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 いよいよエアロビクス指導の実技。動作スキル、指示を出す、客全体を見渡すことを学び、それぞれを固めてから、実技をすることになった。

「辻原さん、テキスト五ページ目の『エアロビクスのレッスンの特徴』というところを読んで」

 吉永先生に当てられた紀香はテキストを開き、文章を読み上げた。

「エアロビクスのレッスンは、動きのパターンを左右対称に展開し、基本的な振り付けを組み立てた後、そこから変化をつけ、動きの難度・強度を上げていきます。完成形の動きがイメージできるものだけでなく、流れを意識しつつ、あえて違う動きを基本形作りに入れる場合もあります」

 紀香が読み終わると、吉永先生は、

「では、これから十分だけ時間をあげますから、その間に振り付けを考えましょう!」

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仕事のつまづきで発達障害に気付き、エアロビクスインストラクターに転身し成長していくヒロイン。周囲の人間関係のダイナミクスにどう向き合っていくか?

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