愛し愛されレモンケーキ
ビオのスーパーのレモンが、お買い得価格のキロ2,98ユーロになる北フランスの夏。
私の夏の週末は、このレモンとともに在ると言っても過言ではない。パウンド型で焼いたレモンケーキをウィークエンド・シトロンと呼ぶが、まさに私こそこのウィークエンド・シトロン=週末レモンの権化である。
noteでもレモン愛を幾度となく語ってきたけれども、もうレモンでマガジンつくろうかな?ってくらいに私は甘いのもしょっぱいのもレモンものが好き。作っちゃったし。
パウンドケーキもタルト・オ・シトロンもレモンマカロンもレモンサブレもレモンチーズケーキも、大抵のお菓子はレモン仕立てにしてきたけれど、そんなレモン狂の私がずっと作りたいレモン・スイーツがあった。レモンの形したレモンケーキである。なんてったって、あの見た目がかわいらしいんだもの。
wikiによれば、広島発祥のお菓子だそうで。納得。こんなレモンの形をしたケーキ、フランスでは見かけたことがない。
ただの型、されど型。
物事を始めるときにカタチから入る人間は、お菓子づくりも型から始まる。
5月の日本一時帰国で合羽橋ショッピングをした際、老舗道具屋の軒先でレモンのかたちのまさにレモンケーキ型に出会った。1個300円ちょいだったはず。型外れもよいとお店のマダムに教えてもらって、即買い決定!
さらにレモンの形したクッキー型、そして底抜けかつスタイリッシュなパウンドケーキ型とともに、フランスの城(マイキッチン)へ運んできた。
強力なレモングッズたちが加わり、かくして今年も週末レモン生活が始まったのである。
週末レモン🍋第1週
レモンはじめは、あのスタイリッシュパウンド型の腕試しといきたいところ。
カンカンクッキー計画でレモンサブレをつくる傍ら、パウンド型で焼くレモンケーキ、ウィークエンド・シトロンを同時進行することにした。
シンプルなカトルカールにポピーシードとレモンをたっぷり加えて、上からさらにアイシングでおめかしする仕様。
バターとグラニュー糖を白っぽくなるまですり混ぜて、溶き卵をこまめに加えてなじませ、ふるった粉類を加えてゴムベラですくい混ぜたら、レモン&ポピーシードを最後に加えてオーブンへ。カンタン3行レシピである。
アイシングは、粉砂糖にレモン汁を少しずつ加えてちょうどいい固さになるまで続ける。ぶっちゃけいつも目分量でやっております。だから白かったり半透明だったりするんだな。
うちのスイーツモンスターOtto氏が絶賛するこのパウンド型レモンケーキ。アイシングが好きらしく、レモンサブレとともにあっという間になくなった。
週末レモン🍋第2週
さあ、2週目は新たなチャレンジ。レモン型レモンケーキを作ってみよう。
下準備として、型にバターを薄く塗り、薄力粉を振って余分な粉をはたいておく。バターをレンチンして溶かしておく。
ボウルに卵、グラニュー糖、蜂蜜を入れて混ぜ、湯せんにかけながらハンドミキサーでひたすら泡立てる。
そういえば最近、この長年愛用しているハンドミキサーからキュルルル的な異音がするので、そのうち爆発するかもしれないという恐怖に怯えながら菓子づくりをしている。死因ハンドミキサーの爆発なんていやだなおい。
薄力粉とコーンスターチを合わせてふるい入れる。
溶かしバター、レモン果汁&皮すりおろしを加えてさらに混ぜる。
さあ、レモン型ちゃんたちの出番。型に生地を流し入れて、180度のオーブンで15分から17分くらい焼く。
2回戦が待っているので、熱いうちに型から外す。あらよっと。
このままかぶりつきたいのを抑えて、最後のおめかしをしよう。先週につづき、テキトーアイシングをつくる。
言わんこっちゃない、テキトーアイシングなため、今回はかなり透明な仕上がりに。
レモンとギンガムの組み合わせが大好き。
うん、かわいい、かわいいよレモンケーキ。このレモン型、買って本当によかった。次回同量買い足したいくらい。
ひとくちかじれば、なんだか懐かしい味がする。パウンドケーキよりも軽くてふわっとしていて・・・完全私好みやんけ!
ちなみにそうそう、この日はあれだ、Otto氏バースデーにささぐタルト・オ・シトロンも作っていたのよね。いやー、あんな大作と同時進行していたとは・・・よくやるよ本当。
週末レモン🍋第3週
初回レモンが底を尽きたため、レモン狂、また1キロ強のレモンを仕入れる。
この週末×2で、パウンド型もレモン型もレモンケーキってほぼほぼ同じ材料でできることがわかったから、ふたつとももう一回つくろ!
ただまあ、少し変化をつけてみようということで、はちみつレモンケーキのレシピを採用することにした。
第1週のシンプルバージョンに比べると、IN=はちみつ、アーモンドプードルでよりしっとりどっしり目の仕上がりを目指す。
次、レモン型のかわいこちゃんたちを作りたい。前回のレシピが美味しかったけれども、もう少ししっとりめも試してみたいなと探してこちらのレシピを参考にすることにした。
このレシピの分量×2、レモンは相変わらず多めで作る。
2回目にして編み出した小技。レモン型の下準備をする際に、バターをぬった型に粉を振り入れたら、もう一つのバターを塗った型をかぶせてシェイクシェイク🎵すると粉がまんべんなくきれいにつくよ。
2回目は大抵気が抜けるので失敗することが多いけど、今回も割とそんな感じですな。まあおめかしするから気にすんな。
おめかしタイム。
白は七難隠す。私のテキトーアイシングだとムラっけのある表面が透けて見えてしまう可能性大なので、今日は甘アマバージョン、ホワイトチョココーティングといきますかね。あーテンパリングってこんなにめんどくさいのね。。
かわいい我が子、レモンケーキのためだ。かーちゃん真っ白いドレス作っちゃる。
ひとりひとりちがっていいじゃない、人間じゃなかったレモンケーキだもの。みつを。
こうして、形のちがうレモンケーキが2つ誕生。
おやつ時、Otto氏にコーヒーと一緒に出すと、美味しいけどレモン型の方がちょっと硬めだと言っていた。メモメモ。試行錯誤は大事ですからね。
あと、レモンにホワイトチョコの組み合わせは最高だった。もっとレモンレモンさせたいくらい。
毎週毎週、こんなに作っても週の半ばにはなくなる。それには一応理由がある。
以前、作ったお菓子を仕事に行くOtto氏のデザート&おやつ用に多めにもたせたときに、氏の職場のマダムたちにお裾分けするととても喜ぶというのを聞いた。それからというもの、新作ができたらマダム達にもどうぞと多めに持っていってもらうのだ。嗚呼、私は一体誰の胃袋を掴もうとしているのか。
このレモンケーキ、まずかたちからして好評だったらしい。
かわいい可愛い我が子のようなジャパニーズ・レモンケーキが、日本のことをほとんど知らない北フランスのマダムたちにも愛されたことに、なんだか胸が熱くなるのであった。
この記事が参加している募集
サポートいただけましたら、俺のおやつがちょっぴり豪華になります🐶