“ハーフカメラ”という存在 / Konica RECORDER
コンパクトフィルムカメラを買うきっかけになったのは、大学時代の先輩と遊びに行った時のことだった。たしか去年の12月頃だったと思う。カメラ好きな人で、その日も幾つかのカメラを持ってきていた。立ち寄った喫茶店で見せてもらったのが、コニカの“RECORDER(レコーダー)”というハーフカメラ。気が付けば、その場でフリマアプリをダウンロードして入札を行なっていた。
ハーフ(サイズ)カメラ
コニカ株式会社は日本のカメラメーカーであるが、現在は存在していない。2003年にミノルタというこれまた日本のカメラメーカーと合併して“コニカミノルタ”と名前を変えた。それでも2006年にカメラやフィルム関連事業からは撤退してしまい、今は複合機などを製造している。なお、カメラなどの関連事業はソニーへ譲渡され・・という話はまたどこかで(または各々インターネットで)。
さて、ハーフカメラというのは何か。これもかの先輩に教えてもらうまで知らなかったのだが、通常の35mmフィルムの1コマに2枚の写真が入れられるというもの。別の言い方では、1コマの半分のサイズで撮影していくという感じだろうか。36枚撮りのフィルムを入れると72枚の撮影が可能となる。フィルムの価格が高騰している昨今、私のようなライトユーザーのお財布には優しい設計だ。
編集不要の組写真
最初は「72枚も撮れるのはお得だな〜」と思っていた。しかし、実物がやってきて撮影をしてみると「まだ撮り終わらないのかよ・・」と思い始める。一度、コダックのポートラを入れて現像へ出したが、“無露光”で返却された時は心がボキッと折れた。これは明らかに私のミス(フィルムの入れ方)だが、通常よりも2倍撮れるのがメリットになるかどうかはユーザーの性格次第かもしれない。
そんなアラサー会社員がどのようにレコーダーを使っているかというと、1コマに2枚が収められることを利用して組写真のように考えている。お店によっては1枚ごとに現像することも可能だそう。この辺りもユーザーの自由で、普通のフィルムカメラとは違う楽しみ方がある。私の場合は、先の通り2枚で1組としているのでそれを忘れないように撮影している。とはいえ、あっさりと忘れてしまう。
1コマに2枚の写真が入る性質上、画質は普通のフィルムカメラより落ちるだろう。しかし、フィルムを使っている時点で“高画質”というわけにもいかないので気にはならない。購入したレコーダーは1980年代の製品だが、ハーフカメラは現在も新品で売られている。例えばコダックの“EKTAR H35”は1万円以下で購入できる。使い捨てフィルムカメラからの乗り換え先として、わりと良いかもしれない。
これまで
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