年度末・タコス・パーティー

急に春が来た。

と言って、たぶんこんなにもたくさんの同意を得られることもそうないんじゃないかと思うくらい、急に春が来た。

一昨日までウールのコートを着て長い傘をさしていたが、それがどうだ、今日は綿のシャツ一枚でのしのしと街を歩いて日差しを楽しんでいる。しかももうね、私だけじゃない。森羅万象、咲きまくり！行き交う人々、脱ぎまくり！分厚い布団、干しまくり！花粉が飛んでるかもしれないけれどいいのよ、だって気持ちがいいんだもん。春が来ました。春です。やっと。

気温がグンと上がって、さながら初夏というよりも夏のリハみたいな日差しの今日は3月31日、年度末。我が家では、年度末・タコス・パーティーを執り行いました。

春夏秋冬お野菜が大好きな私だが、今日はなんだかいつもよりも一段とあらゆる野菜をモリモリむしゃむしゃ行きたかった。野菜モリむしゃは冬なら鍋だが、久しぶりに「暑い」という感覚を思い出した今日は夏っぽい食べ方をしたいと思った。しかし冷たくするのはちと早い、そんなところで閃いてしまったわけです。手巻きタコスをすればいいじゃない、と・・・。

手巻きタコスというのは大変よろしくて、手巻き寿司のようにいろんな具を、めいめい好き好きそれぞれに食べ続ける営みだ。味付けだってお店のようには行かずとも、市販のサルサソースやシーズニング、スパイス類、生のレモン果汁を使えば、それぞれのおかげで割とそれっぽくなって大変良い。タコスの皮も冷凍で売っているのでありがたく使わせていただく。タコスパーティーはこの社会に支えられた営みなのだ。

ちょすみません、お写真見ていただいてもいいですか・・・

まさにパーティーの様相！楽し〜

上から、皮目をバリバリに焼いて軽くハーブ塩をあしらったチキン、ディル入りヨーグルトソース、トマトとパクチーにオリーブオイルと塩胡椒とレモン&ライム汁の簡単サルサソース、ナッツ入りのワカモレ、半月型タコスシート、刻みマンゴー入りのキャロットラペ、タコスシーズニングで炒めた挽肉with新玉ねぎ、エビとそら豆、黄色い蓋は市販の美味しいサルサソース、一番下はモリモリサラダ、画面外にスモークサーモン、である。


モリモリサラダは結構ほんとにモリモリだったが、特筆すべきはちょい焦げくらいに焼いたケール。友達が教えてくれた食べ方で、ほろ苦くて実に美味しかった。

魚焼きグリルでこんがり

これらを、魔法のルール「好きなものを好きなだけ」にしたがって食していくのだ。

が、やや緊張気味の夫氏。聞けば人生初タコスなのだという。サラダ手巻き寿司と解釈していただいて全く構わないけどもう少しリッチで楽しい感じのやつだよと伝えながら、オーソドックスな食べ方として挽肉のやつと、サルサソースと、ちょっぴりアボカドのせて、レタス、の組み合わせで勧めてみた。組み合わせなんてなんでもいいのだが、初手は定番が長く愛するコツだと何事においても思う。そしてその組み合わせは予想外に美味しかったらしく、以降は冒険を続けていて大変良かった。

私はケールと、ディルたっぷりのヨーグルトソースに、スモークサーモン、キャロットラペ、アボカドの組み合わせで悶絶していた。それぞれティースプーン山盛りいっぱいずつくらいの量なのに豊かすぎる味わいでたまらない！！あとは、やっぱりトマトとパクチーの味わいが大好きなのでチキンにたっぷりかけて食べたのは悶絶級に美味しかった。

お腹いっぱいになったが、食後からしばらくしてこれを書いている今非常に体は軽やかである。野菜を色々食べるというのはこれがよい！食材によっては手や口が汚れやすいが、パーティーなのでよし！タコスは今日という日にぴったりだった。予想外に嬉しかったのが、１回１枚だとすぐお腹いっぱいになりそうだしあれこれ食べるにはもう少し少ないほうがいいかなと思って半分に切ったタコスシートが、ちょうど直線の方を支点にしてくるんと丸めると花束みたいな形になって、可愛いし食べやすいしですごくよかったことだ。見た目にも綺麗ですごく良かった。


ああ年度末、それぞれに花束も贈り贈られ、な日々もあるのだろう。
私たちもお疲れ様でした。寒い冬とはタコスの花束でお別れ。平穏無事な冬の終わりに感謝しつつ、明日からの新年度も元気いっぱいやっていきたい。


タコス、大好き。