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産業主義社会と資本主義社会 時代区分の考察

以下は筆者の区分であるので、世界史の教科書とは完全に一致していない。
そもそも、古代・中世・近代という時代区分すら未だに完全には確定していないのが、世界史という学問の界である。

重商主義の時代(1500年前後~)

時はまさに大航海時代
チロル銀山やポトシ銀山による銀本位制度
世界全体の産業力よりも世界全体の通貨量が多い時代で、通貨不足になりにくい。
重商主義では政府の蓄財を最大化させることが目的とされた。
つまり、ドイツはいまだに重商主義

資本主義の時代(1600年~)

ヨーロッパにおけるスペインの没落とイギリスの優位が定着し始めた時代
おそらく三十年戦争以降
資本主義では個々人の蓄財を最大化させることが目的とされた。
これはプロテスタント・カルヴァン派の影響によって成立した。
カルヴァン派においては、現世で金を稼ぐことが福音の証とされる。
(ウェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」)
つまり、貧乏人は差別の対象なのだ。

Pre産業主義社会(1600年前後のスウェーデンと日本)

もしかすれば、グスタフ・アドルフ期のスウェーデン豊臣秀吉期の日本は産業主義社会の前身のPre産業主義社会であった可能性がある。
政府主導で製鉄産業と武器産業を発展させた。
後継者がアホであったので、産業社会としては続かなかった。

第一次産業主義社会(イギリスの産業革命以降1760年~)

鉄道と化学の時代
大量生産・大量消費・大量破壊の時代
一次大戦~二次大戦の総力戦は、第一次産業主義社会の最終地点であったが、一次大戦に比べて二次大戦のドイツは大幅に劣化している。
戦争に勝つために、敵国に殺されないために、国力の増大が必須となる時代であって、それが故に国家の科学技術力を向上させることが是とされた。

冷戦期の電子産業は通信技術を発達させたが、インターネットが生まれても社会に本質的な変化はなかった。
インターネットを使ったところで、私が日本に居ながらにしてフランスの三ツ星料理店の料理を食べられるわけではない。

第二次産業主義社会(2000年~)

エネルギーとエコの時代
生産能力以上に、資源の有効活用が重要な時代
戦争に勝つために、敵国に殺されないために、国力の増大が必須となる時代であることには何ら変わりがない。
科学技術力の優位性は何も変わっていないのだ。

断言してもいいが、情報化などそれそのものには意味がない。
スマートフォンだけでウクライナ東部のロシア軍の砲兵を殺すことはまず不可能だ。

人間社会の本質

人類の社会はその誕生の時から槍と火の力、つまりは工学の力によって支えられているものだ。
IT化、情報化は、実体産業を効率化出来ることに意味があるのであって、主役は実体産業であることは何も変わらない。
これは人間が生きている限りは永久に変わらない。
もしかすれば、あの世においても変わらないかもしれない。

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