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11年目の3.11

東日本大震災から11年。
そして世界はコロナと戦争で心穏やかではない日々。
そんな今日はクラシックのコンサートを観に行ってきました。
第130回さいたま定期演奏会 (日本フィルハーモニー交響楽団)
 
演目は奇しくもロシア絡み。
 ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第4番
 チャイコフスキー/交響曲第6番《悲愴》
 
きっかけは物語の登場人物で、女性ピアニストのイメージを探していたところ、松田華音さんを知ったことからでした。
2枚のアルバムがあったので聴いてみると、自分好みの音、演奏でした。
そこで近日コンサートの予定があったのでチケットを購入したという流れです。
 
このコンサートでピアノは前半のラフマニノフだけでしたが、アンコールで弾いた小曲がまた良かったです。曲名は分かりません……
 
ロシアは文学も音楽も、バレエもそうですが、美学を語る上では欠かせない国だと思います。
極寒の国だからか、悲劇的な世界感が多いイメージですが、コサックダンスみたいな陽気なものもありますね。
マトリョーシカも面白いし、ロシア料理もおいしい。
 
歴史的には確かに悲劇的な展開が多いと思います。ナポレオンやヒトラーに苦しめられました。
第2次世界大戦では戦勝国(ソ連)なのに、一番犠牲者を出しているんですよね。
 
共産主義は失敗に終わりましたが、現状の資本主義の展開を見ていると、それがいいのかも分からなくなってきます。
イデオロギーの時代は終わった、と言われますが、イデオロギーがある方が世界は秩序が保たれる、という解釈によって復活しそうな勢いです。
 
個人的にはその『揺り戻し』はプラスに働かないと思います。
しかし、そういう方向に向かいそうです。
色々な要素がありますが、極論するとそれが資本主義世界による必然なのだと思います。
これを覆すことは容易ではないですが、ロシアの侵略はある意味で覆すトリガーとはなっていると思います。
しかし、それは『揺り戻し』であって、決して良い方向にはいかない手段だと思います。
 
世の中を単純化した方が御しやすいのは分かりますが、現実というのはとても複雑です。
だから本当にもっと知を尽くして話し合って欲しいです。
人間はどうも極化しやすい傾向にあるので、それを制御するために多様性は重要で、それはやはり、それを知っている人が発信を続けて妥協点を探っていくしかないのではないかと思います。
 
災害も感染症も戦争も自然と人間がいる限り起こるということを忘れないことは、とても意味のあることだと思います。
特に近代以降のそれらは、現代と直結する問題なのでそれはずっと語り継いでいくべきことなのだと思います。
 
幸い、個人が発信できるツールは出来たのですが、それも大きな力の前に発信することが出来なくなりつつあります。フェイクやヘイトも混ざるために、発信はリスクが伴う行為として認識されてしまうからです。
これも難しい問題だと思います。
誰だって災難は降りかかりたくないですからね。
私は結婚もしていないし子供もいませんから自由に発信出来ているのだと思います。
逆に、家族がある働き盛りの若者~中年が発信しているのは、凄いことだと思います。
もちろん、YouTuberとかではなく、非営利の発信に限りますが。
本当はそういう人が政治家や官僚になって欲しいところですけどね。
 
強大な力、権力に立ち向かうには一人ひとりの小さな善意と行動が必要だと、今改めて思った11年目でした。

★写真は自主映画『21世紀の活動写真弁士』のために訪れた福島県双葉町の『東日本大震災・原子力災害伝承館』です。ちょっと肩透かしな資料館でしたけど、ゴーストタウンと化した町を散策することに意味がありました。
映画には駅のカットやフレコンバックの積み上げたカットを使用しました。

 
★今日のコンサートはこちらでアーカイブとして観られるみたいです。(有料)
https://members.tvuch.com/v/classic/150/

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