見出し画像

落合陽一怒涛のアーティスト活動!熱狂の夏が始まる件

2023年夏。落合陽一さんが激動のアーティスト活動が始まろうとしています!8月1日の落合さん率いる「ピクシーダストテクノロジーズ」が米国のナスダック市場に上場した直後、その情報解禁が驚愕的なほど壮絶です!

落合陽一さんが主宰する「落合陽一塾」では、具体的な詳細は明かせないとしつつも、8月から9月にかけていくつかの活動が進行中であることがほのめかされていました。

今回、これから開催されるイベントの内容をまとめる前に、落合陽一さんがどのような視点を持ち、どのような思考を巡らせているのかをまとめ、その上で、これから開催されるイベント内容についてまとめていきます


落合陽一の見ている風景と考えていること

AIとデジタルネイチャー:科学の変革と未来へのビジョン

落合さんは、AIの急成長を背景にデジタルエコシステムの変革があり、科学の構造そのものを変えるべきタイミングで、現在の情報のアップデートスピードは科学者にとって追いつくのが難しいほどであり、それに伴う情報の同期化が必要なタイミングであると考えています。

「デジタルネイチャー」という言葉について、デジタル技術と自然界との境界に位置するものとして定義。大型ディスプレイのインスタレーションを例にその形が変わってきていると説明します。

GPT-4 Technical Report

ChatGPTを講演の原稿作成やスライド作成のアシスタントとして利用し、その能力とスピードに落合さん自身も感銘を受けています。

ディスプレイや有形の物質がない場所でデジタルネイチャーを見出す方法について取り組んでいる

落合さんのキャリアはホログラムの研究から始まり、物理的なホログラム生成の方法を追求。その後、デジタルネイチャー研究所を設立し、ディスプレイや有形の物質がない空間でのデジタルネイチャーの探究に取り組んでいます。

コンピュータがなかったとしたら超高性能な3Dプリントされた構造物を作ることは難しい

さらに、メタマテリアルの研究も行っており、これはコンピュータ計算技術を利用して新しい物質を作成する方法です。古代の人々が自然界を観察し、自らの工夫でさまざまな材料を作り出したように、現代の技術もその知恵を利用するべきであり、3D技術の進化や大規模言語モデルの存在によって、私たちのデジタルとリアルの境界はますます曖昧になってきています。

デジタルヒューマンは今後3〜5年の間に一般にも普及されるようになる

落合さんはデジタルヒューマンやバーチャルリアリティの普及を予測。それと並行して、古代文化、特に茶文化や縄文文化などの知恵を現代に活かし、デジタルネイチャーの考え方と結びつけることで、より調和的で持続可能な未来を目指すべきだと考えています。

新しい自然「デジタルネイチャー」の定義:多元性、包摂性、そして古代の知恵との調和

20世紀に私たちが “自然” と呼んでいたものは,新しく再定義されなくてはならない

デジタルネイチャーとは、20世紀の「自然」の概念を超え、人間の自然と計算資源が融合し、新しい自然の領域を形成しているものです。

AGIやLLMの能力は人間に接近しており,2025年から2030年の間には,その精度は人間の知性の70%に達すると予想されています

このデジタルネイチャーの中心には、大規模言語モデルの進化があり、AIの能力が人間の知性に迫る勢いで進化しています。そして、その結果として様々なメディアや情報が相互に変換、再定義される「変容の時代」を迎えています。

中国の古代哲学では私たちが想像の中で,様々な物や形に変容できることについて説いています

アジアの古来の知恵、例えば古代中国の思想家・荘子の「蝶々の夢」や、日本の哲学である「華厳」や「侘び寂び」は、このデジタルネイチャーと調和するための重要なヒントを私たちに与えてくれます。

デジタルネイチャーを本来の自然のようにコモンズにしよう

落合さんはこれらの知恵を活かし、持続可能で倫理的なAI開発を進める際には、多様性と包摂性を重視し、すべての人々が平等にアクセスできるようデジタルネイチャーをコモンズ化する提案を強調。これによって、デジタルとフィジカルの境界を超え、新しい生命の枝の上で自然を構築し、より一体的な未来の世界を築く可能性が広がっています。

デジタルネイチャーによる多元主義と包摂性の融合

デジタルネイチャーの多様性と包摂性を促進するいくつかの事例をご紹介

落合陽一さんはデジタルネイチャー、テクノロジーと自然の交差点に焦点を当て、その包摂性と多様性の可能性を探求しています。

落合さんの研究室では、AIを使用して異なるコミュニケーション方法を開発しており、これを通じて、聴覚や視覚の障害を乗り越え、異文化交流を促進するような新しいコミュニケーションの形が生まれています。

落合さんのメディアアートは、テクノロジーを活用して、異なるコミュニティや文化間のギャップを埋め、新しい創造性を生み出すとともに、社会や環境問題に対する意識を高める役割を果たしています。

落合さんは、デジタルネイチャーが持続可能な社会を実現するための強力なツールだと信じており、テクノロジーと自然の調和を追求することで、より包摂的で多様な未来を創造できると考えています。

落合陽一企画・演出・監修・出演イベント情報

[8月23日(水)]落合陽一×日本フィルプロジェクトVOL.7《帰納する音楽会》

「帰納する音楽会」が8月23日(水)に新宿・東京オペラシティコンサートホールで開催されます。この演奏会は、落合さんと日本フィルハーモニー交響楽団が手を組んで、テクノロジーを駆使してオーケストラ鑑賞の体験をアップデートし、多様性の高い社会の構築と日本文化の発信を目指すプロジェクトです。この取り組みでは、「音楽は耳で聴くもの」の既成概念にとらわれず、視覚、聴覚、触覚など五感を統合し、五感の共感性と身体性を強調した演出を試みています。

会場チケット付きご支援コースのクラファンは8月6日(日)締切です!

下記noteでは、本プロジェクトのこれまでの活動を確認することができます。ぜひ、参考になさってください!

[9月1日(金) - 10月29日(日)]【ライカギャラリー東京】落合陽一 写真展 「晴れときどきライカ── 逆逆たかり行動とダダイズム」

[9月2日(土) - 10月29日(日)]【ライカギャラリー京都】落合陽一 写真展 「晴れときどきライカ ── 質量への憧憬、ラーメンは風のように」

落合さんの写真展が9月1日(金)からライカギャラリー東京、そして9月2日(土)からライカギャラリー京都で開催されます。

ライカギャラリー東京では「晴れときどきライカ ── 逆逆たかり行動とダダイズム」、ライカギャラリー京都では「晴れときどきライカ ── 質量への憧憬、ラーメンは風のように」と題し、同時開催となるこの展示会では、境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開するメディアアーティスト、落合さんの作品が、「晴れときどきライカ」─自身の日常を描くフレーズを軸に展開されます。

[9月1日(金)]semaphore × 落合陽一 | CLUB METRO | 京都メトロ

新感覚のグルーヴを体感できる、ミニマリズムから派生したパーティ"semaphore"のスペシャル版に落合さんが参加しました。

[9月3日(日)-10月14日(土)]【醍醐寺】Phantom Resonance: 「百鬼夜行と計算機自然」

醍醐寺とのコラボレーションにより、長く眠っていた古道具や資材に新生命が吹き込まれ、その物語を語る展覧会が開催されます。これは、落合さんの主導のもと、瓦の欠片から日用品、祈りの道具など、醍醐寺の歴史を物語るオブジェが大規模言語モデル(LLMs)を用いた対話型インスタレーションによって再解釈されるものです。真言宗の教え、“モノに宿る知性と魂”とデジタルネイチャーとの共通性から着想を得て、過去と現在が交流する体験(Phantom Resonance)が提供されます。各オブジェが自身の物語を語り、観客をその世界に誘います。この試みは、醍醐寺の文化遺産の保存と再解釈だけでなく、持続可能性や文化再発見という現代の問題にも対応します。真言宗の教えと現代の関心事を結びつけ、現代社会の変化に対応しつつ、精神的な知恵や民俗学の価値を再確認することができるでしょう。

[9月17日(日) - 11月5日(日)]【日下部民藝館令和 5 年度特別展】落合陽一「ヌル即是計算機自然:符号化された永遠, オブジェクト指向本願」

ヌル

飛騨の地で受け継がれた歴史、自然、物語をもとに落合さんが描き出す「デジタルネイチャー」の思想を交差させ、重要文化財である日下部家住宅全体を使用した独特なアートプロジェクト。昨年の「遍在する身体 交錯する時空間」展に続いて行われ、プログラミングの「オブジェクト指向」と現代哲学の「オブジェクト指向存在論」を中心に据えています。その上で、日々進化するAI技術が人類にもたらす新たな転換点や、落合さんの芸術的で科学的な「デジタルネイチャー」への探求を体験できる展覧会となっています。この試みは、さまざまな思考法、概念、哲学を通して描かれ、メディアアートを用いて物質と非物質の世界が交錯する自然を表現します。

この展覧会はデジタル表現と伝統的な技巧を組み合わせ、哲学的概念と現代テクノロジーが融合する世界へと来場者を導きます。注目すべきポイントは以下の3つです:

  • 国指定重要文化財の日下部家住宅を一大曼荼羅として表現する。

  • 計算機上の無限な可能性をつかさどる「オブジェクト指向菩薩」を描く。

  • 職人の技術と最新企業技術を駆使し、多様なメンバーが協力して新作を創り出す。

最終日の11月5日(日)には、「落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクト《帰納する音楽会》サテライト公演 in TAKAYAMA」が開催されます。「帰納する音楽会」の一部として、8月23日(水)に東京オペラシティコンサートホールで初演される藤倉大氏作曲の「Open Leaves」は、「承前啓後継往開来」プロジェクトの一環として、日本各地の伝統音楽文化を新たな視角から探求する作品です。今回のプロジェクトでは、この新作を含む室内楽のサテライト公演が、落合さんの個展会場である日下部民藝館で開催されます。本展覧会と、落合さんが演出を担当する音楽会が一緒になる「共演」が実現します。琉球と西洋の300年に及ぶ「古典音楽」が交わる特別な会場で、落合さんをホストにしたこの独特な体験を楽しむことができます。

ちなみに、昨年開催された「遍在する身体 交錯する時空間」展の詳細は以下の通りです。

まとめ

落合さんは、今回紹介したイベント以外にもまだ公にはなっていないプロジェクトがあると仰っていました。その中には新たな出版物も含まれています。また、驚くべきことに、これらのイベントのほとんどで、落合さん自身が直接、手を動かしているのです。まさに、落合さんのメディアアートは、テクノロジーを活用して、異なるコミュニティや文化間のギャップを埋め、新しい創造性を生み出すとともに、社会や環境問題に対する意識を高める役割を果たしています

落合さんの最新の動向については「落合陽一塾」で随時発信されます。
落合さんのこれからの活動から目が離せませんね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?