新しい事をはじめるキッカケは自分でしか作れないけど、周りができることはキッカケを得た人を応援する事。
イケてる大人と挑戦する地域から感じれること
彼女がインターンへ向かう数ヶ月前のやりとり。
「インターン先悩んでるんですよ。」
「とりあえず、イケてる人がいるから行ってみたらいいと思うよ。」
「それ、どこですか?」
「石巻知ってる?石巻。豪太さんに聞いてみるよ。受け止めてくれる気がする。わかんないけど(笑)」
そんなやり取りから、ゼミ生が宮城県石巻市へ向かったのは、2019年2月。3.11から8年後となる3月11日を石巻で過ごして帰ってきました。
ゼミ生がお世話になったのは、一般社団法人 ISHINOMAKI2.0 の松村豪太さん。豪太さんについては、最後に紹介記事を載せておきます。写真は、石巻にある復興バーで飲んだくれて外に出た時の様子。
インターンシップが理想通りに行くことなんてない
インターンシップは私が所属する学部においては必修の講座でもあり、必ず約1ヶ月は取り組まないといけません。そんなインターンシップをどのような時間にするか、投資にするか、経験にするか、価値にするかは、当事者である学生のスタンスによって大きく変わる。
インターンシップに行く前から事前講習など、準備含めてしっかりとカリキュラムが組まれ、県内外、国内外へ学生は飛びだっていきます。
途中でうまくいかなくなること、想像と違うところなど、ほぼほぼ100%発生していると思います。そりゃそうです。学生だけでの世界とは違うし、複数の利害関係者がいる中でプロジェクトを進行させ、1ヶ月で一定の成果をあげてくるというものなので。
石巻へ向かった彼女は、当初予定していたプロジェクトが到着したその日に大幅延期となり、まったく違うプロジェクトを探す・作ることからはじまりました。
自分で作り上げていくスタンスを初日から求められたようです。
1ヶ月で本人が得たものはなんだったのか?
2月から3月の1ヶ月間のインターンシップを終えて帰ってきた学生たちは、4月に開催される報告会という場で、振り返りを報告します。
イケてる大人と一緒に(過ごす)プロジェクトに取り組んだその学生は、帰ってきてからの報告会で宣言したのが、
大学でしっかり学ぶ
コミュニティを作りたい
というものでした。とてもシンプルなお土産を持って帰ってきてくれました。
シンプルすぎて、「おぉう!」というリアクションになってしまった私でした。
感じたことを具体化・言語化することからはじまった
「もっと具体的に言うとなにするの?」「なにしたいの?」という質問を投げかけた時に
出会った人のこと、出会った場所のこと、体験したこと、自分の心の中で動いたこと、頭の中で考えたこと、そして、これから何をしたいのか。
当時は、「コミュニティ・カフェ」というキーワードで、表現していました。やりたい世界。作りたい世界。
3.11の震災を自分がどう受け止めていたのか、南海トラフ地震の可能性がある宮崎、そして海外からも県外から来て宮崎に住む学生の存在、今住んでいる場所の話、周りの留学生の話、石巻に行って感じたからこそ、大学で学んでいるからこそ、取り組みたいことがあると他の学生のいる前で話をしてくれました。
怖いを半年かけて飛び越える
その発表から約半年後、研究室に入ってきて
「正直、怖いし、やれるかわからないけど、やらないといけないと思うんです。なので、挑戦するので応援してほしいです」
と話をしてくれました。私が特になにをしたということは有りません。
彼女は大学周辺の空き家を探し、法務局に申請して所有者を探したり、近所の方々に聞き込みに行ったり、所有者と交渉してみたり。もちろん、開業に必要な資格や準備なども一人でコツコツと進めてきていました。
昨年の後半からは学内での仲間探しも同時に動きながら、そして収益計算なども「あー苦手だ」とつぶやきながらも続けています。
取り組み、時間が過ぎていく間も、本人は不安と期待が入り混じりながらの時間を過ごしていたようですが、素敵な出会いや思いを言葉にすることの機会も得ていたようです。
可視化されたら応援してもらえるのか?
「宮崎大学の学生って」という話を、外で聞く機会があります。
得てしてそういう言い方をする大人の皆さんが言うことは、「もっと外に出てきてほしい」「もっと挑戦してほしい」「もっと、できるはずだ」というご意見です。
チャレンジする学生は多くいます。見えていないのは、可視化が弱いのかもしれません。それは私にも責任があるのだと思います。
今回、彼女は挑戦をすることを決めて、応援されるかどうか、応援されたか、どこまで実行できたかが可視化、見える化されたプロジェクトに取り組んでいます。
参加してくれる人・応援してくれる人を探しています
大学の近く、学生たちが歩いて行ける距離にある空き家を利用して、「場づくり」をはじめるそうです。もちろん、大家さんと普通に契約をして進めています。単発イベントではないんですね。
カフェで、コミュニティスペースで、自習室で、公民館で、会議室で、イベントスペースな「居間」をつくるとのこと。
応援してほしいと宣言することは怖いこと
クラウドファンディングをスタートさせた時から、本人のビビリ具合は最高潮を迎えているようです。このビビリはとてもまっすぐで、相手の期待と信頼に応えなくてはいけないという気持ちからのビビリのようです。
しっかりと皆さんの応援を受け止める土台を持っているのだと思いました。
私は、宮崎という地域、クラウドファンディングという世界は、挑戦する人を応援してくれる空気があると思っています。
私としては、「大丈夫だよ。失敗する可能性だってあっても、このプロジェクトを応援してくれる人は、そのリスクや可能性を含めて応援してくれてると思うけどなぁ」という話をしました。しちゃいました。
私(土屋)が「Ima(居間)」でしたいこと
最初に書いた石巻の豪太さんやイケてる大人の皆さん、実は宮崎にもたくさんいらっしゃると思ってます。イケてる会社だってある(はず)。
ぜひ、この「Ima」で学生たちとお茶しましょうよ。たぶん、時々偶然、私も横でお茶している可能性ありますけど
え、ジャマですか?やめておきます(笑)。
企業向けの支援パックなんて、採用コストからみたら安いもんだなと。こんたタイミングだからこそいいなぁとも思ったり。
ぜひ、大学の近くに学生や地域の方や子供も集まれる「Ima」ができたら、みんなやってみたいことでてくるんじゃないかなぁと。
私は、ゼミをここを借りてやったりして、それを地域の方に見られるのもいいんじゃないかなぁと思ったりしています。
応援してみませんか?
お世話になった ISHINOMAKI2.0の松村豪太さん
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