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【自己啓発本解説】『自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」』

こんにちは。
今回は、荒木博行さんの『自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」』について解説していきます。

はじめに

あなたは普段、読書をしていますか。
無意識に本を読んでいると、その本の内容を批判することなく受け入れてしまうことがあります。
これは「他人の頭で考える」状態とします。
本に書いてある知識をそのまま脳にインプットすることになります。
しかし、それだけではもったいないです。

重要なのは「自分の頭で考える」ことです。
本に書いてあることを批判し、著者はなぜそう言っているのか、自分はこう思う、など疑問や内容に関する異論を導き出すことで、知識は知恵に変わります。

読書において、懐疑の存在は不可欠です。
著者の話を無条件で飲み込むのではなく、何らかの新たな問いを持つことで、僕たちの脳は働き出します。
そのとき身につけた知恵は、サラリーマンの仕事術、副業の始め方、いい人間関係のつくり方、資産運用のノウハウなど、他の様々なところで活用できます。
このような読書ができるように、あなたにはまず読書について学んでほしいです。

この記事では、変化の時代を乗り切るための本の読み方のポイントを8個解説していきます。
読書を活用して考える力を養う方法がきっと理解できるはずです。
本を読みたくなった、勉強になったと思った人は、いいねやコメントを是非お願いします。

Youtubeでも解説していますので、ぜひこちらもご覧になってください。


具体的なアクションプラン

【1個目】 なぜ今、本なのか。

最近は様々な方法で情報を手に入れられます。
テレビやネットメディア、YouTube、オンラインサロンなど、学びをサポートしてくれるメディアはたくさんあります。
一昔前まで独学ツールは本しかありませんでした。
では、なぜこの時代にあえて本を選ぶ必要があるのか。
本の最大の魅力は「魅力的ではない」という点です。
少しわかりづらいと思うので、しっかり解説したいと思います。

まず、ここでいう「魅力的」ということの意味は、「短時間で効率的に情報を吸収できること」です。
例えば、このYouTube図書館の動画を見れば、短時間で1冊の本を読むのと同じくらいの知識を得られます。
わかりやすく作ったアニメーションと音声が、あなたの視覚と聴覚を同時に刺激し、理解度を上げてくれるからです。
時間あたりの情報量が多い分、短時間で効率的に知識を吸収できます。

しかし、情報量が多いと、受け手側は情報を受け取ることで精一杯になってしまいます。
流れてくる情報を吸収することに脳のリソースの大半が割かれてしまい、自分でじっくり考えることがおろそかになることがあります。

その一方で、本は動画ほど短時間でコンパクトに情報収集できないです。
情報量が少ないということは、言い換えれば自分の思考ができる余白があるということです。
この余白こそが、読書の最大の魅力です。
余白があるコンテンツと言えば、詩や短歌、俳句などがあります。
詩を読むときは、数行の文字を見ながら意味を解釈しようとします。
あなたも風景を想像したり、言葉の意味を考えたりするはずです。
これが思考の訓練になります。

このように余白があるからこそ、僕たちは考える力を養うことができます。
だからこそ、変化の目まぐるしい現代においても読書は大切です。

これがYouTubeやオーディオブックからは得られない読書だけのメリットです。
これをしっかり理解しておいてください。


【2個目】 自分に最適な本の選び方。

たいていの本には「問い」とそれに対応する「答え」が存在します。
例えば、芥川龍之介の「トロッコ」という短編小説は、少年の具体的なストーリーを通じて「人生は合理的なのか」という問いを提示し、その問いに対して「人生はいつも理不尽である」という答えを暗示しています。
これはどんな分野の本でも同じです。
ビジネス書であっても哲学書でも、問いと答えがあります。
本を選ぶときは、その本が提示する問いと答えの種類によって、本を3つのカテゴリーに分けます。
まずカテゴリーについて解説します。

1つ目は、問いの発見です。
これはあなたが今まで考えたこともなかった問いを提示するカテゴリーの本です。
哲学者プラトンの「ソクラテスの弁明」は「知るとは何か」という問いを投げかけてきます。
哲学書なのでとても難解ですが、これらは普段何の疑問も持たずに使っている言葉に対して、新たな問いを提示してくれます。
これまでの自分になかった概念を学ぶことができるので、人生の見方を根本から変える力を持っています。

2つ目は、答えの発見です。
これは知っている問いに対して、新しい答えを与えてくれるカテゴリーの本です。
例えば、ロバート・チャルディーニの「影響力の武器」という本があります。
有名人でなくとも、大きな影響力を持ちたいと考えている人は多くいます。
これらの人が持つのは「影響力とは何か、どうしたら影響力を持てるのか」という問いです。
珍しい問いではありませんが、この問いに新しい答えを提示してくれるのが「影響力の武器」です。
自分が既に持っている問いであっても、その答えを見事に裏切ってくれる本は新鮮さと驚きを与えてくれます。

3つ目は、既知のリマインドです。
これは既に知っている問いと答えを提示するカテゴリーの本です。
あなたは「問いも答えも知っているんだから読む必要はない」と思うかもしれないです。
しかし、そんなことはないです。
例えば、デール・カーネギーの「人を動かす」という本があります。
この本の提示する問いは、「良好な人間関係を構築するためにはどうしたら良いか」です。
そして、その答えは「相手に関心を寄せる」といったことや「穏やかに話す」といった内容です。

言ってしまえば、既に知っていることのオンパレードです。
しかし、この本は歴史的ベストセラーになりました。
なぜこのような本が読まれ続けるのか。
それは、わかっていながらも忘れる、そしてわかっていながらできていないからです。
人は、当たり前のことをわかったつもりになって軽んじてしまうところがあります。
これを防ぐために、定期的に「人を動かす」のような自己啓発本を読み、既知のことを思い出し、その必要性を再確認することが大切です。

本を選ぶ際に大切なのは、この3つのカテゴリーについてバランスを取ることです。
バランスは人生のフェーズ次第で決まります。
例えばあなたがキャリアをスタートした時は、「答えの発見」のカテゴリーの本を多めにして、新しい知識を取り入れていくことが優先です。

また、キャリアの安定期を迎えたら、変化に備えることも必要です。
積極的に「問いの発見」のカテゴリーの本を読むようにしてください。
そして、キャリアの途中で「これで良いのだろうか」と悩んだ時は、「既知のリマインド」カテゴリーの本がおすすめです。
既に知っている知識を改めて思い出すことで、自分の原点に立ち戻ることができます。
今の自分を客観的に見つめながら、その時に最適なポートフォリオを組んで読書をしてください。


【3個目】 アムロ読書法。

読書で大事なのは、インプットではなくアウトプットから始めるという点です。
簡単にいうと、本で学んだことを発信する場を、あらかじめ準備しておくことです。

あなたは「機動戦士ガンダム」を見たことがありますか。
主人公のアムロ・レイは、ガンダムを最初に操作する時、操作方法もわからず、敵と戦うために必要に迫られて乗り込み操作をしました。
これにより、アムロの潜在能力は目覚めました。つまり、アムロはガンダムに乗り込むためのインプットから始めたのではなく、ガンダムに乗り込んでから操作方法をインプットしました。
この順序の入れ替えが、人の能力開発を加速させます。

あなたが「最近インプットばかりだな」と考えているならば、このアムロ読書法を思い出してください。
読書会や勉強会をセッティングしたり、上司に「週末の間に〇〇という本を読んできます」と宣言してみたり、やり方は様々です。
ポイントは、自分を逃げ場がないような形に仕立てることです。
ぜひ試してみてください。


【4個目】 航路を通す。

本で学んだことを人に説明するとき内容をそのまま語るだけでは、メッセージは相手にしっかり届かないです。
なぜなら、説明される人と本の内容は完全に状況が一致しないからです。
例えば、ベンチャー企業の経営者の悩みに対して、大企業の経営者のメッセージはそのまま刺さらないと思います。
「そのビジネスでは成功したかもしれないけれど、うちとはビジネスが異なる」と思われてしまいます。

そんなとき大切なのは「本質的な共通点」を見つけることです。
これを「航路を通す」と呼んでいます。

例えば、ベンチャー企業と大企業の経営者は規模が違いますが、自社の社員を同じ方向に導いていくという共通点があります。
これを見つけて、そこに対してメッセージを流すことが大切です。

飛行機は障害物のない空中に、自由に最短距離をつなげて航路を描きます。
このように、一見すると異なる事象の間に航路を通すことは、抽象度を高めることになります。
抽象度を高めておけば、限られた知識の中でも、様々な人や場所にメッセージを届けられます。
これを意識してください。


【5個目】 ラストワンマイル問題。

大抵の問題は抽象化だけでは解決しないです。
抽象化された答えを最後に具体化することが必要です。
例えばあなたが「上司が自分の提案を頭ごなしに否定してくる」ということで悩んでいるとします。
この問題を読書で解決しようとするとおすすめの本は「上司との会話術」などの具体的な内容の本になります。
しかし、必ずしも自分の悩みにピンポイントで対応する本があるとは限らないです。
この場合、別の本からもらった抽象的なヒントを、自分で具体レベルまで落とし込むことが大切です。
これを読書の「ラストワンマイル問題」と言います。

ラストワンマイルというのは、物流や交通関係で使われる用語です。
物流業界では、商品を顧客の手元まで届けるために家庭ごとに不在時の対応が異なるなどの問題があります。
読書の世界でも同じです。
どんなに具体的に書いてある本であっても、その人が抱える個別の課題に直接答えてくれることは少ないです。
最後のラストワンマイルは、自分の頭を使って手元に引き寄せる必要があります。

このラストワンマイル問題を乗り越えるためには、自分の問いを具体的にして、意味を考え抜くしかないです。
本にあるメッセージから、自分にとっての意味を必死にひねり出すことで、知識を知恵として吸収することができます。
簡単な作業ではないですが、これを意識してみてください。


【6個目】 具体化と抽象化の能力を鍛える方法。

本を読んで自分の問題を解決する方法をまとめると「具体を抽象化してから再び具体化する」ということになります。
これをスムーズに行うためには、まず具体化と抽象化の能力を鍛える必要があります。
抽象化が苦手な人におすすめなのは「つまりどういうことか」と自分に問いかけることです。

例えば本を1冊読んだら、内容を人に説明する前に「つまり、何が理解できたのか」と自問してください。
これは思考の抽象化に役立ちます。
日頃からやっておくと、1を聞いて10を知ることができるようになります。

次に具体化の能力を鍛える方法ですが、おすすめは「この概念は自分の身の回りで言えば、例えばどういうことなのだろうか」と自問することです。
本を読んだら、ふわっとした抽象的概念を覚えるのではなく、「今の自分の状況に置き換えるとどういうことか」と考えてください。
考える癖をつけると、読書の質が変わってきます。

本から学んだ抽象的概念を、具体的な知識やテクニックに落とし込むことで、初めて日常で使うことができます。
読書において抽象化と具体化の能力はどちらも大切です。
「つまり、どういうことか」「例えば自分の場合はどんなことが言えるか」これを考える癖をつけてください。


【7個目】 必殺読書法は存在しない。

多くの人が読書にまつわる悩みを持っています。
この悩みは「どこかに自分の人生を変えてしまう読書法があるはずだ」と思い込んでいることで生まれます。
しかし、残念ながらそんな必殺技はないです。

自然体に読みたいように読む。
これが読書の正解です。
読書に余計な力を入れてしまうと、学べることも学べなくなってしまいます。
最後に読書に関する病を4つ解説します。

1つ目は、完読の病です。
一度読み始めた本は、必ず最初から最後まで読まなくてはならない、と思い込む人は多いと思います。
本には相性があります。
誰にとっても「この本にはいいことが書いてあるけれど頭に入ってこない」ということはあります。
しかし、面白いと感じなければ無理をして読む必要はないです。
はじめの5ページを読んでも面白くなければ、その本を読むのはやめてください。
自分が面白いと感じる他の本を読めばOKです。

2つ目は、コミットメントの病です。
これは本を読み始めたら、その本以外は読んではいけない、という思い込みです。
もちろん、手に取って大切に没入することは重要です。
しかし、窮屈な姿勢で本を読んでいては意味がないです。
自分の体調や頭のコンディションと相談して、その時本当に読みたいと思える本を読んでください。
5冊や10冊の本を並行して読んでもいいです。
ぜひ並行読書家になってください。

3つ目は、積読の病です。
多くの人が積読問題を抱えていると思います。
積読とは、買った本が未読のまま積み重なった状態になっていることです。
本を読みたいと思って買っても、読む時間が取れなくて未読の本がどんどん溜まっていってしまうという悩みです。

しかし、未読の本が積み重なっていくことに後ろめたさや焦りを感じる必要はないです。積読を肯定的に捉えてください。
ポイントは意識を変えることです。
自分の部屋に読んでいない本を積み重ねて、「自分はまだ読んでいない本がたくさんあって、知らないことや知りたいことがたくさんある。もっと学びたい」こう考えてください。
読書のモチベーションが上がると思います。
僕も読んでいない本が部屋にたくさんあります。
学びに終わりはないと考えているので、積読の山がなくなることはないです。
そのように考えて一つ一つ読んでいってください。

4つ目は、実践の病です。
「せっかく本を読んだのだから実践しなければ」これが実践の病です。
確かに本で学んだことを実践することは大事ですが、本の内容すべてを実践にうつすことはできないです。
「実践できなければ本を読んだ意味がない」という極端な考えは、読書の魅力を半減させてしまいます。

著者が本に込めたメッセージの意味がすぐには理解できず、何年後かにようやくわかることもあれば、何かの経験を経た後で、なんとなくぼんやりと理解できた気になる本もあります。
そのため、世の中にはすぐに実践できない本がたくさんあるという認識を持ちつつ、「もし実践できるものが何かあったらラッキー」というくらいに肩の力を抜いて読書をしてください。


まとめ

それでは、まとめいきます。

【1個目】 なぜ今、本なのか。

動画や音声での学習は時間あたりの情報量が多い分、短時間で効率的に知識を吸収でき
ます。
しかし、情報量が多いと、受け手側は情報を受け取ることで精一杯になります。
一方、本は情報量が多過ぎないため、自分の思考ができる余白があります。
この余白こそが、読書の最大の魅力です。
これによって僕たちは考える力を養うことができます。
動画や音声での学習も大切ですが、この読書だけのメリットを理解しておいてください。


【2個目】 自分に最適な本の選び方。

本は3つのカテゴリーに分かれます。
今まで考えたこともなかった問いを提示する「問いの発見」、知っている問いに対して、新しい答えを与えてくれる「答えの発見」、既に知っている問いと答えを提示する「既知のリマインド」の3つです。
本を選ぶ際に大切なのは、この3つのカテゴリーについてバランスを取ることです。
そのバランスは人生のフェーズ次第で決まります。
今の自分を客観的に見つめながら、その時に最適なポートフォリオを組んで読書をしてください。


【3個目】 アムロ読書法。

読書で大事なのは、インプットではなくアウトプットから始める点です。
本で学んだことを発信する場を、あらかじめ準備しておいてください。
例えば、読書会や勉強会をセッティングしたり、上司に「週末の間に〇〇という本を読んできます」と宣言したり、などです。
自分を逃げ場がないような形に仕立てることで知識のインプットを強化してください。


【4個目】 航路を通す。

本で学んだことを人に説明するとき内容をそのまま語るだけでは、メッセージは相手に届かないです。
そんなとき大切なのは「本質的な共通点」を見つけることです。このことを「航路を
通す」と呼んでいます。
一見すると異なる事象の間に航路を通すことは、抽象度を高めることになります。
抽象度を高めておけば、限られた知識の中でも、様々な人や場所にメッセージを届けられます。これを意識してください。


【5個目】 ラストワンマイル問題。

読書による問題解決には、抽象化のあとに具体化することが必要です。
読書には物流業界と同じように「ラストワンマイル問題」があります。
どんなに具体的に書いてある本であっても、その人が抱える個別の課題に直接答えてくれることは少ないです。
ラストワンマイルは、自分の頭を使って手元に引き寄せる必要があります。
そのためには、自分の問いを具体的にして、意味を考え抜くしかないです。
本にあるメッセージから、自分にとっての意味をひねり出すことで、知識を知恵として吸収することができます。
意識してみてください。


【6個目】 具体化と抽象化の能力を鍛える方法。

抽象化が苦手な人におすすめなのは「つまり、どういうことか」と自分に問いかけることです。
これを日頃からやっておくと、1を聞いて10を知ることができるようになります。
次に具体化の能力を鍛える方法ですが、「この概念は自分の身の回りで言えば、例えばどういうことなのだろうか」と自問してみてください。
本から学んだ抽象的概念を、具体的な知識やテクニックに落とし込むことで、初めて日常で使うことができます。
読書においてはどちらの能力も大切です。
「つまり、どういうことか」「この概念は自分の身の回りで言えば、例えばどういうことなのだろうか」この2つを考える癖をつけてください。


【7個目】 必殺読書法は存在しない。

多くの人が読書にまつわる悩みを持っています。
読書に関する病を分類すると大きく4つに分けられます。
一度読み始めた本は、必ず最初から最後まで読まなくてはならないと考える「完読の病」、今読んでいる本以外は読んではいけないという「コミットメントの病」、未読の本
がどんどん溜まっていく「積読の病」、本を読んだら実践しなければならないという「実践の病」です。
4つの病はどれも思い込みです。
読書に関するすべての悩みを解決する必殺技はないです。
一般論に騙されず、自由に本を読んでみてください。
自分のペースで読書をすることが、最も重要だと思います。




最後に、本との付き合い方を解説してきましたが、結論、読書にべき論は必要ないです。本をたくさん読むべき、学んだこと実践すべき、買った本は全て読むべき。
このようなべき論に惑わされないでください。
読書の目的や自分が抱える問題は人それぞれです。
状況に応じて、相性の良い本は変わります。

僕は年間300冊以上の本を読みますが、それは読書が好きで、それを追求していた結果積
み上がったものです。
あなたにはあまり固く考えず、自由に楽しんで本を読んでほしいと思っています。
読書の技術を学びたい方は、具体的なテクニックを紹介した『読書革命』という本があるのでぜひそちらを読んでみてください。
読書を始めてみたくなった、実際に読書を始めてみたという人は、いいねコメントをお願いします。

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