YuSakurai

Editor/Editorial Director, University Lecturer, Independent Publisher and Co-Founder of TISSUE Inc. /TISSUE PAPERS. https://linktr.ee/yuacme

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マガジン

  • サンカクの会

    • 14本

    林曉甫、塚田有那、桜井祐の三人が2020年5月にスタートしたプロジェクト。共話と共創を軸に、ポストコロナの表現や社会の形について思考と実践を重ねていく。

最近の記事

モトコーミュージアム。あるいは文化発生装置としての高架下=ミミズ説

加古川の仲間でアーティストの岡本亮が、神戸の元町高架下(モトコー)を舞台になんだか面白そうなことをやり始めた。その名を「モトコーミュージアム」という。 老朽化が進んだ元町高架通商店街(モトコー商店街)の建物を、現存する”歴史資料”と捉えたミュージアム/ギャラリーを生み出すプロジェクトで、今後は地縁のあるアーティストによる作品制作や展示・インスタレーションを行うのだそうだ。 そのオープニングイベントがあるというので、久しぶりにモトコーへ行ってみることにした。

    • 脳挫傷。その後 #2

      (前編↓からの続き) 症状を整理してみる 先に挙げた当時のメモ書きから、症状や障害と見えるものを抜き出したのが以下のリストだ。症状についてはより一般的な表現に修正し「→」以下で記している。 なるほど、よくわからない。試しに時系列をやめ、同じような症状・障害をまとめた上で【A. 身体面での変化】【B. 感情面での変化】【C. 認識面での変化】という3つのカテゴリーに分類してみよう。 ずいぶんとわかりやすくなった気がする。では上記をもとに、各変化の詳細を説明してみたい。

      • 脳挫傷。その後 #1

        何があった? 2023年4月17日の夜、僕は自宅の廊下で転んだ。 転んだときのことはあまり覚えていない。唯一イメージとして残っているのは、何かが衝突して「ドカーン」となっているアニメーションだ。妙にカラーリングがビビッドで、なぜかマンガ調の表現だった。ゆらゆら帝国に『ゆらゆら帝国 III』というアルバムがある。ちょうどあのジャケットの感じ。 転んだのは寝ぼけていたからで間違いないと思う。テレビを見ながらソファで寝てしまい、ベッドで移動する前にトイレへ行こうとした際の出来

        • いわゆる退職エントリ/あるいは路頭に迷った野良編集者のキャリア論 #1

          2023年4月1日。僕は九州産業大学芸術学部のソーシャルデザイン学科に、常勤教員(准教授)として着任した。 そもそも僕は大阪外国語大学&大学院で日本古代の服飾史を研究していたのだが、そこから編集者になることを志望。新卒で東京にある求人系の会社に就職した。 運良く編集部に配属されたことをきっかけに編集者のキャリアを歩み始めた後、東京ピストルへの転職・退職を経て福岡に引っ越し、今に至る(それらの経緯については、下記の記事をどうぞ↓)。 それが一体なぜ芸術学部の大学教員になる

        マガジン

        • サンカクの会
          14本

        記事

          ゆきてかえりし、けやき通り。 ―存在するのにたどり着けなかった場所―

          国道202号線の途中、国体道路の中ほど。 けやき通りの名称で親しまれる街路で見つけた「路地裏」。 六本松に漂う在りし日の残り香を求めて。「路地裏はやさしい」 小学2年生のころ、父親に薦められ『お父さんのバックドロップ』を読んで以降、小中高と長らくぼくの人格形成に大いなる影響を与えてきた中島らもはそう言った。 といったってその言葉を読んだ小学6年生当時、ぼくが生きる世界に「路地裏」はなかった。学校から帰宅し、いくところといえば友だちの家か公園ぐらいのもの。酔っ払いやゆくあ

          ゆきてかえりし、けやき通り。 ―存在するのにたどり着けなかった場所―

          アジアンハイウェイ#1

          佐賀市内での打ち合わせを済ませ、佐賀大和インターから長崎自動車道に乗る。順調に鳥栖を越え基山付近を通過していると、車のナビが「福岡県に入りました」と無機質な、なのにどこか艶っぽい女性の声で告げた。そのまま太宰府方面から都市高速に入り、箱崎料金所を過ぎる。汐井浜橋から玄界灘を眺めていた目線を前に戻すと右側に緑色した高圧ガスコンビナートが、逆側に「AH1/ASIAN HIGHWAY」と書かれた標識の文字が一瞬目尻に映り、後退していった。  「アジアンハイウェイ」とは、アジア32

          アジアンハイウェイ#1

          シティ・オブ・ハイレゾリューション

          2月14日朝、六本松の自宅を出て白金にある『マヌコーヒー クジラ店』へ向かう。自転車だと10分もかからない距離だ。前の週末は日中20℃近い陽気ですっかり春かと思っていたのに、ここ数日はまた寒さがぶり返してきた。頬に当たる風が冷たい。 「白金・高砂、平尾、薬院エリアを歩くときにふと気付けるような、フクオカの人が知らない、街のことを書いてください」 そんな連絡をもらったのは少し前のこと。これらの地域に特別詳しいわけではなかったが、同じページで写真を撮るのが旧知である写真家

          シティ・オブ・ハイレゾリューション

          地域の終活(ディレクターズカット版)

          猛威を振るうコロナ禍で自宅作業がスタンダードになりつつあった4月の終盤。友人で元同僚の編集者(最近は文筆家?)武田俊くんからお誘いいただき、秋田の地方紙『秋田魁新報』の中の月イチ企画ページ「ハラカラ」の、リレー型連載コラム「ローカルメディア列島リレー」のバトンを受け取った(ややこしいね)。 『秋田魁新報』は秋田魁新報社が発行する秋田県の日刊新聞。「ハラカラ」は同紙で月に一度展開される特別企画ページで、地元秋田で『yukariRo』というリトルプレスをつくっているyukari

          地域の終活(ディレクターズカット版)

          △の会 #13|ゲスト:北川健太(旅館大村屋 15代目)8/27(木)21:00〜|

          アートプロデューサーの林曉甫、編集者・キュレーターの塚田有那、そして編集者の桜井祐の3人でスタートした「△(サンカク)の会」。13回目には佐賀県嬉野の老舗旅館大村屋の15代目、北川健太さんをゲストにお招きします。 8/27(木)21:00〜 Bound Baw チャンネルにて △の会 #13|ゲスト:北川健太(旅館大村屋 15代目) https://youtu.be/KMG8EbOLgI8 さて、そもそもですが、皆さん「嬉野温泉」はご存知でしょうか? 詳しい歴史などの説明

          △の会 #13|ゲスト:北川健太(旅館大村屋 15代目)8/27(木)21:00〜|

          △の会 #9|ゲスト:佐久間裕美子(文筆家)7/23(木)21:00〜|

          アートプロデューサーの林曉甫、編集者・キュレーターの塚田有那、そして編集者の桜井祐の3人でスタートした「△(サンカク)の会」。なんやかんやで毎週続けることができ、気づけば次は9回目となります。ゲストはニューヨーク在住の文筆家・佐久間裕美子さんです! 7/23(木)21:00〜 Bound Baw チャンネルにて △の会 #9|ゲスト:佐久間裕美子(文筆家) https://youtu.be/5CthrZvD7CU さて、この会にお招きするゲストの方々はたいていそうなんです

          △の会 #9|ゲスト:佐久間裕美子(文筆家)7/23(木)21:00〜|

          【選書&書評】私の情熱本

          編集者という職業柄か、たまに選書や書評を頼まれる。 最近でいえば、福岡の天神にある電子タバコのコンセプトストア「PULZE 福岡」で行われた「FUKUOKA BOOK STYLE- MY STYLE with PLAY GROUND」(2020年2月28日-3月8日)というイベントがそうだ。「情熱」をキーワードに5冊選書・簡単な書評を添えてください、とのことだった。 とはいえ「情熱」とひと言でいってもいろんなかたちの情熱がある。また、本として世に出ている以上、そこには少な

          【選書&書評】私の情熱本

          △の会 #6|ゲスト:池田 宏(写真家)7/1(水)20:00〜|

          アートプロデューサーの林曉甫、編集者・キュレーターの塚田有那、そして編集者の桜井祐の3人でスタートした「△(サンカク)の会」。第6回目となる7/1(水)のゲストは写真家の池田宏さんです。 △の会 #6|ゲスト:池田 宏(写真家) https://youtu.be/7BzyBfluin0 池田さんについては、2019年初に出版した処女写真集『AINU』が第45回(2019年度)「木村伊兵衛写真賞」にノミネートし、各所でニュースになっていたのを目にした方もいらっしゃるかもしれ

          △の会 #6|ゲスト:池田 宏(写真家)7/1(水)20:00〜|

          △の会 #3|ゲスト城 一裕(研究者・アーティスト/九州大学准教授)6/11(木)21:30〜|

          アートプロデューサーの林曉甫、編集者・キュレーターの塚田有那、そして編集者の桜井祐の3人でスタートした「△(サンカク)の会」。順調に回を進め、今夜無事3回目を迎えます。3回目のゲストは研究者・アーティスト/九州大学准教授の城 一裕さんです。 △の会 #3|ゲスト:城 一裕(研究者・アーティスト/九州大学准教授) https://youtu.be/ufP3yY4NDTk 僕は2016年の10月に東京から福岡へ拠点を移したのですが、城さんと知り合ったのは引っ越しから間もない1

          △の会 #3|ゲスト城 一裕(研究者・アーティスト/九州大学准教授)6/11(木)21:30〜|

          『TOmag』が佳境なんです。 次号、中野区特集号の発売は4/25。 お楽しみに。

          『TOmag』が佳境なんです。 次号、中野区特集号の発売は4/25。 お楽しみに。