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【映画】おすすめのスポーツ映画38選

みなさん、こんにちはこんばんは。

今回の記事は普段とは趣向を変えまして、私が選ぶおすすめのスポーツ映画という企画で執筆します。

というのも、隔週日曜日の22時よりTwitterで配信されている映画配信番組「#めーぶれ」(Twitterの公式アカウントはこちら)にゲストでお呼びいただきまして、良質なスポーツ映画を考える良いきっかけだなとnoteを書くに至りました。

私は表向きには映画好きとして情報発信をしていますが、元を辿れば「スポーツライターになりたい!」と夢を描くスポーツ大好き少年だったのです。
今は全く更新しておりませんが、スポーツブログも更新していました。

元々はNBAやMLBを中心としたアメリカンスポーツに魅せられて育ってきたこともあり、アメリカのエンターテイメントが好きなんですよね。
Twitterのアイコンに設定しているエディ・ゲレロはWWE所属していたレスラーで、アメリカンプロレスが大好きですし、映画は日曜洋画劇場をきっかけにハリウッド映画が子供の頃から好きだったというのがあります。

さて、そこで今回はアメリカ4大スポーツの球技を中心に、スポーツを題材にしたおすすめ映画を紹介してまいります!(映画好きでも取り上げられることが多いので、格闘技、ボクシング映画は除外いたします)

アメリカ4大スポーツとは

アメリカ4大スポーツ及び北米4大スポーツとは、アメリカンフットボール、バスケットボール、ベースボール(野球)、アイスホッケーのことです。

日本人には馴染みが薄いスポーツですが、この中でもアメリカンフットボール(以下、アメフト)は圧倒的な人気を誇ります。アメリカで暮らす人々からすれば、生活と隣り合わせの無視できない存在と言えるでしょう。

アメリカンフットボールーNFLが熱いワケ

アメフトといえば、やはりアメリカのプロリーグNFLでしょう。
創立は1920年にAPFA(American Professional Football Association)で、現在の形式でリーグ統合をおこなったのが1970年。

アメリカンスポーツに馴染みのない方にはイメージしづらいかもしれませんが、NFLは他のプロスポーツと比べても圧倒的な人気を誇ります。
試合自体は週1回日曜日に開催されるのみですが、アメリカの人々はこの日曜日を楽しみにしているんですね。
テレビ中継の平均視聴率は40%前後という驚異的な数字を誇り、年に一度の祭典である”スーパーボウル”では視聴率が50%にも迫る勢い。
ここ数年はサブスク全盛という時代性もあり、視聴率が落ち込んでいたようですが、2022年のスーパーボウルは元の高水準まで戻ったとも言われています。

ちなみにアメリカの歴代視聴者数ランキングでは、20位のうち95%をNFLのスーパーボウルが独占。9位が1983年のドラマ『M*A*S*H』最終回でそれ以外の順位は全てNFLの放送が独占していたとのことで、アメリカでNFLやスーパーボウルが最大の祭典と呼ばれる所以がわかることでしょう。

なぜアメフトがこれだけの人気を誇るのでしょうか。考えられる理由としては以下の3つです。

①各チームの選手バランスがよく戦力不均衡が起こりづらい
②試合の見応えの凄さ
③ギャンブルなど賭けが盛り上がりやすい

①については、毎年のように強いチームは存在しますが、前年下位に沈んだチームがプレーオフ進出することもザラにあるので、自分が応援しているチームが優勝できる可能性も十分に考えられます。
②については、格闘技と他の4大スポーツで味わえる楽しさが全部含まれていることでしょう。プロテクターをつけて、頭からタックルしにいく激しさは格闘技さながらの迫力。さらに試合の醍醐味はQB(クォーターバック)の繊細なパスにあり、激しさだけでなく鮮やかさも楽しみの一つです。チーム戦術が緻密なところも見所の一つで、実は賢さも求められる点が幅広い層に受け入れられるポイントなのでしょう。
③については、毎週特定の試合日程が組まれていることと、各選手や試合ごとに緻密なデータや情報が発信されている点、そして最後の最後まで一発逆転がありうる試合展開などもギャンブルにはもってこいなスポーツと言えます。

バスケットボールーNBAはジョーダンブランドが先駆け

アメリカで2番目に人気なのはNBA。MLBとは僅差ではありますが、現在はNBAなどのバスケが人気を誇っています。
アメフトやベースボールはピーク時から人気は落ちてきているのですが、それでも元々圧倒的に視聴者数が多いアメフトの背中を追っているのは、人気に陰りがあまりないバスケでしょう。

NBAには、バスケを観ない人でも知るマイケル・ジョーダンというアイコンが存在し、プレー以外でもファッション(ジョーダンブランド)でも人気を誇ります。
現在は3ポイントシュートが主流となったことで、以前ほどコンタクトが激しいスポーツという印象は下がりましたが、ステフォン・カリーが圧巻のシュートパフォーマンスを見せるなど、新しい楽しみ方が確立されてきています。

日本人NBAプレイヤーが誕生するなどして、日本人にも近い存在となったNBA。今回2022年9月30日〜10月2日にはゴールデンステート・ウォリアーズとワシントン・ウィザーズが来日してジャパンゲームを開催しています。
ウィザーズに所属する八村塁選手が先発選手として活躍しており、日本人のNBA入りが可能になったという証左になっています。
現役ではほかに今季よりブルックリン・ネッツに移籍した渡邊雄太がいます。
一時はフェニックス・サンズでデビューした田臥勇太が日本のバスケファンを湧かせましたが、今後も日本人選手が増えていくことを楽しみにしたいところです。

ベースボールーMLBは日本人に最も馴染み深い

元は北米4大スポーツで2番目の人気を誇っていたベースボールですが、近年はバスケの後塵を廃しています。
ただ、映画化という意味合いで言えば、アメフトに次いで多いのではないでしょうか。

MLB(メジャーリーグベースボール)は、1903年に発足したプロリーグで、創立当時からアメリカン・リーグとナショナル・リーグの2リーグ制がとられています。

ベーブ・ルースという投打に活躍する大スターが存在した1910年代からカラーラインを打破した黒人選手として初めて活躍したジャッキー・ロビンソンなど、自伝映画で取り上げられた選手も少なくありません。

日本人にも馴染み深いリーグで、1995年に野茂英雄がロサンゼルス・ドジャースに入団し、2000年には野手として日本人初のメジャーリーガーとなったイチローがシアトル・マリナーズでデビュー。その後も多くの日本人選手が海を渡り、活躍しています。

ちなみに、MLBの人気の高さや熱さを裏付けるものとしては、圧倒的な試合数の多さや1点1点を淡々ととるスポーツながら最後の最後まで逆転が起こりうる意外性にあるでしょう。
試合数は、NFLが1チームあたり年間17試合という少なさに対して、MLBは1チームあたり年間162試合を戦います。スポーツを毎日の楽しみにする人にとっては、この上ない娯楽と言えるでしょう。

アイスホッケーーNHLの人気は落ち込んでいる!?

アイスホッケーは他の北米4大スポーツの中でも異色です。アメフト同様に、アイスホッケーも日本人にとってはメジャーなスポーツとは言いづらい部分があるでしょう。

アイスホッケーはアメリカだけでなく、隣国のカナダでかなり盛んなスポーツです。NHLは前身のNHA(National Hockey Association)が存続の危機にあった1917年に創立されました。実はNFLよりも歴史は古いんですね。

異色と言った理由としては、アメリカでの人気が高いというよりもカナダでの人気が高いスポーツだからです。
防具で体を固め、激しいぶつかり合いをする点ではアメフトと同様で、スピーディな試合展開は観ていて手に汗握ります。ただし、近年アメリカでの視聴者数は減少しており、優勝決定戦であるスタンレーカップも視聴率3%程度に落ち込んでいると言います。

雪が大量に降りしきるカナダでは依然として高い人気を誇りますが、アメリカではMLS(メジャー・リーグ・サッカー)の台頭もあり、人気は逆転しつつあります。

おすすめのスポーツ映画紹介

北米4大スポーツについて、簡単に解説しましたが、ここからが本筋です。
スポーツ好きが選ぶ本当におすすめのスポーツ映画として、ジャンル別・ニーズ別に紹介していきましょう。

◆ストーリーが面白い!一度は観ておきたいスポーツ映画

まずは純粋に「映画として面白い!」とオススメしたい映画を紹介します。
スポーツ映画の傑作としてお馴染みのあの作品やあまり知られていないあんな作品まで紹介できればと思います。
また、本note更新(2022年10月10日)時点の各動画サブスクの配信情報を掲載します(Filmarksの情報に準拠します)。

がんばれ!ベアーズ(1976):野球

がんばれ!ベアーズ

落ちこぼれ少年野球チームを呑んだくれコーチが勝利に導く!?
1970年代に大人と子供の対等な関係を先取りで描いた傑作コメディ。
ベアーズはメキメキと強くなる…そんな単純構造ではなく、“人生甘くない”を少年たちに体験させ、大人も子供も成長する模様が素晴らしい作品です。

子供たちが活躍するジュブナイル映画で、『スタンド・バイ・ミー』のような作品が好きな方にはオススメできます。
とにかく大人と子供が対等に描かれているのが好印象。1970年代って、たとえば日本だとスポ根全盛だと思うので、この手のスポーツの描き方って衝撃的だったんじゃないかな。
ちなみに続編は『がんばれ!ベアーズ 特訓中』、『がんばれ!ベアーズ大旋風 -日本遠征-』と2作品作られています。さらに2005年には『がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン』が公開されています(私は未鑑賞ですが)。

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ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム(2000):バスケ


ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム

原題“Love&Basketball”の通り、2人の主人公の愛をバスケットボールを通じて描くラブストーリー。
愛するが故、相手に遠慮しながらバスケに全力を注ぎ選手として大成していく2人。
”すれ違いが愛を育てるのさ”とでも言いたくなる構成が実に面白いです。

個人的にはこれこそ色んな方に観ていただきたいスポーツ映画の一つで、バスケを題材にしており、スポーツ描写も見事ながらドラマとしても秀逸なんです。
脇役にはデニス・ヘイスバートやレジーナ・ホールと実績ある俳優が出演していますが、主要キャストが決して知名度高くないため日本ではほとんど知られていないと思われます(Filmarks調べで55人しかレビューをつけていません)。

ドラマの構成も、バスケの4クォーター制になぞらえて、4章構成(1Q〜4Q)になっているのもポイント。4つの年代の違いで描かれる2人の男女のドラマ。それぞれがバスケ選手として、そして人間として成長していく模様が素晴らしいです。

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タイタンズを忘れない(2001):アメフト

タイタンズを忘れない

人種差別激しい1970年代…黒人と白人の混合フットボールチームが快進撃を果たす感動の実話。
熱く檄を飛ばしながらチームを鼓舞するデンゼル・ワシントンと理にかなった指導で信頼厚いウィル・パットン両コーチの絆を深め合う模様がまた良い!

スポーツ映画の傑作と聞かれると必ずと言っていいほど出てくるのがこの作品。
劇中にかかるマービン・ゲイ&タミー・タレルの"Ain't No Mountain High Enough"の曲が作品と合わせ鏡のようになっており、この曲がかかると気持ちが昂ります。

正直この作品は王道と言えば王道なんですけど、ぐうの音も出ないほどに完璧な作品で世界中で愛されるのも納得な作品と言えます。

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コーチ・カーター(2005):バスケ

コーチ・カーター

“勝利”より大切な“内なる勝利”の概念を教えてくれたバスケ映画の傑作。
バスケットボールの題材を扱いながらも、コーチ側の視点で選手たちの将来を憂い、有望な生徒へと仕立て上げる過程が泣ける。
コーチカーターとリッチモンドの高校生たちの固い絆を描く本当のサクセスストーリー。

実在のリッチモンド高校のバスケ部コーチであるケン・カーターをモデルに、サミュエル・L・ジャクソンが演じた傑作映画。
リッチモンド高校が所在するコントラコスタ郡ってのは、黒人男性の3割が刑務所行きする地域ということもあり、教え子たちにバスケ以上に大切なことを教え込むカーターの熱心な指導に心を奪われます。
2000年前後の出来事なので、決して大昔というわけではありませんが、今観るとあまりにもスパルタな指導であっけに取られるかもしれません。
ですが、彼らの将来を憂いた指導と考えると納得せざるをえませんね。
2022年日本公開のウィル・スミス主演の『ドリームプラン』の父親の指導方針とも近しい考え方です。黒人の人々が将来直面する壁ということで、一つの知識として知っておけばどちらも肯定的に観ることはできると思います。

また、ポイントとしてCGや編集に頼っておらず、ほとんどが実際にバスケをプレーした模様を撮影しているのも見どころの一つです。

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しあわせの隠れ場所(2010):アメフト

しあわせの隠れ場所

マイケル・オアーの優しさと家族の絆が深まっていくストーリーに感動必至。
ドキュメントとしてもヒューマンドラマとしても素晴らしい作品です。

本作は実在のアメフト選手マイケル・オアーの成功秘話。後にNFLのスーパーボウルで伝説的なタックルを決め、英雄となった彼の少年期の生活環境はとんでもなく悲惨な状況でした。
父親の存在は知らず、母親はコカイン中毒。身寄りがない彼はいつも同じTシャツを着ていて、貧しく過ごす毎日。
そこで彼を目にした裕福な夫婦の妻リー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)は、マイケルを家族に迎え入れることにします。

”家族とは”を問われたときに、この作品のことを思い出すと、血のつながり以上に大切な何かに気付けるのではないでしょうか。
個人的には家族の1人娘リリー・コリンズが演じるコリンズ(役名もコリンズ)とマイケルの交流に一番涙を誘われました。
学校でもなかなか馴染めない彼を、図書館であざ笑う自分の友人たちを横目に彼の座っている席に移り、「何よ?家でも一緒に勉強してるでしょ」と刺々しい言葉ながらも、マイケルのことを家族と認め心を通わせた瞬間でした。

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◆感動的、涙なしでは観られないスポーツ映画

次に涙を誘われる感動スポーツ映画です。感動の尺度は人それぞれですが、私個人が作品に魅せられ、感動して泣きじゃくった作品を紹介します。
ちょっとエモーショナルな気分に浸りたい時に、参考にしていただけたら嬉しいです。

ルディ/涙のウィニングラン(1994):アメフト

ルディ/涙のウィニングラン

証明とは自分自身に対してすることだ。
諦めない心と熱意で、子供の頃からの夢を叶えた小さな巨人ルディ・ルティガーの実話。こんなん好きに決まってるやん…。

ノートルダム大学のアメフトチームに憧れを持ち、ずっとチームに加入することを夢見ていたルディ。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのサム役でお馴染みのショーン・アスティンが演じます。1994年日本公開なので、当時ショーンは23歳。初々しいですね。『グーニーズ』にも出てたりと実は子役時代から頑張っていた彼。「ロード・オブ・ザ・リング」の印象が特に強いですが、実は名作での出演が目立つ名優でもあるんですよね。

この映画って一つの教訓にもなるかなと。
もちろん必ずしも努力が実るとかそんな気休めや無責任なことは言えませんが、本作を観たらもうちょっと頑張ってみようとその気にさせてくれる何かがあります。
ルディも夢ばかり見すぎて周りが見えてないこともあるんですが、映画なんだからこれぐらい極端でもいいかなと思っています(実話ですが笑)。
多分実際にルディみたいに真っ直ぐすぎる人間がいたら、果たして自分は親友のピートのように振る舞えるだろうかと。そんなことを考えるきっかけとしても、この作品が存在する意義だと思われます。
練習でも決して手を緩めないルディの懸命さに嫌気がさすチームメイトの描写もありますが、そんなチームメイトの心さえも動かしたルディの熱心さに心打たれないわけがありません。

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アゲイン 28年目の甲子園(2015):野球

アゲイン 28年目の甲子園

おじさんたちがもう一度目指す甲子園。 “一球入魂”に込めた強い意志、あの頃負けることすらできなかった彼らの再挑戦は原作重松清印の感動ヒューマンドラマ。 
甲子園優勝校以外は必ず一度は負ける…その“負けられる”ということに価値を持たせてくれる良作です。

阪神甲子園球場を舞台として、実際に2004年から開催されているマスターズ甲子園。

2004年に第1回大会として始動し、今後は日本の「フィールド・オブ・ドリームス」として、全国200万人と推計される元高校球児による各地域でのOB/OG野球クラブの活性化、生涯スポーツとしての野球文化の発展、熟年(マスターズ)世代と共に、現役高校球児を含めたユース世代にも応援メッセージを発信しながら、活力と夢に満ちた個人・地域・社会・未来への創造と発展に寄与していくことを目指します。

マスターズ甲子園オフィシャルサイトより抜粋

私は重松清原作の映画に結構弱いんですよね。2020年公開の山田孝之主演『ステップ』なんか、年間ベスト3に入れたぐらい好きで何度か映画館にも足を運びました。

本作もいつもの重松清といえばそれまでなんですが、ただおじさんたちが甲子園を目指すスポ根映画に終始しているのではなく、複数組の父と娘の再生物語として機能しており、そんな親子関係を見せられると目頭が熱くなるわけです。

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ギフト 僕がきみに残せるもの(2017):アメフト

ギフト 僕がきみに残せるもの

涙なしでは観られない。原題は“Gleason”。
ハリケーンカトリーナの襲来により、被災地となったニューオーリンズ。
地元NFLチームのセインツには復興後の本拠地初戦で、チームに勝利を引き寄せる伝説的なパントブロックを決めたスター選手スティーブ・グリーソンがいました。
そんなグリーソンは難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症。しかもそれとほぼ同時期に奥さんが妊娠。
生まれてくる我が子に向けてビデオメッセージを残すことにしたグリーソン。
そんな彼のメッセージを公開した傑作ドキュメンタリー。

アメフトの世界でスターだった彼は強いハートの持ち主で、常に前向き、そして家族第一に考える男でした。
しかし、病気が進行するにつれて、不安が押し寄せどんどん弱くなっていく…そんな一連の彼の様子を見守ることで居た堪れない気持ちになっていきます。

アイスバケツチャレンジというのが世界的に流行りましたが、そのきっかけとなったのがこのグリーソンのALS発症なんですね。

ALSに限らずですが、自分の身の回りの大切な人が病気になった時、どのように接するかを考える良いきっかけとなった映画です。
もちろん自分自身がそうなる可能性すらあります。1分1秒を大切に生きていきたいですね。

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だれもが愛しいチャンピオン(2019):バスケ

だれもが愛しいチャンピオン

優しさと温かさに溢れたスペイン発感動バスケストーリー!
お涙頂戴の重苦しいものでなく、常にポップなお笑いも提供してくれる傑作。
主人公のコーチと知的障がい者のメンバーが互いに理解し歩み寄っていく姿に、物事の捉え方を考え改めるきっかけになり得る作品です。

作品には実際に障がいを持つ600人もの中からオーディションで選ばれた10名が“俳優”として出演しています。
2018年のスペイン国内映画として年間興行収入1位を記録し、ゴヤ賞各賞を受賞&ノミネートされまくり。マリン役のヘスス・ビダルは障がい者として史上初めてゴヤ賞の新人男優賞に輝いたとか。

この作品の素晴らしいところは、健常者と障がい者を対等に扱っているところです。私たちは障がいというわかりやすい欠点に関わらず、誰しもが欠点や弱点を持っています。
そんなことを再認識させてくれ、しかもスポーツ映画としてもとても見応えがあります。

個性あふれるキャラクターたちには是非とも注目いただきたいです。私のFilmarksの感想レビュー内にそれぞれのキャラクターと特徴も記載しているので参考にしてください。

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◆政治・社会・差別など問題点に切り込むスポーツ映画

スポーツは生活と隣り合わせです。プロとしてスポーツを生業にしてお金を稼ぐ者もいれば、アマチュアとしてただスポーツを楽しむ一般人も多く存在します。
スポーツは広くたくさんの人に認められた娯楽。しかし、時にはそのスポーツのルールの裏側でよからぬ問題が巻き起こる、または問題提起されることも珍しくありません。

インビクタス/負けざる者たち(2009):ラグビー※人種差別

インビクタス/負けざる者たち

ネルソン・マンデラという男ここにあり。英国発祥の“紳士”のスポーツであるラグビーのワールドカップで快進撃を巻き起こすスプリングボグス。
南アフリカ共和国初の黒人大統領が掲げる白人との融和。
「過去は過去」と受け流す人間力に感服。何度観ても良い。

ラグビー強豪国って聞かれた時にまっさきに思い浮かぶのがニュージーランド。
次にイングランド、南アフリカとかですかね。
そんな南アフリカがフィーチャーされるクリント・イーストウッド監督作品です。

この映画で描かれる1994年当時は弱小国になっていたとのこと。

ネルソン・マンデラといえば、第8代南アフリカ共和国の大統領ですが、1964年に国家反逆罪で終身刑を言い渡されるという不遇を受けています。
”反アパルトヘイトの闘士”として語り継がれる彼は27年もの間投獄生活を送りました。本作でも描かれるように、彼は晴れて釈放されるのですが、こんな不遇を被ったら彼をこんな目に合わせた過去の陣営を恨むのも無理はありません。
ですが、彼は旧陣営を赦し、そして共に国を作り上げていこうという気概を見せるのです。なんという人間性。結果的に1993年にノーベル平和賞を受賞していますから、世界からも認められた平和の象徴とも言えるわけです。

本作では弱小国に成り下がっていたラグビーチームとの融和を描きます。
そこに差別の意識は皆無。白人も黒人もありません。
そんなマンデラ元大統領を知るきっかけの作品としてもとても良いのではないでしょうか。

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疑惑のチャンピオン(2015):ツールドフランス※ドーピング

疑惑のチャンピオン

がんを克服し、ツール・ド・フランス7連覇の偉業を達成したランス・アームストロング。
しかし、彼は長年にわたりドーピングをしていた…自転車競技界から永久追放されるに至った彼が経験した本当の苦節とは。

スポーツにおいてたびたび問題視されるのはドーピング問題です。
たとえば、アメリカのメジャーリーグでは禁止薬物(運動能力向上薬物)を摂取したことで、素晴らしい成績を残したが、殿堂入りできないままのバリー・ボンズが有名です。本noteとは話がずれるため、これ以上の言及は控えますが、薬物はスポーツの成績を向上させるのに一役買いますが、当然のごとく禁止事項ですので常に問題視されるわけです。

本作におけるランス・アームストロングもその例外ではありませんが、映画を観ると考えさせられるのが、自分以外の誰かもドーピングしていることによって自分自身が勝ちから遠ざかってしまうところ。もちろん薬物に手を伸ばせという話ではありませんが、ライバルも薬物に手を出していることがあり得る場合、負ければ賞金は入ってきません。
自転車競技、陸上競技、競泳など、ドーピングすることが成績に直結するスポーツはドーピングと無縁になってほしいものです。努力していることがバカバカしくなってしまいますから。

映画としてはちょっと物足りなさもあるのですが、そんな問題意識を芽生えさせるのにもってこいな作品です。

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コンカッション(2016):アメフト※脳障害とアメフトの関係性

コンカッション

人気スポーツの真実を追求。
実在の医師ベネット・オマルを演じたのはウィル・スミス。
変死解剖の折に元NFL選手の脳の異常を発見し、アメフトと脳の病気の関連性を論文で発表したが、NFL側はこれを否定。
アメリカで一番人気を誇るプロスポーツNFL。熱狂するファンは数知れず…問題を追求することは庶民の楽しみを奪うこと。
その経済効果を盾にしたNFLと真実を追い求める医師との戦いを描きます。

引退したNFL選手の実に28%が認知症含む脳の病気に罹っていることに衝撃を受けました。
アメリカ本国ではさほどヒットしなかったそうですが、ノンフィクション作品が好きな方には観てほしい社会派ドラマです。

作品の中でも言及がありますが、アメリカ人、特にキリスト教徒にとっては日曜日は礼拝の日。そんな彼らがアメフトに夢中になり、日曜日はアメフトの日と切り替わったぐらい、アメリカ人の生活を一変させたのがNFLの存在です。

スポーツは間違いなく私たち人々を熱狂させてくれます。ただし、問題点に目を瞑っていては何も解決しません。
スポーツ医学の進歩とともに、アメフトという娯楽とうまく共存できる世の中ができていけば良いですね。

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バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017):テニス※性差別

バトル・オブ・ザ・セクシーズ

実話を基にしたテニスストーリー。
120分の鑑賞時間がまったく苦にならないほど夢中に。

主人公は「ラ・ラ・ランド」でも話題になったエマ・ストーン演じる70年代の女子テニスのスタープレイヤー、ビリー・ジーン・キング。
物語は当時女子最強だったビリーとスティーブ・カレル演じる男子殿堂入り55歳のボビー・リッグスが男女で性差を超えたテニスの死闘を行なうといったもの。
男性至上主義のボビーの考えを改めるべく、そして当時全米テニス協会の女子の賞金は男子の8分の1でしかなかったことに異議を唱えるべく立ち上がった最強女子王者のビリー。
見応え十分のテニスの試合も素晴らしかったですが、主演2人の役作りに感嘆せざるを得ませんでした。

この2人の対決はある意味革命。テニスの試合が史上初ヒューストンのアストロドームで開催され、3万人の観衆も当時史上最多。
見応え十分のテニスの試合は是非とも良好な鑑賞環境で観ていただきたいです。

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アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(2018):フィギュアスケート※DV、暴力事件

アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

人生を賭けて取り組んできたフィギュアスケート…ある日そんな大切なものを取り上げられたら。女子アメリカ選手として史上初のトリプルアクセルに成功したトーニャ・ハーディングの波瀾に満ちた人生に迫る実話を基にしたストーリー。

主人公のトーニャは、女子スケーターとしては日本の伊藤みどりに次ぐ史上2人目のトリプルアクセルの成功者です。
わずか4歳の頃からアイススケートに人生を捧げ、スケート一色で母と二人三脚で頑張って来た彼女。ただし、横暴な母に育てられたためか、トーニャはかなり素行面が不良なことが問題でした。

そんな彼女の半生を描いた作品で、マーゴット・ロビーの怪演が素晴らしいです。
そして、彼女の母親のラヴォナ・ゴールデン役のアリソン・ジャネイもまた凄まじい。

この映画で描かれることが全て真実だと信じることも危険です。
トーニャの物語において、無視できない”ナンシー・ケリガン襲撃事件”は、果たして誰が言っていることが真実なのか。さまざまな情報が入り乱れる中で、大切なことは、暴力での制圧や報復が誰も幸せにしないということ。
それは本作で描かれる親から子へのDVも同様です。

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キーパー ある兵士の奇跡(2018):サッカー※戦争捕虜

キーパー ある兵士の奇跡

ドイツ兵捕虜がイギリス「マンチェスター・シティFC」のプロサッカー選手になった夢のような実話。
脚色はあるだろうが何より奥さんマーガレット役フレイア・メイヴァーが素晴らしい!過去に囚われたまま立ち止まるより前に進む大切さを提言する力作。

主人公のバート・トラウトマンは元ドイツ兵という身分からマンチェスター・シティFCのサッカー選手に。
そんな夢物語で、彼はイギリスの国民的英雄になりました。

アメリカンドリームという言葉以上に、夢や希望を与えてくれる作品です。
一つの出会いが大きく人生を変えます。

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#ハンド全力 (2020):ハンドボール※震災とSNS

#ハンド全力

これぞ青春!最高に熱くなれるスポーツ映画。
SNSの影響力の強さと怖さ両方を見せつけられ、一度挫折しつつも人との繋がりを持って強く前を向く主人公の成長に心がときめく。
楽しい現場だったんだろうと役者全員の演技から感じられる心温まる作品。

子役だった加藤清史郎や鈴木福がこれまた大きくなったなぁと感慨深さも感じられる作品。
熊本地震で被災して仮設住宅に暮らす高校生たちが、SNSでバズったことをきっかけにSNSで自分たちが”ハンド全力”に取り組んでいる模様を発信していきます。
しかし、実は彼らはハンドボールには全く全力ではなく、SNSを投稿するための写真撮影に全力なわけです。

まぁそんな彼らが直面する問題。他人の勝手な期待など、世の中で起こりうるリアルを松居大悟監督らしい語り口で描いていきます。

この作品は、2022年10月9日時点でU-NEXTやAmazonプライムをはじめとした有料配信のみですが、是非とも多くの人たちに観ていただきたいですね。

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ライズ〜コートに輝いた希望(2022):バスケ※不法移民

ライズ〜コートに輝いた希望

不法移民にならざるを得なかった両親…彼ら家族の生活は苦難の連続。
ヤニス、タナシス、コスタスのアデトクンボ兄弟の成功秘話。
あまりにも無慈悲な制度の壁に阻まれる家族を見せられるが為、NBAドラフトシーンでは涙腺崩壊。 

NBAを普段観ないみなさんが知るNBA選手って誰がいるでしょうか?
マイケル・ジョーダンやデニス・ロッドマン、マジック・ジョンソンらは知られているでしょう。コービー・ブライアントやレブロン・ジェームズも知名度は高いです。現代ではステフォン・カリーなんかが人気筆頭の3ポイントシューターだったりしますが、この辺りから「誰もが知る」という部分が怪しくなってくる気がします。

本作で取り上げられるのはヤニス・アデトクンボという読みづらい名前のNBA選手。NBAを観ている人で知らない人はいないでしょう。
もはや今やMVP常連のスーパースターで、211cmもの体格がありながらポイントガードのように縦横無尽にプレーをするので止めようがありません。
そんな彼の半生を、移民としてアメリカに移ってくる前後を描く作品。

彼のことを知らないバスケファン以外がこの映画を観たらどう感じるか、というのが正直知りたいポイントだったりします。
現代のNBAで最強プレイヤーの1人。是非とも1人でも多くの人たちに知っていただきたい思いでおすすめ映画として推薦しました。
Disney+オリジナル作品で配信オンリーです。

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◆スポーツ描写がすごい!大興奮間違いなしなスポーツ映画

やはりスポーツ映画の醍醐味といえば、それぞれのスポーツの迫力や類い稀なるスキルに魅せられること。
映画だけに限らず、ドラマでもスポーツ題材の作品は多いですが、スポーツ描写がイマイチだと、ちょっと残念な気持ちになります。私はバスケ経験者なので、特にバスケについてはプロ選手の設定なのにドリブルすらままならない描写なんか見せられた時には観る気すら失せます。

ハード・プレイ(1992):バスケ

ハード・プレイ

ウェズリー・スナイプス&ウディ・ハレルソン共演のバディムービー。
黒人と白人のちぐはぐコンビでストリート賭けバスケで勝ちを目指す。
ただ勝ち進んで終わりじゃない。
“女の言う事は聞け”
人生の酸いも甘いも教えてくれる。
バスケシーンも見応えあって凄く好き。

この映画はかなり真面目にバスケをやり、CGに頼らずに撮影されています。
後に『ブレイド』で寡黙なヴァンパイアハンターとして認知度を上げるウェズリー・スナイプスがお調子者な性格で、今や演技派俳優で大ヒット映画に引っ張りだこなウディ・ハレルソンにまだ髪がある時代のバスケ映画。
2人とも実にバスケが上手い。ハレルソンはちょっぴりシュートのフォームが独特なんですが、入るからこれまた面白い。

2人のプレーに刮目して観ていただきたいです。

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ラスト・ゲーム(1998):バスケ

ラスト・ゲーム

実在のNBA選手がインタビューに登場したり、実在のNBA選手であるレイ・アレンがジーザスという架空の人物として登場したりと、一種のファンタジーの様相を呈す。
しかし見所はやはりジーザスと父役デンゼル・ワシントンとの1on1だろう。
容赦なくて無残。

おそらくNBAファンにとってのバスケ映画としては、最も馴染みのある作品ではないでしょうか。

それは1996年から2014年まで第一線で活躍し続け、3ポイントシュートの通算記録を保持するレイ・アレンが現役時代に映画出演した代物だからです。
映画が1998年公開なので、アレンはプロ3年目で全盛期真っ只中。そんな彼の父親役としてデンゼル・ワシントンもバスケをプレーするのですが、さすがスパイク・リー監督と言ったところでしょうか。
終盤に2人の一騎打ちのシーンがあるんですが、編集もほとんど施さず、真面目に2人に1on1をやらせるのです。そりゃあデンゼルは疲れて足が棒みたいになってくるし、動きもどんどん悪くなります。
一方のアレンはバカバカとシュートを決め、デンゼルを抜き去り簡単にゴールを決めます。そんな終盤のシーンは本作でのハイライトの一つです。

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エニイ・ギブン・サンデー(1999):アメフト

エニイ・ギブン・サンデー

“闘いの日曜日、勝つ日もあれば負ける日もある”
最高に熱いスポーツ映画の一つ。名言製造機コーチトニーをアル・パチーノ、オーナーのキャメロン・ディアスや新人選手ジェイミー・フォックスとの対立構造で作品を盛り立てる。150分の濃密なドラマ、オチまで最高。

この映画はスポーツ好きこそのめり込める作品じゃないかなと思います。
コーチの引き抜きや真剣な試合描写、フランチャイズ移転問題や現場を知らないオーナーとコーチの対立と、さまざまなドラマがあまりにもリアルだからです。

新人とベテラン選手の世代交代や放漫な新人の問題点など、描かれる要素はてんこ盛りながらも、これを150分でまとめたのはオリヴァー・ストーン監督の手腕と言って良いでしょう。

ただ、試合描写はあまりにも真剣かつリアル、そして激しく描かれているため、アメフトのルールを知らないと手放しで評価するのは難しいかもしれません。
ひとまず、NFLJAPANの公式サイトにアメフトのルールが載っているので、こちらを参考に読んでいただけたら、より作品が楽しめるのではないかと思います。

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ミラクル(2004):アイスホッケー

ミラクル

1980年オリンピックのアイスホッケーアメリカ代表が成し遂げた偉業。
無敗最強チームのソ連に立ち向かう。
自らの夢を寄せ集めの大学生代表に託すカート・ラッセル演じるコーチが主人公。
「スターはいらない」信条で選んだ選手たちが巻き起こす奇跡は凄まじい。

アイスホッケーは日本人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、スポーツの激しさと楽しさ、そして映画的な楽しさを求めるならばこの作品がもってこいです。

決してアイスホッケーのルールに詳しくなくてもついていけますし、大半はタイトル通り”ミラクル”を起こしたアメリカ代表のホッケーチームのヒューマンドラマです。

純粋に「これが本当に実話?」と疑うぐらいよくできた物語にまずはのめり込んでみたらいかがでしょうか。

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HUSTLE/ハッスル(2022):バスケ

HUSTLE/ハッスル

NBAを目指すスペイン人選手とスカウトマンの師弟もの。
“ブロック”という一見地味なプレーを花形に魅せる演出や紆余曲折の整理された展開は万人に勧めやすい。
ヒールとしてのアンソニー・エドワーズの役者開花、NBA現役からレジェンドまで勢揃いなキャストも超豪華。

この映画はNetflixオリジナル作品ですが、まずNBAファンには絶対観ていただきたいですね。
現役NBA選手のフアンチョ・エルナンゴメスやアンソニー・エドワーズが出演しており、ほかにもNBA選手、関係者が続々登場します。

とはいえ、映画の内容としては、スカウトマンと成功を目指した1人の青年のバディ模様を描いており、『クリード』のアドニスとロッキーの師弟関係のようで、大衆向けにも楽しめる作品となっています。

試合描写も実際の試合さながら、いや映画なのでそれ以上の迫力で魅せてくれます。近年の作品の中でも人間ドラマと試合描写両方をバランスよく描いた素晴らしい作品です。

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◆抱腹絶倒!スポーツを題材にしたコメディ映画

先ほどのスポーツ描写にこだわった作品とは対照的に、少しばかり、もしくはかなり大袈裟にスポーツ描写は見せながらも、純粋にコメディ映画として面白い映画を紹介します。
VFXやCGを駆使した映画も多いですが、だからこそ迫力があり見応えある描写があるのも事実。これは映画だからこそ許された特権と言えます。

メジャーリーグ(1989):野球

メジャーリーグ

“ワイルドシング!!”
もう何度観ても楽しい!個性派集団が織りなすベースボールコメディ。
お気に入りはやはりチャーリー・シーンのリッキーだけど、スナイプスのウィリーも捨てがたい。冒頭の各キャラの初登場シーンが全部秀逸すぎて笑う。

スポーツコメディの金字塔といえば、この『メジャーリーグ』ですね。
2作目と3作目には日本人の石橋貴明が出演しており、日本人にはそれらの方が馴染みが深いかもしれませんが、作品としては確実に1作目が群を抜いて面白いです。

とにかくこの手の作品は個性豊かなキャラクターが多数登場するのが楽しいのですが、冒頭から彼らの紹介をする初登場シーンの連続が秀逸。役者の演技と監督の演出、そして編集が絶妙に良い化学反応を生み出しています。

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少林サッカー(2001):サッカー

少林サッカー

ここまで振り切ったとんでもスポーツ描写なら大歓迎!
中盤までほとんどサッカー関係ないし、サッカーになってももはやルール無用の無法地帯。10分に1回は大笑いを取りにくるその姿勢嫌いじゃない。
少林拳を極めれば全て解決するのだ。
キャラも個性豊かでずっと楽しい。

本作公開当時は私は中学生で、スポーツ好きではありましたがサッカーはするのも観るのもあまり得意ではなかったのでノーマークだったんですね。
なので、本作を初めて観たのは大人になってからでした。

その時の感想が「めっちゃおもしれ〜やん!」でした。
本当に舐めてましたね。今回紹介するスポーツコメディの中でも”抱腹絶倒”と一番言えるのはこの作品です。
サッカーはあくまで手段で、根本は少林拳法。ただのサッカーを期待すると全く違うものを見せられますが、本作をセレクトする人にただのサッカーを期待する人はいないでしょう。
思いっきり笑いたい人におすすめのスポーツ映画です。

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ピンポン(2002):卓球

ピンポン

ヒーロー見参!
2人の性格正反対な親友同士の友情、自惚、挫折、成長、勝利というスポ根の王道を真正面から突き進んだ誠実な卓球ヒューマンドラマ。
個性的すぎる登場人物たちの掛け合いも楽しくて微笑ましくなる。中村獅童がツボ。

王道のスポ根映画として一番に思い浮かぶのが本作。
松本大洋原作漫画として1996年から連載開始され、本作として2002年に実写化。漫画的な演出はあれど、純粋にスポーツ映画として楽しめます。

「男はお腹痛くなくてもトイレに行くんだよ。少し泣く」

大倉孝二演じるアクマこと佐久間の名言ですね。現実にこんなこと言ってる奴がいれば、それはあまりにも寒いんですけど、リアリティラインを維持しながらも漫画的演出が邪魔にならない世界観を構築したのは曽利文彦監督、ならびに宮藤官九郎脚本、そして主演・窪塚洋介のなせる業と言って良いでしょう。

元気をもらいたい時、現実で何かに挑戦しなければいけない時、などにおすすめする映画です。

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ドッジボール(2005):ドッジボール

ドッジボール

ドッジボールは大人が楽しんでも良いんだぜ!
スポーツジムを経営するヴィンス・ヴォーンが買収阻止のために賞金目的でドッジボール大会に参加。なんか自分の知ってるルールと違うけどなんかめちゃくちゃすぎて面白い。随所に挟まれるくだらないお笑い要素が全部癒し。笑

ドッジボールって、自陣と敵陣、それぞれの外野という具合にテリトリーが分かれ、ボールを当てられた内野の人数が全員外野に行ったらもう一方の勝利というのが一般的なルールでしょう。

お下劣具合はさほどでもないので、この手の不真面目コメディの入門編としてはもってこいの作品。斬新なドッジボールのルールに是非とも酔いしれてください。

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アンクル・ドリュー(2018):バスケ

アンクル・ドリュー

現役NBAスター選手であるアービングが爺さんの格好でストリートボーラーたちに挑むというペプシのCM企画が映画化。映画では伝説のストリートボーラー、アンクル・ドリューとして描かれる。
NBAファンならば眉唾物の映画で、アービングはもちろんのこと、NBAのレジェンドたちが次々と現れることに感動。

牧師役のクリス・ウェバーは現役から引退して10年経ちますが、シュートフォームは現役当時そのままで、彼がプレーしている姿を観れたことで大満足です(私の好きなサクラメント・キングスのレジェンドです)。
ほか、シャキール・オニールやレジー・ミラー、ネイト・ロビンソン、女子バスケレジェンドのリサ・レスリーまで登場します。
皆が老人メイクに扮してストリートバスケの大会で優勝を目指して戦うコメディ映画ですが、まぁはちゃめちゃです。

3ポイントシュートの名手であるレジー・ミラーがなぜか盲目の設定になっているなど、意味不明な設定はありますが、個性豊かなメンバーが繰り広げる珍道中は面白いです。

とにかくアンクル・ドリュー役のカイリー・アービングのバスケプレーの描写の凄まじさたるや。普段バスケやNBAを観ない人にも彼の鮮やかなプレーを目に焼き付けていただきたいところです。

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◆スポーツの偉人を取り上げた映画

スポーツそれぞれで歴史は異なりますが、長い歴史、短い歴史、そんな時代を変遷する中で、該当のスポーツを盛り上げたスーパースターが存在します。
そんな中でも私が映画として一度でも観てもらいたい、その偉人を知ってもらいたい映画を紹介します。

打撃王(1942):野球/ルー・ゲーリッグ

打撃王

アメリカの国民的英雄ルー・ゲーリッグの生涯を描く。愛する妻と出会い、誰よりも彼女を尊重した人間性、野球を愛しファンを熱狂させ続けた偉大な男。
2130試合、15年間試合に出続けた鉄人の突然の引退には言葉を失う。多くのファンに夢を与え続けた彼の終焉は惨い。

ゲーリッグは晩年手足の硬直など原因不明の体の不調が襲い、現役引退を余儀なくされました。
ルー・ゲーリッグ病と呼ばれたその病は、今でいうALS(筋萎縮性側索硬化症)です。当時はおそらく珍しい病気で何もかもが不明瞭だったことでしょう。

終盤に病気の描写はありますが、基本的には彼の偉業を伝えるための一作というものです。

あまりメジャー事情に詳しくない方でも、ベーブ・ルースは聞いたことあっても、ルー・ゲーリッグは知らない人の方が多いと思います。人間的に素晴らしかった彼の存在を知る意味でも観ていただきたい作品です。

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オールド・ルーキー(2002):野球/ジム・モリス

オールド・ルーキー

夢をもう一度…諦めた夢の舞台への再挑戦。きっかけは野球チームの教え子たち。目標に向かって戦い続けることの意味を知る。
35歳にしてメジャーデビューした男の感動の実話。規格外の彼の球速は156キロ!

嘘のような本当の話。実話をもとにした映画は数あれど、いずれも本当に起きた話とは信じ難いぐらいフィクショナルなストーリーです。
本作の主人公ジム・モリスに至っては、一度ドラフト指名されたものの、全く結果を残せず、そして肩を故障し現役引退。ひっそりと野球チームのコーチをしていたら、いつの間にか肩が治って球速が現役時代よりも速くなっているという夢のような話。

それを家族の物語を軸に、実にドラマチックに描いています。

その後の彼についてはWikipediaなどでも書かれているので、興味ある方はそちらの情報を見てもらうとして、本作は一度諦めた夢をもう一度追いかける感動ストーリーとして観ていただければと思います。

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42〜世界を変えた男〜(2013):野球/ジャッキー・ロビンソン

42〜世界を変えた男〜

MLBの歴史を変えた男“ジャッキー・ロビンソン”の不屈の精神。
黒人が白人文化のベースボールで不遇の扱いを受けていた時代。
彼の功績は記憶としても記録としても語り継がれる。
42は勇気と忍耐と強さを全て物語る背番号だ!

人生で初めて試写会に行ったのが本作でした。福岡出身のため、試写会などメディアイベントには無縁でしたが、上京して一番最初に興味を持ったのがこの作品の試写会でした。

43歳という若さでこの世を去ったチャドウィック・ボーズマンがジャッキー・ロビンソンを演じています。彼自身が2016年から大腸がんに苦しみながらも『ブラックパンサー』や以降の作品の撮影に臨んでいたということで、不屈の男ジャッキー・ロビンソンと重なる偉大な人物だと確信しました。
チャドウィックが演じるべくして演じたんだなと。

ジャッキー・ロビンソンという男は、メジャーファンには説明不要のレジェンドです。MLBの新人賞は別名「ジャッキー・ロビンソン賞」と呼ばれ、ロビンソンのメジャーデビュー50周年にあたる1997年4月15日は、ロビンソンの背番号42が全球団共通の永久欠番となりました。
4月15日は2004年からは「ジャッキー・ロビンソン・デー」と呼ばれるようになり、選手・監督・コーチ全員が背番号42を着用する一大イベントとして毎年開催されています。

彼の不屈の精神、白人至上主義が根強かった当時のMLBにおいて、どのように立ち向かっていったのか、チームメイトとの絆を深め合う様子など人間ドラマとしても秀逸な作品です。

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ペレ 伝説の誕生(2014):サッカー/ペレ(エドソン・アランテス・ナシメント)

ペレ 伝説の誕生

サッカーのエースナンバーの象徴10番。燦然と輝くペレの活躍と鮮やかなプレー。
スラムで育ち、這い上がった彼の逞しいまでの精神力は、一気に世界を変えた。

スポーツの中でもサッカーには疎い私ですが、そんな私が劇場公開当時吸い込まれるように観に行ったのがこの作品です。
ペレといえば、私の世代であればサッカーしない人でも知っている偉大なサッカー選手でした。
そんな彼の半生を描いた実話映画が公開されるということで興味を持たざるを得なかったのです。

周りの子供たちよりも一回り小さくて、決して彼が世界一のサッカープレイヤーになるとは思いもしません。屈託のない笑顔、しかし迷うことなくサッカー選手になりたいと言うその意志の強さ。

ちょっとアクロバティックなサッカーボールを蹴りながら駆け回る演出など、映画単体としても趣向を凝らしてあり、実に面白い作りになっています。
彼が這い上がるにあたり、無視できない友人や家族の存在。突き詰めて自らの技術を磨いていく精神力など、映画の中のペレから学ぶことは多いでしょう。

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ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2018):テニス/ビヨン・ボルグ&ジョン・マッケンロー

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男

氷と炎、対極的な2人の名テニスプレーヤーが熾烈なライバル争い。
物語を読み解くにつれて明かされる2人の共通点。
ボルグ&マッケンローがいかにしてライバルとなり真の友人になったかを巧みな心理アプローチで見せるスポーツ伝記映画。

正直テニスを映し出したスポーツ描写としてはイマイチ物足りなさを感じるのですが、ライバル関係だけでなく友情を育んでいった2人のバディムービーとして実に見応えのある良作です。

ジョン・マッケンローが左利きということもあり、演じたシャイア・ラブーフは左利きとして演じたようですが、さすがに違和感があったのか、映画の中ではスピード感が重要なテニスの試合描写において妙にカット割が多く施されています。

とはいえ、邦題のサブタイトルにもなっている「氷の男と炎の男」ってのは、彼らのライバル関係をヒートアップさせるのに一役買っていますし、マスコミとしても正反対な彼らを取り上げないわけがありません。
そんな正反対な2人が実は似たもの同士でもある…と言うキャラクター的なアプローチの近づけ方がとてもよかったですね。

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◆無視できない!スポーツの裏側を取り上げた映画

スポーツの世界にはその競技を実践する選手たちの他に、彼らを支える存在があります。プロスポーツ選手がプロの世界に足を踏み入れるにはスカウトの存在が、チームが勝つために常に選手の入れ替えや戦略を立案するフロントの存在、はたまたスポーツを食い物にしたスポーツ賭博なんかも。

マネーボール(2011):野球/スポーツフロント

マネーボール

「今から荷造りしろ。インディアンスから君を買った」
アスレチックスのGMビリー・ビーンが獲得したのは優秀な選手ではなく、実績のないデータ分析者だった…。

マイケル・ルイスのノンフィクション小説が原作の映画化。
ビリー・ビーンはMLBでドラフトされた当時は有望株でしたが、芽が出ずに引退。その後、スカウトとして活動するようになり、野球における選手の評価を統計学的見地から分析するセイバーメトリクスに出会い傾倒していきました。
オークランド・アスレチックスのGM(ゼネラルマネージャー)となり、そのセイバーメトリクスに出会ってからの物語を描いたのが本作です。

日本でも馴染み深い松井秀喜や田中将大らが所属したニューヨーク・ヤンキースのように潤沢な予算がないアスレチックスは、安い年俸の選手たちを揃えてどう勝つかを考えなければなりませんでした。
そこで役立ったのがセイバーメトリクスの考え方ですね。いかに27個のアウトをとっていくかを分析して、勝率を上げる戦略をとっていくのです。

一見地味そうな映画ですが、ここに彼の部下となるピーター・ブランドとの出会いがあり、バディムービーとして機能していくんですね。テンポ良く編集されているので、決して退屈な映画にならず見応えのある作品になっています。

事実との相違点として、ピーター・ブランドは架空の人物で、本当にビリー・ビーンのパートナーとなったのはポール・デポデスタという人物。自分の外見とあまりにもかけ離れているということで実名の使用を拒否したとか。
なんだか演じたジョナ・ヒルはかわいそうですね。

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人生の特等席(2012):野球/スカウトマン

人生の特等席

ハッピーエンドで締めくくるラストは後味も良く好印象。
メジャーリーグの伝説的なスカウトマンとして実績を残してきたガスを主人公に据え、そんな彼が高齢になり視力が弱まってきたことで、スカウト力には衰えが見え始めます。

現代野球とどのように向き合っていくのか。クリント・イーストウッドが経験則に頼る敏腕スカウトマンを好演しています。

まぁイーストウッド監督作品が好きな方には観ていただきたい作品ですが、スポーツファンとしては不満がないわけではありません。
前述した『マネーボール』のようにセイバーメトリクスもすでに主流だった公開当時において、主人公ガスのように経験則だけでデータ野球を凌駕するのは無理があります。
どんなスポーツの中でも野球は特にデータが嘘をつかないスポーツ。
経験則に頼るのが大事でも、映画の中で描写されるいくつかのスランプ脱出方法としてはいささか無理があるなぁというのが正直な感想です。

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ミリオンダラーアーム(2014):野球/スポーツエージェント

ミリオンダラーアーム

破産寸前のスポーツエージェントが目をつけたのは未開拓のインド。未来のメジャーリーガーを発掘するため“ミリオンダラーアーム”企画でコンテストを実施。
野球を知らない2人の若者をメジャーリーガーに入団させるまで…これが実話とは恐れ入った。主要キャストの人間的成長も良き。

リンク・シンとディネシュ・パテルという実在したメジャーリーガー。
今どうなっているかはどうであれ、野球経験がないだけでなく、野球ボールすら触ったことのない2人をたった10ヶ月でメジャー入り実現させたという話が凄すぎるんです(ただ厳密にいえば、彼らはメジャーデビューしていないんです)。

「ミリオンダラー・アーム」というコンテスト形式のリアリティ・ショーも実際に行われたようで、アメリカンドリームを掴む物語の典型例としては実に面白い作品になっています。

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ドラフト・デイ(2015):アメフト/ドラフト

ドラフト・デイ

波乱と興奮の連続!NFLのドラフトをわかりやすくドラマチックに演出したアメフト版“マネーボール”。最後まで予想だにしない展開の連続に目が離せない!

スポーツの舞台裏を描いた作品としては特にお気に入りの作品です。
プロスポーツにおいて、ドラフトというのは球団の将来を左右する大イベント。特にアメリカではエンターテイメントとして機能しているので、ファン参加型のようになっており、スポーツファンみんなが楽しめるイベントとなっています。

そんな舞台裏で、ドラフトが行われる約12時間前からスタートしてスピーディかつ緊迫感を持って進行されるストーリーは実に面白いです。

Filmarksに記載したのですが、本作を楽しむ上で知っておきたいのは次の知識。

・ウェーバー制
前年の順位の低い順に応じてドラフト指名できる制度。ドラフト指名権はトレードできます。
・10分の時間制限
ドラフト指名の順番が回ってきたら、10分間の間に指名する選手を指定しなければいけません。このルールがドラフトの緊迫感を高めていると言ってもいいでしょう。

これらの知識さえ入っておけば十分にその世界を知らなくても楽しめると思います。

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アンカット・ダイヤモンド(2019):バスケ/スポーツ賭博

アンカット・ダイヤモンド

超絶クズギャンブル野郎の主人公を演じるのはコメディの帝王アダム・サンドラー。会話劇中心の作品ながらハラハラする気持ちが止まらない!
予想外な結末を迎えるクライマックスまで主人公ハワードの罵詈雑言にあなたは耐えられるか?

前述した同じくNetflixオリジナル映画の『HUSTLE/ハッスル』然り、コメディ俳優として実績を積んできたアダム・サンドラーのシリアス演技を確立したのは本作でしょう。

スポーツ賭博で一稼ぎするハワード・ラトナーという男をサンドラーが演じています。本作に本人役として出演するNBAプレイヤーのケビン・ガーネットにも要注目。なかなか出番も多く、セリフも与えられており、見事な俳優デビューとなりました。

実際に彼が所属したボストン・セルティックスの試合をうまい具合に織り交ぜながら、試合開始のティップオフやガーネットの得点やリバウンド、チームの勝敗を賭け大金を得るという一連の流れをハラハラさせる演出で楽しませてくれます。

スポーツ賭博がどれほどの勢いで実践されているのかは知りませんが、本作のようにマフィアが動き、血が流れるような惨状は本当に勘弁してほしいところ。
しかし作品としては抜群に面白いので、一つのクライムサスペンスとして楽しんでいただければと思います。

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アルプススタンドのはしの方(2020):野球/観客席

アルプススタンドのはしの方

青春ってこういうこと!
野球部の応援のためにわざわざ甲子園まで来るのは意味不明。そう思っていた生徒たちが応援席の端っこで繰り広げられるドラマにより熱く結束していく。
台詞の一つ一つに意味がある濃厚な75分。これは傑作だ!

舞台が甲子園球場じゃないというツッコミどころは置いておいて、作品としてこれほどまでに没入させられるとは最初はそこまで期待値高くなかったんです。
しかも75分の上映時間で、野球シーンが描かれるのは皆無。
あくまで球場に応援に駆けつけた高校生たちに焦点を絞って描かれるんです。

2020年に年間ベスト10に入れている人も多く見かけましたが、もしこのnoteを読んでいただいている方でまだ観たことない人がいればすぐにでも観ていただきたい傑作です。

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まとめ

以上、私が考えるスポーツ映画の傑作38選を紹介してまいりました。
スポーツというのは映画という作品を織りなすにあたり、実に便利なものです。
スポーツを題材にすることで、物語が構築しやすくなり、キャラクターも配置しやすいため、話の内容も整理しやすいという利点があります。

ただし、ただスポーツを題材にして中途半端なスポーツ描写を見せるだけでは、観る者の不満を誘います。
スポーツ描写に見応えがあり、それでいて人間ドラマが秀逸な作品が今後もたくさん生まれてくることを願っております。

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