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私とフィルムカメラの付き合い方


ウィズ・ニューヨーク・フォトグラファー

先日、ふと某カメラ屋さんに寄ったところコダックのポートラ400(36枚撮り・135フィルム)がバラで売られていた。その価格は約4,000円。私ことアラサー会社員はアマゾンで5本パックを買っているため、1本あたりの値段は真剣に考えていなかった。パックのほうが割安だとは思うが、バラだとこんな価格になっているとは思っていなかったのだ。インターネットではもっと安くバラ売りをしているお店もあるが、送料を考えると結局は1本あたりそれぐらいになるのかなと思う。そこで、フィルムという存在の善し悪しではなく、単純に「うわぁ、きついなぁ」と口から言葉が出かけた。

買っただけで4,000円で、撮影後に現像とスマホ転送をするだけでも2,000円は掛かるだろうか。加えて、無限にシャッターが切れるわけではなく約36回で1本が終わってしまう。特に、ストリートフォトグラファーの方々には厳しい状態なのかなと想像する。というのも最近お気に入りの“Paulie B”の動画を見ていると、フィルムを愛用するフォトグラファーたちも躊躇なくシャッターを切っていく。どちらかと言うと「高価になってきたから1枚1枚を大切に(笑顔)」と考えてしまいそうだが、目の前で起きている“瞬間”に高いも安いもない。そうした雰囲気さえ感じた。その姿の清々しさよ。


海外(アメリカ)のほうがフィルムは安いのかもしれないし、黒白フィルムなのでカラーよりも安いということはありそう。黒白であれば自宅で現像するフォトグラファーも多い。しかし、それらを差し引いてもシャッターを切っていく姿が清々しい。

オーシャン・パシフィック・ピース

先日、ライカM11モノクロームを購入した時のこと。ライカストアの方から「アポズミクロン(レンズ)はおすすめです」と言われ、自分には高価すぎて買えないと答えた。ただ、M3などライカのフィルムカメラは気になっていると話すと「そちらのほうが贅沢なことですよ」と返された。確かにそうかもしれない。“いつかは!”という憧れではあるが、現状のフィルム価格などを考えると躊躇してしまう。デジタルのMシステムを購入して以来、1度のウォーキングで50枚ほど撮影するようになった。36枚撮りのフィルムにしておよそ1.5本分。先のポートラではなくても、それなりの値段になる。

2023年10月現在、私はどうフィルムカメラと付き合っているか。ありきたりだが、主に家族や友達を撮影することに使っている。Mシステムのレビューで語られる《レンジファインダーは素通しのガラスを覗いてシャッターを切るので記憶に残りやすい》という話。実際に使い始めてみて、まだ感じられていない。どちらかというと今はコンパクトフィルムカメラで撮影した写真のほうが見返したときに記憶が蘇る(不思議)。1人で写真を撮りに行くならデジタルのみ、家族・友達と一緒に出かける場合はデジタルとフィルムを持ち歩く。いつか「フィルムの高騰なんて関係ねぇ!」になりたい(謎)。


「片道切符(たぶん)」
「ドラたちを撮る人たち」
「夢の国の夜」

これまで

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