。前半は、10-10と同点で終えたが、40分にシンビンになったのが、後半の最初に影響し、45分にアルゼンチンに勝ち越しとなるトライを取られた。しかし、54分にワラビーズは同点にする。60分にアルゼンチンがPGで再びリードした後、69分にトライを挙げて、17-27とリードを10点差に引き離した。しかし、72分と75分に(14番WTBマーク・ナワカイタワゼのゴール前でインターセプトした95m独走トライ!)ワラビーズが連続トライをして、31-27と逆転し、このまま勝利かと思われた。ところが、79分にアルゼンチンは、勝負を決めるゴール前ラックから力勝負のトライを決めて、最後に勝負強さを見せつけた。この試合だけを見れば、元ワラビーズ監督のマイケル・チェイカが、現ワラビーズ監督のジョーンズを見返した結果となった。

 またジョーンズが、前任のデイヴ・レニーが抜擢した選手たちをことごとく排除したメンバーで臨んだ、前試合のスプリグボクス戦で惨敗したのに対し、今回の惜敗したアルゼンチン戦では、排除されたメンバーの一人であるWTBナワカイタワゼがレニーの高評価通りに活躍したのは、かなり皮肉な結果となっている。ジョーンズは試合後のコメントで、「予定していた修正がうまくいっていない」と弁解する一方、「RWC優勝に向けて前に進んでいる」と強弁しているのが、とても虚しく響いている。自分の存在感をアピールするために、無理にレニーの財産を全否定するより、レニーの功績を引き継ぐ形でマイナーチェンジしていくことが、今のワラビーズに必要なことではないか。(日本の一部評論家はそう思っているのかも知れないが)ジョーンズは神様でもなんでもないのだから。

日本27-41オールブラックスXV

 オールブラックスXVのレオン・マクドナルド監督は、ローテーションを兼ねてメンバー変更をしてきた。7番FLに共同キャプテンのビリー・ハーモン、NO.8に強烈な突破力のあるピタガス・ソワクラ、11番WTBにジョナ・ナレキ、13番CTBにビリー・プロクター、14番WTBにAJ・ラムを入れた。

 先週は書きそこなったが、SOスティーヴン・ペロフェタに加えて、FBルーベン・ラヴが、オールブラックスのSO+FBのダブルSOと同じような動きでアタックに貢献している。特にたしか12番CTBジャック・グッドヒューのトライのときだと思うが、相手を引き付けてのオフロード+バックフリップパスで、見事に見方をフリーにしていた。彼ら二人は、来シーズン以降のオールブラックスで大成すると思う。

 対するジェイミー・ジョセフ監督の日本代表は、初戦からHB団を少し入れ替えただけで、変更の少ないメンバーとなっている。面白いのは6番FLジャック・コーネルセンで、LOもプレーできる人材のFW戦での活躍が期待できる。しかし、仕事量の多いマイケル・リーチをリザーブに下げたことと、SHに自分で仕掛けられる人材がいないこと、SOのディフェンスが脆弱であること(絶対にここを集中攻撃されるだろう)を考慮すれば、既に退任が決まっているために、勝つ気持ちが薄れているような気がする。

 試合は、第一戦同様にオールブラックスXVが、日本の甘い連携不足のディフェンスを個人技で突破して、楽々とトライを重ねていく。その後24分には、日本待望のトライをFB松島幸太朗が個人技で挙げ、13-12と一瞬だけリードする。ところが、その後もオールブラックスXVの余裕のアタックが続き、キックカウンターや日本のミスからのターンオーバーなどで、楽々とトライを重ねて、前半を13-29とリードする。

 後半に入ると、42分にオールブラックスXVは、この日も大活躍のFBルーベン・ラヴが、自らのハイパントを再獲得した後、絶妙のキックをインゴールに転がして11番WTBのAJ・ラムにタッチダウンさせるなど、50分までに13-41と一方的なスコアにして、早々に勝負を決めた。これでオールブラックスXVは、投了モードになり、その後は日本代表のミスを突く得意のトライパターンを成功させることができずに終わったのが、いささか残念だった。

 一方の日本代表は、オールブラックスXVのディフェンスが暑さの疲労から甘くなったところを、交代出場の21番SH流大と23番CTB長田智希が突破して、これらをサポートした11番WTBセミシ・マシレワが53分と58分に連続トライを挙げたが、焼け石の水の得点でしかなかった。

 最後の60分以降は、両チームとも酷暑によりフィットネスが枯渇してしまい、とてもトライまで持っていく力は残っておらず、お互いにイージーなミスを繰り返す凡戦に終始して終わった。この酷暑でのプレーを考えれば、むしろ60分間も奮戦できたことで十分なのかも知れない。

 オールブラックスXVで良かったのは、FLビリー・ハーモン、SHブラッド・ウェバー、SOスティーヴン・ペロフェタ、FBルーベン・ラヴの4人で、彼らはRWCのオールブラックス入りしても不思議ではない。なお、大量4トライのCTBビリー・プロクターは、大半がラブの絶妙なアシストプレーによるものなので、評価するのは難しいと思う。

トンガ27-21オーストラリアA

 オーストラリアAのキャプテンは、日本でプレーするSOバーナード・フォリーが務めた他、ベテランBKジェイムズ・オコナー、3番PRタニエラ・ツポウ、20番FLハリー・ウィルソン等の元・前ワラビーズの選手が複数入っている等、ベテランやスーパーラグビーで活躍した選手たちの調子を見極める目的があると見られる。

 トータイ・ケフ監督のトンガのBKには、元オールブラックスのFBチャールズ・ピウタウ、13番CTBマラカイ・フェキトア、元ワラビーズの14番WTBイズラエル・フォラウ、スーパーラグビーで活躍し、その後フランスでプレーしている12番CTBピタ・アーキ、3番PRベン・タメイフナらが入っており、かなり強力なメンバーとなっている。

 トンガは、前半を24-0とリードし、後半もシンビンを出しながらオーストラリアAの追撃をかわして、歴史的な勝利をホームで飾った。オーストラリアAはバーンズとオコナーの二人SOのアタックで活路を見出そうとしたが、最後に一歩及ばなかった。この勝利でトンガは、RWCに向けて大きな弾みをつけたと見られる

(女子のテストマッチ結果)

ブラックファーンズ39-17アメリカ
 ブラックファーンズは、3分にレッドカード、39分にシンビンと数的不利を強いられ、前半を5-17とリードされる。しかし、後半は一方的にトライを重ねて実力通りに完勝した。

カナダ7-45オーストラリア・ワラルーズ
 力量的にワラルーズが強いかと思ったが、FWのパワーに優るカナダが、フィジカル勝負で圧勝した。ワラルーズは、15人制よりもセヴンズの方が合っているのかも知れない。

3.コーチ・選手の移籍、代表スコッド発表等

(1)ネポ・ラウララはツールーズへ


 ツールーズでPRをしている、元オールブラックスのチャーリー・ファウムニアの後釜として、現オールブラックスのネポ・ラウララがツールーズと新たに二年契約をした。32歳のサモア生まれのラウララは、2015年にオールブラックスで初キャップを得ている。またスーパーラグビーでは、クルセイダーズ、チーフス、ブルーズの3チームでプレーしている右PRだ。

 一方ファウムニアは、サモア生まれのため、今年のRWCではサモア代表としてプレーする予定なので、RWCでの活躍が期待される。また、日本代表にとっても脅威になるだろう。

(2)タナ・ウマガが、モアナパシフィカの監督に就任


 オールブラックスのCTBとして活躍した一方、一年のみだがキャプテンを担って実績を残し、その後はブルーズ監督などを歴任したタナ・ウマガが、既に公表されているが、アーロン・モウジャーの後任として、モアナパシフィカの監督に就任している。

 モアナは、今シーズン1勝13敗の最下位となり、期待された成績を残せなかった。そのため、来シーズンは真価を問われる重要なシーズンとなる。また、ウマガは、ブルーズ監督に大きな期待とともに就任したが、様々な理由からチームを勝利させることができなかった経緯がある。そのため、今回はコーチとしての名誉挽回の機会になるだろう。

(3)元ウェールズ代表SOリーズ・パッチェルがハイランダーズへ


 ウェールズ代表SOとしては、ダン・ビガーがいるため出番は少ないが、193cm、92kgの30歳であるパッチェルは、FBもできる選手として、2019年RWCではスコッド入りした実績を持つ。一年契約。

 ハイランダーズは、ミッチェル・ハント、マーティ・バンクス、イングランド人のフレディー・バーンズと、現在三人のSOを要しているが、いずれもかつて在籍したリマ・ソポアガやジョシュ・イオアネのような、チームに勝利をもたらせるプレーをできていない。パッチェルがどこまでやれるかは未知数だが、不振のハイランダーズとしては、パッチェル加入をチーム強化につなげたい意向だ。

(4)元スプリングボクスの万能BKフランソワ・ステインが引退


 
 フランソワ・ステイン、36歳は、2006年に19歳で初キャップを得た後、78キャップを得る一方、2007年と2019年の二度のRWC優勝という実績を残しているが、膝の怪我を理由に、17年間にわたる選手生活にピリオドを打つことを発表した。

 クラブレベルでは、シャークス、チーターズ、東芝ブレイブルーパス、ラシン92,モンペリエーと、南アフリカ、日本、フランスの世界にまたがってプレーしていた。また、10~15番のBKはどこでもプレーできる他、長距離のゴールキッカーとしても活躍した。

(5)アイルランドの大黒柱ジョニー・セクストンが、RWC欠場の危機


 アイルランド代表SOとして、チームに不可欠の存在となっている大ベテランのジョニー・セクストンは、今回のRWC後に引退することを発表しているが、先般5月20日にダブリンで行われたヨーロッパ・チャンピオンズカップ決勝の、セクストン所属のレンスターがフランスのラロッシェルに26-27で負けた試合では、怪我のためスーツ姿でグランドにいた。
 
 しかし、試合後にセクストンは、レフェリーのヤコ・パイパー、アシスタントレフェリーのカール・ディクソンとクリストファー・リドレイに対して、「お前らはみんなゲス野郎(fucking disgrace)だ!」と激しく中傷した。また、ハーフタイムにロッカーへ向かう通路で、レフェリー及びラロッシェルの選手と口論したという証言もある。

 その後、6月29日にヨーロッパ・プロフェッショナル・クラブラグビー(EPCR)は、セクストンに対して7月13日に聴聞をすることを決定した。また、7月12日には、セクストンの不正行為に対する、EPCRからの三通の文書が送られていることが判明している。

 7月13日のセクストンに対する聴聞は6時間に及ぶ長いものとなったが、翌7月14日になっても、聴聞結果及びEPCRの裁定は発表されていない。最悪の場合は、セクストンに対して、RWCを含む出場停止処分を科す可能性があり、その場合は輝かしい選手生活の最後を、自らの悪質な行為による出場停止で幕を閉じることになるかも知れない。

 一方、現在世界ランキング1位のアイルランドは、大ベテランのSOセクストン一人がチームの躍進を支えているといっても過言でないほど、セクストンのワンマンチームになっている。また、セクストンに次ぐSOは育っておらず、セクストン不在の場合は、相当チーム力が低下することが心配される。

(6)TJ・ペレナラは二年延長


 オールブラックスのSHとして活躍したTJ・ペレナラ、31歳は、日本でもプレーして強い印象を残している。長くウェリントン及びハリケーンズ(150キャップを達成)と契約しているが、これを二年延長した。ペレナラは、現在は怪我でプレーできない状態のため、オールブラックス選出の対象外となっているが、過去にプレーしたマオリオールブラックス及びオールブラックスXVともに、まだまだ選出されるだけの実力を持っているスター選手だ。


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