柚月。

柚月 -Yuduki- Since:2023.8.23. 不定期で更新します。

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最近の記事

[柚月の独り言#1]2024年 6月の活動報告

お久しぶりなnote更新は活動報告といういつもと違う内容でお送りします。 noteの更新をサボっていた私はこんな状況でしたよというめちゃ薄いお話を書きます。 6月の上旬に心がだいぶやられてしまう出来事がありましてそのこととトラウマの再来も相まってSNS全般をお休みしてしまいました。 当時はめちゃくちゃ辛くて大変でした。 ※現在はどちらも解決しております。 その後、ちょっと落ち着いたタイミングでこのままじゃ情報が追えないということに気づいて速攻でSNSも復帰してお休みと

    • カサとアナタ

      今日は朝から空が泣いていた。 空が泣いている日はアナタも泣いていた。 いつも傘で表情は見えないけれど、朝は憂鬱そうな感じで休み時間になれば苦しそうに机に突っ伏していた。 黄色い傘をさすアナタは傘の色とは対照的に暗い顔。 教室内にいるのに私の耳には声も聞こえてこない。 あしたは、晴れてくれてもいいんだよ。 私は幼少期、雨が好きな子供だった。 雨が止んだあとに見える虹が好きだったから。 虹はどんな私も肯定してくれる気がしたから。 そんな欲張りな私だったけど、最近は雨のことが少し

      • こどもの日、大人になる前に。

        公園に響かせていた笑い声、あれから何年経っただろう。 夕方五時のカラスの鳴き声で歩いて帰った夕日のオレンジ色。 あの頃は上を向いて歩いていたはずのに、気づいたら下ばかり向いてさ。 電子の海をさまよって離れ離れになって君とも話さなくなるのかな。 好きだけの気持ちだけじゃ君の隣にいられないなんて、嫌嫌なのに思春期という春のせいで不器用になった口。 オレンジジュースだったドリンクも気づけばアルコールになって酔いに負けて宵《よい》に更《ふ》けるのかな。 そんなことを、鯉の

        • サクライト

          木々が恋する儚い時期よ、写真におさまる準備は万端かな。 君の左手つかんで走り出した花道、春風が背中押してくれた。 涙なんて似合わないさ、笑顔の花咲かせようよ。 ほら、笑顔のが素敵だよ。 恥ずかしながらにみせたその頬にも桜色が見え隠れして、そんな些細な表情でこの気持ちを知るなんてね。 嬉しさを満開に咲かせて彩ってこの一瞬をフィルムに閉じ込めて振り返れたなら幸せだよね。 *** さくらの咲いたこの時期に結んだ糸はほどけないようにしっかりと結って(ゆって)いたい。 さくらの

        [柚月の独り言#1]2024年 6月の活動報告

          名前って宝物だと気づいた話

          「名前は親からもらえる最初のプレゼントなんだよ」 あれは何年前のことか覚えてないけれど、そんなことを言っていた人がいた。 でも、いつしか自分は自分の名前が嫌になっていた。 その理由は幼少期から「お前」と呼ばれ続けていたからなんだと最近気づいて納得した。 せっかく名前をくれたのに渡した本人がお前呼びかと、そんな風に思ったんだと思う。 執筆活動を始めたことで改めて気づけた良かったこと。 せっかく物語の中で名前を与えたなら可愛がってあげたいとそう思えたから。 改めて大

          名前って宝物だと気づいた話

          好きという情の正体

          これは南雲湊斗の独白 タイトルは[好きという情の正体]とかにしよう。 少々くすぐったいくらいがいいだろうからな。 久々に原稿用紙にペンを滑らせる。 ちょっと緊張してきたな、緊張なんてしなくてもいいはずなのに不思議なものだ。 あれほど好意という感情から避けて、逃げ続けて来た末路がこれか。 僕は、もうわからない。他人の目なんか気にしないで生きていきたいのに。僕はまた助言を人に与えては成就を願う。別にこれが間違っているとは思わないし悪いことじゃないと思う。相談役を務めては絆創

          好きという情の正体

          拝啓、弥生の桜たちよ。

          僕たちに例えばなんてないけれどもし叶うのなら… 気持ちを言えないまま桜が咲いた。 後悔してももう遅いのに、別れと次の出会いがもうすぐそこにあるのに。 悠長なこと言っていたなら手も届かなくなるだろうことはわかっていたのに。 春から始まった曖昧な関係を桜吹雪が邪魔をして紡いだ言葉すら届かずに、儚く散って舞い上がる。空に投げかけた後悔と第二ボタン。

          拝啓、弥生の桜たちよ。

          星のような君と、恋心を忘れた僕。

          自室の天井が霞んで見えて朝を迎えた。 「あぁ、そうか、もうこの世界に君はいないのか」 また僕はあの笑顔を夢で見る。 これで何度目の夢なのかもう数えきれないけれど、いつまでたっても忘れられない。 星みたいな笑顔を。僕にしか見せなかった些細な笑い。 静かに口許に弧を描くそんな君の表情。 僕はまだ過去に縋ることしかできないのかと自分が自分で嫌になる。 情けない話だとみんな笑うかもしれないけれどまだ僕は大切に仕舞い込んでいる。 あれから随分と年月を重ねたというのに。

          星のような君と、恋心を忘れた僕。

          カエルム

          雨上がり虹ひとつ 見上げた空青くて 「いつまで晴れるの?」 って問いかけた 晴天の雨宿り 水たまりに映るボク 曇った表情で立ち止まっている この先の話描くのは僕 想像膨らませ期待を込めて 歩きだそう君と共にナナイロの線路迷って 創造すればいいんだよ 君となら進んでいける気がするんだよ 僕たちの描いたセカイへ 雨上がり傘ひとつ 見上げた空青くて 「いつ雨降るの?」って聞いてみた 晴天のバスの中窓に映る僕の顔 晴れた表情で笑顔だった この先の未来歩くのは私 曖昧な道を

          橙日-トウヒ-

          夕日が今日も一日の終わりを告げて暗闇に僕たちを導いてくる。 僕は、まだ終わらせたくないよ。 この一日の幸せを。 また明日は来るけれど、君のこの表情を見れるのはこの瞬間だけで、また明日も声を聞けるかもわからない。 おはようも言えない日かもしれない。 “恋って濃い”んだなって、君にメッセージ送るときだって、緊張しちゃってるし挨拶するのだって一苦労なんだよな。 でもこの日々が濃厚で幸せなのかもな。 たくさん僕のこと観測してほしいし、君の人生という本のクレジットの最後にで

          橙日-トウヒ-

          苺一会 - いちごいちえ-

          「一期一会」 私の好きな言葉で、縁の始まり。 あなたに出会えてよかったと思う。 あなたはいつも素敵な笑顔を私に向けてくれる。 こっちまで笑顔になっちゃうよ。 ありがとうね。 あなたには感謝してもしきれないくらいで、もらいっぱなしで返しきれないよ。 彼女の名前は静玖ちゃん。 全然静かじゃないよく笑う子。 でも、そこがあの子のいいところで尊敬できるところ。なんてったってかわいいからね! しーちゃんはずっと柚伎のことをゆっちゃんって呼んでくれてる。 すごく優しいお

          苺一会 - いちごいちえ-

          部屋の片隅で綴った本音

          気づけば季節はもう冬らしい。私はまた一日という時間を無駄にする。あの別れから4ヶ月が経つけれどまだ心の整理がつかずに休職させてもらっている。会社の人に迷惑だと思ったから退職してもいいかなとも思ったけど、友達が「一旦休職して心と部屋の整理をしなさい」って足の踏み場もない部屋に目を落としながら優しく言ってくれて一応延命できている。 私は8月の初旬に突然別れを告げられて、連絡手段も全て絶たれた。私の話なんて聞いてくれなかった。いつだって自由な彼は私のくだらない話も聞いてくれた。す

          部屋の片隅で綴った本音

          冬空の下で傷んだ林檎

          真っ暗で曇った空にため息をついた。 星なんてなかった。 もう今年もラストスパートで、私の香水もラストノート。 クリスマスを前にして別れを告げた。 空は黒くて息は白い。私はあの人が来るのをずっと前からこの寒空の下で待っていた。 でもあの人は一向に現れなかった。 約束をする時はいつだって私からであの人は私に関心なんてなかったのかもね。 前に公園に呼び出した時にも約束の時間より数分遅れてきたっけ。 私たちはそこで縁を結んだはずだった。 私だけの君になったはずだった。 でも会う時は

          冬空の下で傷んだ林檎

          思い出の駅舎と晴れ渡る空

          十月初旬。夏が終わりを告げ、秋が香り始めて数週間経った頃。 長い間地元を離れていたけれど、仕事の関係でこっちに帰ってきた。 懐かしい匂いとちょっと新鮮な匂いが鼻腔をくすぐってくる。うちの地元は金木犀がたくさんあってこの季節になったら地域全体が金木犀の香りに包まれる。神無月なのに神様に守られているような気がして安心する。 なんてね。 金木犀の香りがするとちょっと嬉しい気持ちになる。 こっちに帰ってきて新居と実家を数日行き来して、やっと新居にも慣れてきた頃。 その日の私は先

          思い出の駅舎と晴れ渡る空

          楓梛の黄色い日記帳

          私はたまに昔のことを思い出してアルバムを開いたり、写真を見返したりして思い出に浸っている。 寂しがりな私の落ち着ける大切なこと。 昔を振り返るときは必ず日記をつけるようにしようと思う。これまでこの振り返る時間はたまに取ってたけど日記なんて書かなかった。 最近部活で仲良くなった亜紀ちゃんが日記帳を部室に持ってきていたのがきっかけで私も書いてみようかなって思った。なんか楽しそうだし、素敵だなって思った。だから私も始める。 可愛い黄色のカバー付いてるの買っちゃったし始めるしか

          楓梛の黄色い日記帳

          亜紀の手紙

          最近は新生活に慣れることに必死で過去を振り返ることなんてしてこなかったけれど、やっと落ち着いて来たので少し振り返ってみようと思います。 中学を卒業してから地元を離れて誰も私のことを知らないところにきました。 送り出してくれた両親には感謝しています。 子供のように甘えてばかりじゃだめだと思って離れた地元にもう帰りたくなっています。地元の空気が恋しいです。 春にここに来て6ヶ月、桜が散るのを見る暇もなく、夏になってアルバイトに課題、友達と遊ぶとかいろんな予定に埋もれる毎日でした

          亜紀の手紙