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ホームスクールのやり方 開始から6年目の日常(長男・低学年編)

長男が小1でホームスクールという学び方を選択し5年経過しました。
今回は、これまでの5年間を低学年編・高学年編の2回に分けて振り返ってみます。

ホームスクールになったきっかけ

小1の9月のある朝、玄関でランドセルを背負った長男が突然、「もう学校に行くのは無理だ」と大泣きしました。
そこで私はすぐに「学校には無理に行かなくていい、ゆっくり休もう」と声を掛け、学校にもその旨伝えました。

すると少し安心した表情になった長男が、数日間にかけてポツリぽつりと学校で感じていたことを話してくれたのです。
そこで分かった「学校は無理」と泣いた理由は主にふたつ。
ひとつはいじめ。もうひとつは、一斉授業という学び方が彼に合わないということでした。

夫は、学校に通えるなら通った方がいいというスタンスでしたが、夫婦で何度も話し合い、「学校に行くか行かないかよりも、長男が毎日を笑顔で過ごせるかどうかの方が大切」という結論に達します。

同時期にホームスクールという学び方に出会い、長男とも話し合いながら、小1の11月頃からホームスクールに移行したのです。
これについて詳しくは、こちらのシリーズをご参照ください。

ホームスクール 小学校1年生~3年生

長男は不登校になった直後から、平日の日中は一人でお出かけするようになりました。
主な行き先は図書館・プールなど歩いて行ける距離にある公共施設が中心で、昼食用に私が作ったお弁当を持って出かけます。

家で過ごす日は、テレビを見たりマンガを読んだりしつつ、1日1回は外の空気を吸うためお散歩もしていました。
テレビは、Eテレの高校講座物理基礎や大科学実験が好きで、本はnewton(科学雑誌)や空想科学読本を愛読。マンガもよく読んでいました。

小3からはマイクラを解禁。レッドストーン回路やコマンドなど、理屈立てて回路を組み立て、思った通りに動かすことに楽しみを感じていました。

ホームスクーラーの気持ち

と、ここまでは私が「親」視点でみた長男の過ごし方です。
学校に通わなくなった直後から自分で行きたいところに出かけ、自分の興味の赴くままに学び、伸び伸び成長していると感じていました。

でも、「学校に通わない」という大きな選択をした子どもが、実際にどう感じていたのか、これは本人に聞かなければわかりません。
ということで、現在小6の長男に当時の気持ちを聞いてみました。

「学校行かなきゃ」とは思わなかったんだけど、「こんなとしてていいのかなー」という気持ちが常にあった。
その感覚が1年くらい続いて、小2の10月頃からは心から安心して過ごせていたと思う。

2022年12月 長男の言葉

これを聞いて私も「そうだよなー」と思いました。
ロールモデルの少ない学び方を選ぶと、親だって分からないことだらけで不安です。
大人ですらそうなのですから、先行きの見えない道を歩く子ども自身が「これでいいんだ」と思えるようになるには、親が思っている以上に時間がかかるのでしょう。

さらに前提条件として、長男は入学してからの半年間、自分に合わないと感じる環境下でいじめを受けるという、大人でもしんどくなるようなストレスを受け続けていた訳です。
ですから、「はい、今日からホームスクールです、君の学びたいことを好きなスタイルで学びましょう」と急ぐ前に、まずは疲弊した心と体をゆっくり休めるという時間が必須なのだと感じます。

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次回は、小学校高学年編をお届けします。
↓次回↓

「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
↓こちら↓


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◆用語解説
ホームスクーリング(英語: homeschooling)は、学校に通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うことをいう。オルタナティブ教育の形式のひとつであり、ホームスクール(英語: homeschool)、ホームエデュケーション(英語: home education)などともいう。

Wikipedia

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