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2022年5月の記事一覧

ふたりは踊る、空は響いている

踊るように
二人の瞳は触れる

踊るように
二人の指は交わる

あなたに出会った
あの日
音楽は始まった

あなたの秘密を教えて

わたしの秘密は言えない

踊るように
言葉を交わしたい

意味が心を痺れさせる
音を響かせたい

あなたに触れた
あの日
リズムは始まった

その鼓動を感じてる

その潤いは、わたし達を溶かしていく

あなたは
二人に何をさせたいの
空に叫ぶ

わたしたちは
踊り続け

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森人との約束

木が揺れている

遠くに見える樹が
 揺れている

ザワザワ

ギシギシ

聴こえるはずの無い音が聴こえる

その揺れを見ると
思い出す

あの女(ひと)

強きひと
 そして
  弱きひと

人は多くの自分を持つ

あの時は

剣を持つ武人

雄叫びが
 森に響くと
  木々が揺れる
草木に風が這う
 風が鳴く

守り人

剣には多くの血が流れた時がある

彼は
 その時を思う時
  心に風が吹

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いくつかの時と、いくつかの弟子たち

いくつかの時と、いくつかの弟子たち

師匠!師匠!
これ見てくださいよ!

その少年は家に飛び込んでくると
嬉しそうに私に話しかける

彼と出会って何年になるだろう

道端で眠る彼に
食べ歩きの残りを渡してから
彼との縁は始まった

いや

どこか遠くでも、、

その時は少女だった

少女は、いつも私の仕事を見ていた
幼い顔はいずれ整った細身の面影を有し

「師匠」

と呼ぶ

何度出会っているのだろう

我が苦悩も

我が喜びも

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水色だったころ

水色だったころ

わたしは
 水色の世界にいる

眠りについた
 わたしは

遠き時
 その場所にいた

その水色は
 風のようであり
  ゼリーのようでもあり

甘い香りがした

わたしは、いつも満足げ

わたしは、いつも幸せ

そこにいる

ある時

赤い一滴

それは、少しずつ世界に広がる

また、一滴

それは、わたしに集まり

新たな肉体と言うものを作り始めた

それが出来上がるころ

わたしは、水色の世

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赤き花は、時の言葉を紡ぐ

赤き花は、時の言葉を紡ぐ

一言紡ぐ、言葉(ことのは)の
 甘き夢見る、このうつつ

多くの時巡りて、ここに立つ

冬が終わり
春がはじまりの日
赤き花

その花はこれから咲き誇る
 愛の日々をささやくように
  この部屋で咲いていた

いつものように
 圧縮された
  時の言葉を話していた

その部屋に
 馴染みの一人が女性を連れてきた

その声は
 風に舞う花びらのように
  部屋に広がる

彼女と話した瞬間
 脳に響き

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揺れるタペストリー

愛おしさは
 心に吹く風

あなたを想い
 吹く風は
  何色

わたしの心に浮かぶ
 あなたへの想い
  それは
   何色

二人の愛は
 この世に広がる
  繋がりの糸

紡ぎ出された形は
 人を魅了する

二人の愛は
 この世に広がる
  優しき風

奏でる音は
 人を癒す

大空に広がる人の想い
 二人の愛が織りなす
  虹色の世界

風に揺れ
 心に香る

愛おしきあなたに
 愛される

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夕暮れの瞳

夕暮れの瞳

愛おしきひと
 夕暮れに輝く
  人々の声

優しき眼差しは
 僕を見つめる
  輝きに奏でる
あなたの声
 麗しきは心
  美しきは愛

時は止まる
 眼差しの心
  瞳に映る
遠き姿
 陽炎のように
  虹のように
あなたの愛が映し出す

二人の影は
 遠く永く共にある姿

ぬくもりの太陽

ぬくもりの太陽

あなたは、さざなみ
寄せては返し
わたしをゆらす

わたしの心は
大きな海にゆれる
小さな小舟

波打ち際に
立つわたしたち

ふたり
ゆれている

愛は夕陽の如く
熱く差し込む

暗い闇に
囚われて
ふたり
ゆれても

今はふたり

風に恋を聴き

潮の香りに

ぬくもりを感じる

今はふたり

星空に誓う

朝陽は
あなたを照らす

美しき時

時逆(ときさか)の歌人

時逆(ときさか)の歌人

歌う
 詩う

彼女は大地をうたう
 彼女は空をうたう

コダマが響く空
 友とうたう

あなたの耳元に
 魂と
  存在に

時を忘れた彼方より
 あなたに出会うため
  あなたとうたうため


 響く

足元に広がる緑の道
 草木が祝福する
  太陽が祝福する

言葉にならぬもの
 言葉にならぬ声

明日に
 今日に
  広がる光円

言葉が
 心が
 あなたには見える

ひとしずく