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フランスのアップルパイ、ショソン・オ・ポム

ムッシュー、パリへ行く


3日前くらいに、「そういえば木曜は朝メチャクチャ早いから。5時!」とのたもう我がOtto氏(乙女系中年マッチョ)。

朝苦手なので朝ワードに敏感なワタクシ。
え・・・?朝早い?5時!?
なになに聞いてないんですけど。

否、最近物忘れがひどいから、すでに言われていたとしても忘れているのかもしれない。

私の話せる最大限の仏語丁寧系で問い直すと、
パリに行くのに同僚の車で連れて行ってもらうから」と。

・・・ああー!そうだ思い出した(=やっぱり聞いてた)。
年恒例の、1泊2日研修@パリ近郊にある会社の施設。

去年とか一昨年もたしか行ってた記憶があるけど、当時はパリに住んでたからそんなオオゴトではなかったんだな。普通に出勤して帰ってくるの翌日の夜でーすってだけだったから。


ちょい旅でも、旅立ちの朝ごはんくらい作ってあげたいじゃないの・・・

完全なるおのぼりさん的スピリッツ。
そんな気がむくむく湧いてくる。

5時起きなのか5時発なのか知らんけど、いずれにしても私は朝がとにかく廃人なので、機能しないのは明白。
ってことで、恒例のミッドナイト・クッキング発動。


持ち運べる朝ごはん、なんだ?


伝統的な日本の朝食NGなOtto氏的に、Onigiri🍙は却下。

フランスといえばパンじゃろう。

あくまで個人的に(←フランス通でもパン好きでものないのでここ強調)、フランスのブーランジュリー(パン屋)の3巨塔といえば、バゲット、クロワッサン、パン・オ・ショコラ。

たぶんその次くらいにブリオッシュとかと同列4位でくるのがショソン・オ・ポム(chaussons aux pommes)🍎ではなかろうか。いややっぱりりんごの生産&消費量高いだけあるわ。

詳しい説明というか概要は、毎度おなじみ辻調よろしく。



ショソン・オ・ポム(chaussons aux pommes)とは、りんごのコンポートをパイ生地で包んで焼いたもの。要は、フランス版アップルパイのこと。
フランス人定番なら間違いないうえ、さらに持ち運びで大事なポイントがこれよね、

個・別・包・装!


ちなみに、「ショソン」ってフランス語ではスリッパとか上履きとかという意味だけど、土足文化のこの土地ではあまりなじみがない。

例えば、お招きいただいた仏人カップルの家で、私は玄関入ってすぐに靴をぬがないとムズムズして仕方ないのだが、脱ごうにも家の中で履くものがなく。そもそもホスト側も普通に靴はいてるからね。ああ、こういうものなのよね・・・と思ってそのまま突進!ってことが通常な我がフランス生活。靴に💩とかひっついてたら、たとえ玄関前にマット敷いてたとしてもどうするんだろう・・・。


とか考えてたら時間はあっという間にすぎてOtto氏帰宅。
めずらしくお土産を買ってきてくれた。明日かんかん晴れだぞ。

マクロンさんのブリジットさんの家族が経営するショコラトリーのもの

たまの「アメ」に弱い私。
睡眠時間削っても作ると決めた。



まずはコンポート作りから


ガトー・インビジブルの回でも書いたのだけど、5kgから2kgくらいまで減らしたのに、(うれしいことに😭)また4kgくらいまで増えた我が家のりんご、出番ですよー!

ここ数週間で何度同じ画を目にしているのであろうか

存在感のあるコンポートもよいけど、今日はただのどろんどろん風にしたいので、ひたすら細かく刻んで鍋へ。

レモン汁と砂糖(うちはなんとなくカソナード)50gくらいを加え、落とし林家オーブンペーパーをして蓋ONからの小一時間いってらっしゃい。

このまま40分くらい煮て、冷ます。


包んでデッサン

ーーこの間、夕飯準備してアペロして夕飯食べての3時間を挟むーー

さて本日の深夜活動のメイン。ちなみに最近引越しハイ?なのか何かを跳ね返すかのごとくクリエイション活動ばかりしていて書く方が追いつかない。。

パイ生地を自ら作るとかいう偉業は、どうしたって成し遂げられないので、市販のパイ生地を適当にナイフで楕円形にカット。

ネットで調べたら、ショソンオポムう用の楕円型の型発見!そんなものが存在するんだなああ

時間があればちゃんと冷やしておくのがよろしい。


ここからは、みんな大好き餃子をつつむ要領でまいろうか。

コンポートをのせて、艶出し用の卵をのり代わりにON
パタンとたたむ、以上

暇人なので、ショソンオポムのデッサンの種類などを検索しながら、基本的っぽいやつをナイフで。深夜なので冷やしてる暇などない。

葉っぱっぽいイメージで切り込んでみたけど仕上がりはいかに!?

卵液を塗って、ミッドナイト焼きスタート。

40分くらい焼くうち2回くらい卵液塗り直した


や・け・たぁ!@深夜1時

同量くらいの砂糖と水をあわせて熱し&冷ましたシロップを焼き立てショソンに塗りたくる。

なかなか美味しそうな焼き具合である。

いやこれはなんともいい香りがするなあと思いつつ、ひと通り写真撮影まで済ませて満足し、就寝。

💤💤💤💤💤💤💤💤💤💤💤💤💤💤

5時間後、かろうじてお見送りのため身を起こす。

深夜のショソンオポムは、パリまで運転&相乗りしてくださる同僚の方ぶんを含めOtto氏に全部もたせた。これにて任務完了。


ガラガラを引いて坂をくだるOtto氏を見送りながら、私もパリに連れてってーーー!!と心の中で叫ぶ私。
BGMはエンドレスユーミンなのであった。

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