見出し画像

僕がヘブンアーティストのライセンスを失効した理由。

昨日お友達と話してて
思い出したから記事にしてみる。

-

ヘブンアーティストとは、東京都が管理している
都が許可している特定の場所で大道芸をすることが出来るようになるライセンス。
詳しくは以前書いたこちらの記事を。

-
大道芸人を諦めた話
https://note.mu/yoyonaoto/n/n4a37017210e1
-

僕は2009年に所得したこのヘブンアーティストライセンス。
基本的に一度合格すればずーっと持ち続ける事ができるんですが
一つだけ、資格をキープし続けるための条件があるんです。

それは「年に一度はヘブンアーティスト活動を行う」こと。
つまり、年一回はこのライセンスを使って大道芸を行わなければならないのです。
関東近郊に住んでいなかったり、ほとんど大道芸をしないけど資格を持っているアーティストが
ライセンスをキープするために年に一度だけ行うヘブンアーティスト活動を「更新」と呼んだりします。

2014年からドイツに拠点を移した僕は
それからは毎年、日本に一時帰国している間に
合間を縫って一度はヘブンアーティスト活動をしていたのですが

2016年11月〜2017年10月までの間
一度もヘブンアーティスト活動をしなかった僕は
ライセンスを「失効」してしまったんです。

ただその間一度も帰国しなかったわけではなく
日本に滞在していた時間もあったので、活動が出来なかったわけでは無いんです。

わざと更新しなかったんです。

-

2年前、実家に帰省した際
ヘブンアーティスト事務局からライセンス更新の封書が届いていたんです。

毎年ライセンスを更新した全てのアーティストの元に届くその封書の中にはステッカーが入っており
更新するたびに新しいステッカーを自分のライセンスカードに貼り付ける。
それがヘブンアーティストのルールの一つなんです。

そう、その封書に
「82円切手」が貼ってあったんですよね。

いや、当たり前じゃ無いですか。封書なんだから。うちに届いてるんだから。
でもなんとなーく妙に気になって、モヤモヤし始めたんです。

この82円、誰が払ってるんだろう?

ヘブンアーティストは都の事業。
おそらく、東京都の「税金」から支払われてるわけで
事務局の方(もしくはその為に雇われた方)が手作業で封をし
切手を貼って僕たちのところに送ってくださっている。

東京都に税金を納めているわけでもなく(短期滞在中の消費税くらいは払ってるけど)
定期的に活動して東京都に貢献できているわけでも無い僕に
これからもその手間と、税金がかけられ続けるのかと思うと
なんだか急に申し訳なくなって来たんですよね。

頂いてる対価をお返しできていない。
それが、例え「82円」でも
この小さなモヤモヤが積み重なって大きくなってしまう前
失効を決意しました。

若手の頃、ショーだけで生活がやっとできるようになった頃
ずいぶんお世話になったヘブンアーティストを失効するのには少し勇気がいったけど
全然後悔していません。

…というのも、必要になれば試験を受け直し、再所得することもできるんです。
また日本で大道芸やりたいなーと思ったら、その時に
改めてチャレンジする心持ちなのです。

-

今年のヘブンアーティスト審査会は間も無く。
池袋の東京芸術劇場、劇場前広場にて
9月26日(水)〜28日(金)開催
とのことです。

http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/heavenartist/

挑戦するのは殆どが新人アーティスト達ですが
何百という応募からの厳しい予選を潜り抜けた精鋭ばかり。
皆が受かるって事はもちろん難しいけど
全員がそれぞれのベストが尽くせますように。

お時間に余裕がある方は是非見にいってみてください。
新たな発見があるかもですよ。

Naoto

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?