エンタープライズ営業必見👨💼 アポイント獲得の極意🔥パート① なぜアポイント獲得に苦労するのか?その背景に迫る
こんにちはーーー!外資SaaS営業の村上悠司です🦍
唐突ですが、営業の仕事は売上を上げることですよね。そして、売上を上げるためには見込み客が必要です。ではどうやって見込み客を見つけてくるのか、を今回の記事で解説していきたいと思います。少し長くなるのでパートを分けて解説していきます。(今回は第一弾です!!)
大前提として、強者と弱者では戦い方が異なります。誰もが聞いたことのあるようなAmazon、Google、Salesforce、SAP、Adobe、IBM、Oracleなどの大企業と、知名度の低いプロダクトではアポ取りの難易度は異なります。当然、同じ戦略でやっても同じようにアポが取れるはずがありません。。。
しかしどうでしょう?外資系日本法人のトップは大抵有名企業出身の方々です。知名度の低いプロダクトでアポイントを取るノウハウ、難しさがわかっていない方も少なからず居ます(経験談)。そういった方々に詰められ、苦しんでおられる営業も多いのではwww
今回、知名度の低いプロダクトを扱うエンタープライズ営業が、見込み客にアプローチする方法を徹底解説していきます。大前提として、必ずしも正解はなくアポは取れたもん勝ちです、それを理解いただいたうえで是非参考になさってください!\(^o^)/
エンタープライズの概念
まずエンタープライズ営業ってなんなの?というところから解説します。
1.エンタープライズの概念
エンタープライズ営業とは、「大規模な企業に対して高額かつ複雑な取引を行い、長期的な関係を築くための営業活動」です。エンタープライズの定義はプロダクトの特性等もあるので各社バラバラですが、売上や従業員数で区切っている会社が多いかと思います。
2.SMBやMidマーケット営業との違い
そしてエンタープライズを攻めるうえで、重要なのはSaaS業界で一般的によく使われる「The Model」型とは攻め方が異なることを理解していなければなりません!
SaaSはプロダクトにもよりますが、ビジネスをスタートする際にThe Model型で広く認知、実績を作ってから、マーケットを拡大していくケースが一般的です(もちろん例外もありますが)。そのため一般的にはマーケティング⇒インサイドセールス⇒営業という順番に、それぞれ分業、連携しながらターゲット顧客をファネル型で固めていきます。
一方、エンタープライズを攻めには、The Model型との違いを理解しておきましょう。以下が参考図になります。
エンタープライズ企業の攻略で重要なポイントは、ターゲット顧客を特定し、そこから関係性を深めて展開を図っていくことです。そのためにはまず戦略が必要です。狙いたい業界⇒企業⇒部門⇒人の順番でアプローチするターゲット顧客を特定し、顧客接点を拡張させながら関係性を構築していきます。一度導入されたあとも関係性を向上させて、アップセルクロスセルを狙っていくのです。
複雑且つ高額な商談を狙うため、エンタープライズ企業にアプローチするうえでは以下が重要です。別途解説しますが、「こんなことが必要なんだ」とイメージして頂ければと思います。
多くのチームが苦戦する理由
では、どのようにエンタープライズ企業に対してアクションしていくのか、という具体的なアプローチ方法を説明する前に、多くの企業が苦戦している理由を以下説明します。
1.インバウンド中心で案件が大きくならない
上述したThe Model型とエンタープライズ型を理解しなければ、せっかくのエンタープライズ企業のリードを単なる「いち商談」で終わらせてしまう可能性がありめちゃくちゃもったいないです。また、初回面談で案件化しないからLost処理、そこから放置してしまうと、せっかくの関係性構築の絶好のチャンスを見逃してしまうことになりかねません。
エンタープライズを攻めるためには、上から攻める「トップダウン方式」と現場担当者から上に上がっていく「ボトムアップ方式」双方でのアクションを実施する必要があります。インバウンド商談は「ボトムアップ方式」が多いため、以下のようなアクションで関係性をナーチャリングで継続させて、更には案件規模を最大化させましょう。
(1)長期的な関係構築
フォローアップ
定期的なフォローアップを行い、顧客のニーズや課題を継続的に把握
(失注したとしても、1回の商談で関係を途切れさせない!!!上司の挨拶、年末挨拶、担当変更の挨拶、など何でも良いから理由をつけて他のステークホルダーとの接点を設ける)カスタマーサクセス
仮に少しでも契約頂けた場合、顧客が製品やサービスを最大限に活用できるようサポートし、信頼関係を強化。(SaaSは契約してからの関係性が重要!!!サポートとも連携し、「大切な顧客」だと認識しているような演出を👗)追加コンテンツの提供
ウェビナーやセミナーのお誘い、役に立ちそうな記事等を配信(マーケから一括メールではなくできれば個社ごとにカスタマイズして送付!!!)
(2)クロスセルとアップセル
提案時から大きな話を
提案段階からロードマップの合意形成を図り、仮に上手く行った場合の全社展開などを予めインプットしておく担当者が食いつくような「メリット」を与えよう
案件を広げるべく「事例化・セミナー登壇」「上席との面談や挨拶」「他部署紹介」など、ディスカウントなどのメリットを与えて交渉するアップセル&クロスセル提案は積極的に
よほど製品を使いこなしている or ファンでも無い限り、ライセンス追加以外のアップセル&クロスセルはこちらから営業しなければ案件化しない。追加提案は臆することなく積極的に実施しよう!
2.意思決定者に会えない、どこに攻めればいいかわからない
エンタープライズ企業を攻める上で重要になってくるのは、どこに攻めるかをプランニングすることです。スポーツでも戦争でも、ただ戦いに行けばいいというわけではなく、戦略・戦術を立てなければ勝てません。エンタープライズ攻略も同じです。たまたま良い結果が出た、ではなく再現性の高いアプローチを習得していきましょう。
(1)テリトリープランで狙うべき企業を「特定」しよう!!
上述で述べた戦略作りのため、まずテリトリープランを作りましょう。テリトリープランはまさに「軍隊の作戦計画」であり、その作戦計画には以下要素を取り入れるべきです。詳細はまた別途解説しようと思います!
目標ターゲットや予算と平均Deal Size(もしくは狙いたい案件規模)から逆算し、どの程度の数の案件を受注すれば達成可能かを定量的に考える
受注しなければならない目標の案件数や金額から、それを達成するために必要な営業Pipelineを受注確度から逆算する(成約率が30%の場合、必要Pipeline合計は〇〇億円)
予算達成という目的に対して、上記定量的な目標が定まれば、自身の持つ営業テリトリーの中で、自社のプロダクトが刺さりやすい業界や企業、部門を仮説して特定する
上記算出したPipelineを作り出すための作戦を練る(インサイドセールス、営業自身、パートナーとの協業、マーケティング活動等)
上記をベースに注力顧客をピックアップ(例えば10社など)
4半期毎などで見直しをかける(仮説、検証の繰り返し)
(2)アカウントプランを作り、誰に何を訴求するべきかを考えよう!!
テリトリープランで戦略を立てたあと、具体的な戦術を考える必要があります。注力顧客としてピックアップした企業に対して「誰に、何を、どのように」アプローチしてPipelineを作り案件をクローズするかをアカウントプランを作成してプランニングしていきます。
アカウントプランについても、別途記事を作成予定ですのでお待ち下さい!!!!ただ、見込み客に対してアカウントプランを作る際に重要なのは「チャレンジの仮説と、誰にどうアプローチするかの政治的な戦略」です。
3.過去の成功体験に囚われている
過去の成功体験が自分自身を苦しめたり、周りを苦しめることもあります。時代もサービスも顧客も人も異なることを念頭に置きましょう。
(1)自身の売れた経験、売れている営業の意見だけを鵜呑みにしない
一旦、過去の成功体験は忘れましょう。上司や同僚の成功体験も、取り入れるところは取り入れて取捨選択をしながら、あまり引っ張られずに参考程度に聞きましょう。商品やサービスが異なれば、売り方も異なります。SIerとSaaSでは売り方は異なりますし、オンプレ、クラウド、インフラ、基幹システムなどそれぞれアプローチの仕方は異なります。顧客も違いますし、営業も違います。
営業として基礎となる「型」を理解し、どんどん自分なりにアジャストする柔軟性が必要です。(ですのでこのNoteも参考程度に、良いと思った部分を是非取り入れてください!!!)
(2)Must have と Nice to haveではアプローチが異なる
冒頭で記載の通り、Must haveとNice to haveのプロダクトでは売り方が異なります。あれば便利なプロダクトを売るには、顧客に「これがないと困る」と思わせなければ顧客の購買活動に繋がりません。そのためには必要性を訴える「啓蒙活動」が必要です。啓蒙活動については近々記事をアップデート予定なので楽しみにしておいてください。
4.パートナー戦略がうまくいっていない
高い目標を達成するためには、他人の力も必要です。そんな時にパートナーが立ち上がると非常に強力です。しかしPartnerのイネーブルメントで苦労されている方も多いのではないでしょうか。
(1)パートナーが売りたい動機を作ろう
パートナー企業や代理店が複数いるにも関わらず、全然案件を持ってきてくれないケースがあります。このような場合、パートナーが製品やサービスを積極的に販売したいと感じる動機付けが不足している可能性があります。
まず、パートナーに対して製品の魅力をしっかりと伝えることが重要です。例えば、パートナーが顧客に対してどのような付加価値を提供できるのか、競合製品と比較してどのような優位性があるのかを具体的に理解して貰う必要があります。また、成功事例や導入効果を共有することで、パートナーが実際に販売活動を行う際に自信を持てるようにしましょう。上手く言ってない場合は基本的に同行訪問して案件をハンドリングしてください。
人は、こちらが想像してるより動きません。そのために、パートナー、パートナーの営業担当者がモチベーションを高めることができるような「お土産」を提供しましょう。それはインセンティブかもしれませんし、こちらで持っている顧客の情報だったりするかもしれません。
(2)パートナーとはウェットな関係を作ろう
繰り返します。人は、こちらが想像してるより動きません。
人を動かすには、時にはウェットな関係が必要です。パートナー向けのセミナーや作戦会議、会食等を通じて信頼関係を構築させます。そのような場で「ここの役員だったら紹介できるかも」など案件化に繋がるも多いです。パートナーとして契約していない会社でも、スポット的にパートナーとしての協業が可能なのであればガンガン活用しましょう!!!
まとめ
エンタープライズ営業は、大規模な企業に対して高額かつ複雑な取引を行い、長期的な関係を築くことを目指す営業活動です!SMBやMidマーケット営業とは異なり、ターゲット顧客を特定し、徹底したリサーチと戦略的なアプローチが求められます。
エンタープライズ企業へのアプローチには、信頼関係の構築やカスタマイズ提案、複数のステークホルダーとの連携が不可欠です。また、トップダウンとボトムアップの両方の戦略を活用し、長期的な関係を築いていきましょう。
さらに、過去の成功体験に囚われず、柔軟なアプローチを取り入れることが重要です。パートナー戦略においても、パートナーの動機付けとウェットな関係を築くことが必要だ、ということを今回ご説明しました!!!
次回は、第二弾としてより具体的なアクションについて解説していきます!
それではまた〜〜🦍
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