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THE THOUSAND KYOTO 【京都の新しいホテル】

【京都の新しいホテル】6回目は THE THOUSAND KYOTO です。JR京都駅の北側、鴨川寄りに2019年1月、開業したホテルです。同じ京阪ホテルの KYOTO CENTURY HOTEL の北側に位置します。

 JR京都駅の北側、中央口から駅ビルに沿って東端まで歩いた先にホテルがあります。車寄せは2つのホテルの共用になっています。
 この写真の正面が KYOTO CENTURY HOTEL の玄関になり、その手前を左に曲がった先に THE THOUSAND KYOTO の玄関があります。


 ホテルに入るとすぐにコンテンポラリーアート作品が出迎えてくれます。《曲率-Curvature-》という作品です。波をイメージした球体の後ろには何層にも土を重ねて作った壁がありました。


 作品の隣に通路が作られています。「通り庭」というのだそうです。フロントカウンターのあるロビーに向かっています。色は違うのですが、伏見稲荷大社の千本鳥居の中を歩くような感覚になります。


 通り庭を出たところに《wind-form》というアート作品があります。下に6個のファンがあり、噴き出してくる風で布が上下に波打ち、灯りによって ぼんやりと浮かびあがります。そして布の形がゆっくりと変わっていきます。ランダムに風が送られているようにも見えるのですが、タイミングによっては無限大の記号(♾️)にもう一つ丸がついたこのホテルのマークになるということです。


 そして、「ホテル一番の特徴」とホテルの方に教えてもらったのがフロントカウンターの前にある「大階段」です。昼間に太陽の光がロビーに差し込むよう方向や傾斜を考えて設計されているということです。
 ホテルのウェブサイトによると今年2023年3月にこの大階段をスクリーンとしたプロジェクションマッピングが始まったということです。京都を流れる川の流れを、階段による傾斜を生かして表現された作品などが映し出されているようです。

 ホテル内にはこのほかにも色々なアート作品が飾られており、それらを紹介するアートツアーも開催されています。アートツアー付きの宿泊プランを申し込みます。現在、水曜日と木曜日の午前10時からの30分間、その前日から宿泊している人を対象に開催しているということでした。


 この写真もアートツアーの一場面です。隣の KYOTO CENTURY HOTEL ロビーにやってきました。中央の大きなランプシェードには京都の山々がデザインされていました。また吹き抜け壁側には大きなタペストリーが掛けられています。西陣織のタペストリーでした。

  

 そのアートツアーで教えてもらったことがもう一つありました。ホテル玄関にあった作品はバックが土壁でしたが、同じ土壁がフロントカウンターの後ろ一面に広がっています。教えてもらわなければ気がつきませんでした。東京のあるホテルでも土壁を背景にしたフロントカウンターを見たことがありますが、このように広い範囲で模様のような土壁になっているのはめずらしいと思います。
 このほかにも廊下の途中や、曲がり角の壁などにもアート作品があります。アーティストたちには京都の川の流れをイメージした作品を依頼していたようで、波のような形の作品が多いのはそのためということでした。
 なお、チェックイン時刻は15時、チェックアウト時刻は12時です。


スーペリアダブル

 今回、宿泊したのは広さ37㎡のスーペリアダブルです。アートツアー付き宿泊プランの対象となっていた部屋です。

 東向き(鴨川方向)の部屋で、この時は目の前が工事中でまだ建物の形にはなっておらず、それが逆に空が広がっているように見えて開放的でした。ニュースなどを調べてみたところ、今年2023年秋ごろに京都市立芸術大学のキャンパスができるそうです。京都駅周辺の再開発としては南側のイオンモールがあり、北側のここもショッピングモールになるのかと推測していたのですが、ハズレてしまいました。新幹線が停車する駅の徒歩圏内に教育のためのスペースをつくるというのは何とも京都らしいと感じます。

 宿泊したのが2021年12月でしたから、1年半が経ちます。秋に完成するということだと建物はかなりできあがっているはずで、外観がわかるのではないでしょうか。宿泊したときはJR在来線が走る様子を見ることができましたが、もう隠れてしまっているかもしれません。


 部屋にも絵画が飾られています。これも川の流れをイメージしたもののようです。


 ミニバーです。当時は茶碗などがキッチンペーパーでカバーされていました。

 部屋にはタブレット端末が設置されています。この端末を使って照明などを調整できます。


 洗面台になります。反対側がバスルームになります。


朝食

 朝食会場は2階イタリアンレストランの SCALAE でした。現在はブッフェスタイルのようですが、当時は席で卵料理を選んで持ってきてもらうスタイルでした。私はオムレツを頼みました。

 また、この頃は日本料理レストランの 階(KIZAHASHI)の朝食営業はありませんでした。現在は朝も開いていて、和朝食をいただけるようです。

 ちなみにイタリアンレストランの SCALAE も、日本料理の もロビー前の大階段にちなんだ名前にしたということで、マークも階段がわかるイメージになっていました。



アクセス


 ホテルは京都駅ビルの中央口から歩いて2分程度です。新幹線改札口からだと、連絡通路を歩いてくることになりますので5分以上、場合によっては10分ぐらいかかるかもしれません。

【京都の新しいホテル】では、私がビジネス利用したうちオープンから5年以内に宿泊した京都のホテルを紹介しています。

(2021年12月に宿泊)




ホテルに近い京都駅ビルの話題ですが…

 ホテルの大階段では今年2023年3月にアート作品としてのプロジェクションマッピングがスタートしたようですが、京都駅ビルの大階段では約10年前からLED照明によるイルミネーションが開催されています。

 この写真は昨年2022年5月に撮影したもので藤の花がイメージされていました。大階段グラフィカルイルミネーションと称してほぼ毎晩開催されています。また、季節によってテーマが変わるということです。

 場所は京都駅ビルのジェイアール京都伊勢丹側の階段で、京都駅中央口近くのエスカレーターを上った4階の会場からだと、写真のように見ることができます。

 この4階のスペースは写真手前側が多少広くなっており、従来からイベントの舞台として利用されていた場所です。観客はこの大階段に座ってイベントを見るのですが、イルミネーションの場合は逆に観客が4階に立って階段側を見ることになります。4階は収容人数が限られるのと、寄りかかったり座ったりできないので、ただ立っていなければならないのがちょっと大変です。

 でも、夜の決まった時間にちょっとだけでも立ち寄ることができる定期的なプログラムがあるのはありがたい。京都タワーのろうそくに火をともしたかのようにライトアップされた姿を写真に収め、そのあとでエスカレーターに乗れば、このような光景もあわせて写真に撮ることができるのですから…。


香港では

 夕方から夜にかけて光を利用したイベントとしては、香港の シンフォニー・オブ・ライツ も有名でしょう。毎晩8時になると九龍カオルーン側の尖沙咀チムサーチョイプロムナードに人が集まってきます。(写真は2019年11月)


シンガポールでは

 シンガポールでホテルやカジノを運営しているマリーナ・ベイ・サンズが運河側のイベントスペースで「SPECTRA - 光と水のシンフォニー」を一日2回から3回開催しています。方向や高さが変わる噴水がライトアップされ、霧のような水の幕になるとそこに映像が照射され 龍 が現れたりします。終わり近くになると火柱もあがります。7,8年ほど前にも同じような噴水とライトアップのイベントを見たことがあるのですが、当時はシンプルな構成で、ショーが始まってから人が集まってくる程度だったと記憶しています。それが、この写真を撮った2020年1月には始まる前からたくさんの人でごった返すまでになっていたのでビックリしました。写真右側は向かい側のマーライオン近くからイベントのライトアップの様子を撮ったものです。


マレーシアでは

 夜のライトアップイベントは集客につながるという認識が強まっているのでしょうか、他の国でもこのようなイベントが広がっているようです。
 マレーシアのクアラルンプールでは ペトロナスツインタワー に隣接する KLCC公園 で噴水とライトアップのショー、レイクシンフォニー が一日数回開催されていました。
 この写真を撮った2020年1月当時は噴水近くのショッピングモール入り口付近にスピーカーを設置して音楽を流し、5分程度のショーが行われていました。時間が近づくとスマホを片手に人々が集まってきます。

 このような定期的な夜のイベントとして世界的に有名なのはラスベガスのホテルによる噴水とライトアップのショーだと思いますが、残念ながら私は直接見たことがありません。
 花火も夜のイベントとしては印象的です。ハワイで金曜日の花火といえば地元の人たちだけでなく旅行者も多くの人が知っていると思います。ヒルトンハワイアンビレッジ で金曜日夕方から始まるフラダンスやファイアーダンスの ルアウショー が終わったタイミングで、締めとして打ち上げられる3分間の花火はヒルトンから少し離れた海岸でもみることができます。それでも花火の迫力を楽しみたいとヒルトンの近くまで人が集まってくるのです。

 京都の場合、夜のイベントといえば8月お盆の「五山の送り火」だと思います。私は時期的なこともあって直接見ることができず、テレビで鑑賞するぐらいですが、やはりこの話題には心動かされます。こちらは年に1回のイベントです。
 毎日のように開催される京都駅のグラフィックイルミネーションはおもしろい試みだと思います。京都駅ビルの外からは見ることができず、京都駅ビル大階段の構造上、観客数を増やすのも難しいであろうことはちょっと残念ですが…

(2023年6月5日)

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