もったいない仕事のやり方
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もったいない仕事のやり方

昨年末、「ムダな努力ゼロで大成長 賢い仕事術」というタイトルの本を出版しました。

私の社会人スタートは設計会社での建築士としての仕事でした。当時は、丸の内オアゾ等、大型プロジェクトの設計を経験しました。その後は、生命保険会社に転職し、不動産の新規投資・バリューアップの仕事に携わりました。
そして現在は、山下PMCのPM/CMとして、事業の川上からお客さまのプロジェクトに参画させていただき、事業戦略にマッチした施設戦略の提案を行っています。
この本の中では、施設建築・運営を「提案する側」と「提案される側」、そして、「両者をマッチングする側」というそれぞれの立場で得た私の気づきや、実践してきた仕事のちょっとしたコツを紹介しています。

大変ありがたいことに、複数のメディアからこの本を書いたきっかけや、私自身の経歴についてインタビューされる機会もいただいています。

記者の方々と会話する中で、私自身がどうしても読者に伝えたかったメッセージは「努力しているのになかなか報われないと感じている人の助けになれたら」、「ちょっとした工夫で“もったいない仕事のやり方”から脱出してほしい」ということなんだな、と改めて実感しています。

「言葉どおり」だけでは足りない何か

私が新人設計者だった頃、先輩からの指示を受けて資料を作っていました。でも、指示に忠実に従って資料を作っているのに、何度もなんども追加修正が入り“げんなり”することがありました。
それと同じようなケースは、きっと皆さんにも心当たりがあるのではないでしょうか?これはまさに「もったいない仕事のやり方」の代表例とも言えます。今回は、その解決のヒントを考えていきましょう。

キノシタ: 最近、夜遅くまで残業しているけど、何かあったの?
ノリコさん: 担当しているクライアントからの要求で、何度も資料を修正しています。毎回言われたことはちゃんと反映しているのに、なぜかゴーサインが出なくて…
キノシタ: クライアントとはちゃんとコミュニケーションとれているの?
ノリコさん: 定例会議で直接会話していますし、メールや電話でも密に会話しています。
キノシタ: 担当の方はどんな人?会議の雰囲気についてもちょっとおしえて。

ノリコさんの話をまとめると、
● クライアント側の担当者は、他部署から施設管理部門に移動してきたばかり。さっそく、上司からプロジェクトの窓口として指名されたが、慣れない業務に少し戸惑っている様子
● ノリコさんは会議の「座長」として、隙無く、会議をてきぱき仕切っている。相手からの質問に対しても的確な回答をしている
● ノリコさんは、クライアントに対してプロジェクトを進めるために必要な質問もタイムリーに行い、ちゃんと回答をもらって進めている。もちろん、(その場では)納得してもらっていると感じている
● ノリコさんはクライアントからの指示を一言一句漏らさず記録し、資料に反映しているのに、毎回新しい修正指示が入るため悩んでいる

キノシタ: 担当の方は、きっとノリコさんの質問や回答の意味が完全には理解できていないんじゃないかなぁ。
ノリコさん:もしかしたらそうかもしれません。考えてみると、あいまいで、肯定的とも否定的とも感じられる返事しかもらっていなかった気がします。
キノシタ: もしかすると、クライアントの「言葉どおり」の指示を受け止めてはいたけど、相手の不安や理解できていない部分等、いわゆる「行間」にある深い真意までは汲み取ってコミュニケーションできていなかったのかもしれないね。

相手の立場になれば経験値は何倍にもなる

キノシタ: 時間が決められ、滞りなく進行していく会議の場で、「わからないことをわからない」とはっきり言うのは実は勇気のいること。だから、相手の方のキャラや話し方のクセ等も考慮したうえで、相手が不安に感じそうなことは先回りして説明を厚くしてあげるといいと思うよ。
ノリコさん:でも、「何を不安に思っているのか」わからないから、難しいんですよね?
キノシタ:そうだね。いわゆる相手の立場に立つことが必要になるけど、なかなか実行するのは難しいかもしれない。ロールプレイングって知ってる?
ノリコさん:聞いたことあります。自分が営業やお客さま等、色々な立場になって演じることですよね。あっ、そうか。そうすれば相手の気持ちや考えがリアルにわかりそうですね!ロールプレイングを使って、本当にお客さまが望んでいる事を提供できれば、不安も取り除けるし、やり直しも無くせると思います。私、やってみます!
キノシタ: そうだね。クライアントや僕との会話のような「やり取りのプロセス」に、明日に役立つ仕事のヒントがたくさんありそうだね。

まとめ
✔「言葉どおり」に受け取っているだけでは、相手の真意を全てはつかみきれない
✔コミュニケーションは、その人の背景・話し方など言葉に現れていないことも汲み取ると効果的
✔明日に役立つ経験値は「結果」より「プロセス」にたくさん見出せる

私のちょっとアドバイスが功を奏したのか、その後、ノリコさんは無事クライアントに納得してもらえる資料を完成させることができました。ノリコさんが「言葉どおり」に資料を修正し続けていたら、おそらく泥沼に陥り、仕事がイヤになってしまっていたかもしれません。
このようなシーンを見かけたら、私はプロジェクトマネジャーの先輩として、できるだけ状況を詳しく聞いて、改善策のヒントを具体的に伝えるようにしています。そこには、かつての自分が悩み・試行錯誤しながら体得してきた仕事術が活きているのではないかと思っています。

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以前の「3分間マネジメント」はこちらからどうぞ


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神戸大学大学院修了。山下設計で、丸の内オアゾなどの大型プロジェクトを担当。その後、大手生保の不動産投資グループにて、数多くの投資事業を担当。現在は山下PMCで、事業会社の参謀としてビジネスモデル創出型サービスを展開。プレゼンテーション勝率9 割の実績を持つ。