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すでに、イベント/展覧会スケジュールの固定記事に、掲載はしているのですが、先日、【AJCクリエイターズコンテスト2024】という、手工芸のアート分野に特化したコンテストの【ニッティングアート部門】にて、入選しました。

そして、東京上野公園にある東京都美術館にて、作品が展示されることとなりました。

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手芸からアートへ。
ハンドメイドの可能性を世に発信。

AJCクリエイターズコンテスト展2024

▶日程:3/26(火)〜3/30(土)
(26日は13:00開場、連日16:30最終入場)
▶場所:東京都美術館/1階第2展示室
▶入場無料

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↑1次審査に合格したあみぐるみ作品

今回、初めてこちらのコンテストに応募しまして。

それにしても、美術館に自分のあみぐるみ作品が展示できるなど、夢にも思いませんでした。(このコンテストが、そこで展示というのもわかっていなかった…汗)

手芸関係の知人の方々が、このコンテストにチャレンジしていることを知り、私もチャレンジしてみることにしました。

このコンテストを色々と調べてみると、手芸アートに特化し、作り手の職人の価値を大切にしている海外の精神にならったコンテストというコンセプトで、まさに、私が常日頃から、現在の日本の文化に対する価値についてもそうですが、もっとアートや手工芸についても、多大なる評価と手芸アートとしての価値を大切にしてほしい!と、求めている部分にも、同感しているところでもあり。

そういうこともあって、今回はチャレンジしてみることにし、応募してみました。

日本にも、伝統工芸が沢山あるのですが…、海外は日本に比べ、その国の伝統工芸をとても大切にしており、手芸に対してのアートな部分の価値も、国をあげて、とても大切にしています。(海外の方が日本の文化をたくさん学ばれるほど…)

日本の文化は、後世に引き継がれているものもあったり、引き継がれた中で、新しく生まれ変わったものなどもありますが、終わりに向かってしまいそうになっている伝統工芸や、後世になかなか引き継がれず困っている手工芸もたくさんあります。(この前テレビで見た着物の染め職人さんなども、後継者がいなくて困っていると話していました…)

私は子供の頃から、手芸や編物をしてきているのですが、実はかぎ針編みを広めたい、編物の楽しさを伝えたいという思いから、12年前より、かぎ針編みの教室をしています。

色々と調べると、実は編物は、明治時代に、海外から入ってきた手工芸でした。

まだ、そんなに長い歴史があるものではなかったのですね。

ですが、明治当時の日本は、私の父方の明治生まれであった、亡くなった祖母から聞いた話だと、女性のほとんどは嫁入り道具としても、お料理、裁縫、編物などといったことは、できて当たり前といった風潮のある時代だったそうです。

私が編物を続けてきて、アートとして意識しだしたのは、ニットアクセサリー作家をしていた叔母の影響かもしれません。

ニットで生み出す、様々な形をブローチや指輪、ネックレスなどにしていて、全国で個展をしていたり、有名化粧品メーカーのCMモデルたちのニットアクセサリー担当をしていたのも叔母でした。(現在朝ドラに出演している有名モデルさんも、過去にご購入されたりも…。)

叔母は元々、アクセサリーブランドのデザイナーだったりもし、学生の頃は、ニューヨークへデザインの勉強をしに、留学したりもして、国際アクセサリー展などの入賞をしたこともありました。

そんな話を子供の頃から聞いており、編物を自由自在に、しかも、かなり斬新でお洒落にデザインでき、色々とできる叔母は、私の尊敬する人で、憧れの人でもあります。

そんな叔母が、数年前、病気で亡くなったのですが、叔母が亡くなる1年半くらい前、叔母のいる京都へ行き、叔母に会いに行ったのですが、もうかれこれ20年以上、イラストや手芸編物のアーティスト活動をしていた私に、「あんたはまだ若い!まだまだチャンスはあるし、世界へ飛び出しなさい。」と言ってきて(若いと言っても、すでに40代後半)。

でも、どんなことをしたら良いのかもわからずで、この数年間、悩んでいましたら…今回のようなコンテストを知人を通じて知る機会がありました。

アーティスト活動を長年続けていく中、少しずつイラストの活動をしなくなり、あみぐるみに関しては、イベント出展をしたりなどし、顧客様は増えてきて、毎年、干支のあみぐるみ作品などを制作してきました。

数年前には、某手芸屋さんとのコラボで、あみぐるみキットを販売した経験もありましたが、子供に突然、大きな病気が発覚し、大手術をして入院と、大変だったときに(入院中も付き添いながら、子供が寝ている間に、子供の病への不安と悲しみに向き合いながら、夜な夜な泣いてばかりで過ごし、制作し続けていました。。。)、その手芸屋さんの社長さんから、もっと作品を出して欲しいのになかなか思ってたのと違うので、契約を終わりにしたいと言われたりなどあって。。。

でもその契約が、最初から望むような内容とは違っていて、ずっとモヤモヤしていたので、それはそれで良かったのかなと、今では思っています。

とにかく、色々と子供の事で悩み苦しむ数年間でした(今も悩みは色々とあるけど)。

精神的にも辛すぎて…落ち込む毎日で、心が大波小波の間で揺れて、不安の中で過ごしてきました。

でも子供の前では絶対に泣かず、笑顔を向けることを一心に、今までやってきました。

そして、おかげさまで、ファンの皆さんから作品のご注文や応援があったり、かぎ針編み教室には生徒さんたちが沢山集まってくださって、現在に至りますが、あみぐるみのアーティストとして、私は続けていく意味はあるのだろうか?…もちろん、好きだから制作していることには変わりは無いが、ただの趣味の範囲で留める?終わりにする?私にはそもそも、才能もセンスも無いのではないか?…と悩み出した頃に、イラストを復活しました。

イラストは、描き出してから、すぐに、おかげさまでヤフオクなどで売れたり、ご注文があったりなどもして、手応えを感じているのですが、あみぐるみ作家としての自分の才能という部分に関しては、なかなか思うような新しい道が開いていけず、無謀にも、編集会社へ企画を提案したこともありますが、そこも無視されまして(苦笑)。

たいへん悩み苦しんでいました。

再開して、いきなり売れた絵

そんな中、このコンテストにチャレンジしたわけですが…。

毎回、オリジナルの作品を作り上げるのに、悩み苦しむということをしているので、今回のような結果となり、私自身、喜びと共に、驚きでいっぱいな状況です。

去年の干支作品

これまで応募された方々の経歴なども拝見していると、アパレル関係の元デザイナーさんや手芸や編物の講師の方やアパレルデザイン関係の学生さん、職人さんなどなど、とにかくプロからアマチュアまで、幅広く参加されている手芸アートの登竜門コンテストと、とある情報ブログ記事などに記載がありました。

とにかく、これまで長い年月の中(あみぐるみのアーティスト活動は、かれこれ25年目となりました…)、自分の作品と向き合ってきたり、色んな手芸屋さんとのコラボなど、様々な勉強も重ねて経験し、挫折もあったりしましたが、更に思い出に残るようなコンテストへチャレンジできた上に、美術館での展示ができることとなるとは、素直に嬉しい気持ちでいっぱいで、涙が出ました。

私の作品を気に入ってくれて、毎回、毎年、ご購入くださるお客様がいたり、教室にも、私のあみぐるみを習いに来てくださる生徒さんたちもいたりして、皆さんから喜ばれ、本当に本当に、ありがたい気持ちで日々過ごしていますが、このような形となって、いつも応援してくださる皆さんへ、恩返しもできたような気持ちにもなっています。

そんなわけで、来月3月。

関西の阪神間で、細々?!とアーティストと講師活動を続けてきてはいますが、より多くの方にご覧いただける機会を与えてくださる、この【AJCクリエイターズコンテスト2024】の選出してくださった審査員の方々にも、誠に感謝いたします。

諦めずにアーティスト活動を頑張って続けてきて、本当に良かったなと思います。

沢山の支えてくださる家族や友人、知人、そしてファンの皆様や教室の生徒さんたちにも、とてもとても感謝いたしております。

本当に本当に、ありがとうございます。

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