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他人に起こると分かることが、自分に起こると分からない。もらい泣きと心配。

仕事でもらい泣きした。そんな仕事ってどうなのと思うけど。

とある現地の方。上司の許可がおりずに、必要な書類にサインがもらえず、日本に行けなくなるかもと。スタッフから報告を受けた時点ではそれほど切羽詰まってないと思いきや、相当追い詰められていたようで、私と直接話したいと訴えてきたと。

オンラインのミーティングをすぐに設定し、「で、どうしたの?」と聞いた途端から号泣。それはそれは大号泣で見てるだけでこっちまでもらい泣きである。そんなに辛かったのかとやっと思い知らされる。

話を聞くと、新しい上司がとにかく勝手で、その人を日本に行かせると自分が忙しくなって困るから許可しないと言い出したとかで、何週間もサインをお願いしてももらえないことへの不安と憤りで限界が来て、今後も同じ問題が起こると思うと絶望しかなくて、もう辞表を出してしまったと。ここまでは報告を受けていたとはいえ、悔しさと怒りを込めて話す姿にまたしても涙が。すぐ泣くから困ったものである。

恥ずかしくも鼻を啜りながら、「話してくれてありがとう、でもね、〜〜」と事務的な話をまずし、「もうちょっとだけ早く相談して欲しかったし、私たち自身はあんまり力はないけど、力を持ってる関係者を巻き込んであなたの職場に働きかけることできるよ」と話したらまた号泣され、ウルウルともらい泣き。

あとはちょっとオフレコ的な話をしてその人が少しでも希望を見出せるように激励して、そしたら最後笑ってくれたのが嬉しかった。笑うとかわいらしい、とても純粋で真面目で責任感の強いこの人。

「もちろん職場内部の話だから本来であれば私たちは何もすべきでないけども、話を聞いたり可能性を一緒に探すことはできるから、今度は行動起こす前に相談して。私でもうちのスタッフでもいいから。ちょうど今ちょっと暇だし(笑)」と。またしても号泣され、ウルウルともらい泣き。何してんねんである。

話終わって一息ついて、ふと、同じようなことが起きたときに私も誰かから同じように励ましてもらったなぁと思い出した。

私もどちらかといえば一人で悩んで思い詰めて抱え込むタイプの人間の代表格のため、自分でなんとかしようともがき、もがき、もがき、苦しくなって、限界が来て初めて人に言う、みたいな。あぁ、周りはこういう気持ちなのかとちょっとわかった気がした。

自分で言うのもアレだけど、私も責任感が強い方で真面目な方なのだ。だからこの人がしようとしていたことも分かる。でも、外から見てたらそんなに追い詰めなくてもいいのにと思える。自分に起きてたらわからないけど、他人に起きてたらわかるってなんか変な感じである。

最後に泣き笑いみたいな感じで、ありがとう、ありがとう、ありがとうと言われて、いやいやこちらこそありがとうよ、と言ったらまた涙がつーっと流れた。

誰かのためには強くなれるって何かの歌詞だったかいな?なんかそれすっごい分かるのであった。私は弱い立場や困ってる人の助けになりたいんだって改めて思えた。

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