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#YourChoiceProjectのイマとミライを語る─ジェンダーギャップ解消に向けて─

調査事業の結果公開などで最近目にかけていただく機会が増えた #YourChoiceProject 。この機会に、団体の自己紹介も兼ねて、運営対談を行いました。
調査事業やメンタリングコミュ二ティなどをきっかけに団体を知っていただいた方、ぜひこの記事を読んで、運営メンバーの活動への思いなどを知っていただけると幸いです。
まずは前編として、団体のビジョンやミッションについて、各活動を始めたきっかけから今後の展望まで、運営が団体の姿を語り尽くします!

  • ー#YourChoiceProject は、どのようなビジョン・ミッションを掲げているのですか?

  • ーその上で、どのようなことを重視しながら活動していくのでしょうか?

  • ーそれぞれの事業を始めた経緯や、見込んでいる効果について教えてください!

  • WEBサイトについて

  • 調査事業について

  • 直接的アプローチについて

  • ー今後の展望は?5年後にどんな団体になっていたいですか?

  • ー最後に、今後取り組んでいく具体的な活動について教えてください


参加メンバー

代表(Co-Founder):川崎
共同代表(Co-Founder):江森
事務責任者:古賀


未来対談の様子。左から川崎、江森、古賀

ー#YourChoiceProject は、どのようなビジョン・ミッションを掲げているのですか?

川崎:ビジョンは、『全ての学生が生まれついた地域や生まれ持ったジェンダーに関わらず、自由な進学選択・キャリア選択ができる社会の実現』、その上でミッションは、『地方女子の進学の選択肢を広げる』、そして『地方女子が置かれている現状を社会に発信し、理解を得る』ことです。
現在は地方女子に対する情報発信、調査事業やイベント開催などを行っていますが、ビジョンを踏まえると私たちが取り組むべきはその限りではなく、ゆくゆくは保護者の方であったり、学校・大学・自治体・政府への働きかけも視野に入れていきたいと思っています。

ーその上で、どのようなことを重視しながら活動していくのでしょうか?

江森:地方女子を取り巻く現状が顕在化していないからこそ、まずは社会を説得していかなければなりません。その際に、やはり説得力のある武器となるのが、数字やデータだと思っています。何か意思決定をする際や強いメッセージを発信する際に、データドリブンであることにはこだわりたいなと思っています。
古賀:また、ミッションに掲げた二軸からはブレないようにしたいですね。どちらに偏っても私たちのビジョンは実現されないと思います。

ーそれぞれの事業を始めた経緯や、見込んでいる効果について教えてください!

WEBサイトについて

江森:最初に始めたのはWEBサイトですね。WEBサイトは団体を設立する際から構想していたものでした。私たちは初めから、地方女子には「地方」という側面で首都圏に比して受験における情報格差があったり、「女子」という側面で周囲から反対されたり、複合的に安全面での不安があったりと、自由な進学選択をするにも、様々な障壁があると考えていました。そういった全国の地方女子学生の駆け込み寺的な立ち位置の、相談できる・頼れる存在になるべく、まずはWEBサイトからの情報発信を始めようということになりました。

川崎:同時に、団体設立当初、既存の東京大学の学生団体にも、「地方」や「女子」を意識した団体はあったのですが、どれも高校生からの認知が足りておらず、すごく意味のある活動をしているのに、講演などを実際に行った一部にしか届けられていないのがとても残念に感じました。より多くの地方女子からの認知を得るためには、WEBサイトを充実させていくことは不可欠だと考えました。
また、私たちが特にアプローチしたい層は、主体的に情報収集を行う層ではないので、その層に情報を届けるためにも、マスにアプローチしていく、広く社会から認知を獲得する必要があると考えました。

調査事業について

川崎:団体が始まる原点となった授業が、瀬地山角先生の「ジェンダー論」で、そこで地方女子の浪人率がずば抜けて低いことをデータを見せていただいたんですよね。その時に、データを見ることってこんなにインパクトがあるんだということを実感したので、自分たちもデータを通じて何か課題を示したいなという気持ちは最初からありました。
データは、当事者ではない人に問題を伝えていくためには必要不可欠だと思っています。
自分が経験していないことについて、最初想像がつかないことは仕方がないんです。そのような人たちに伝えるために最適なツールを選んだ結果が調査事業だったんだと思っています。

江森:効果としては、社会全体の人に問題として認識してもらい、他の人たちの協力を得られたらと考えています。「地方女子ってこんな環境に置かれているんだ」という認識が広がって、他の学生団体が生まれても良いし、アカデミックな話への連携などがあっても良いし。

川崎:やはり、社会を変えるためには潮流を作らないといけないと思っていて、そのために、自分たちが影響力のある団体になるだけではなく、協力してくれる人たちを増やしていきたいということは重要ですね。

直接的アプローチについて

川崎:団体の指針としてデータで示すことを掲げていたり、マスへのアプローチを重要視していたりする団体ではありますが、途切れずに常に現場に関わり続けることは、この問題に関わる団体として最低限の義務だと思っています。そうでないと課題の本質から離れていってしまうので。

古賀:もちろん、社会全体の意識を変えたいという思いもありますが、地方女子自身へのアプローチを通して、一人でも多くの学生に色々な選択肢を視野に入れて欲しいですね。

江森:東大の魅力を伝えつつ、やはり今は東大生のイメージが固定化されてしまっているので、「東大生てこんなもんか!」っていうブレイクスルーのきっかけになれればいいなと思っています。

ー今後の展望は?5年後にどんな団体になっていたいですか?

江森:まずは、女子率の低さに悩んでいる大学全てに支部を置いて、メンターにも様々な大学のかたを迎えて、それぞれの大学の良さを伝えられる団体になりたいと思っています。

古賀:東大に入って欲しいわけではないのが、学内の他の団体とはかなり異なるところですよね。どうしても、詳しい部分になってしまうと見せられる選択肢が東大しかないのが今の問題点なので、もっと色々な大学の人を巻き込んで様々な選択肢を見せていけたらと思います。

川崎:その通りです。ゆくゆくは、地方の女性が抱える課題全てにアプローチしていきたいと思っています。大学生でなくなったら、実際にキャリアを進める中での悩みなども見えてくるはずですし。
そして、政策提言などにつなげていきたいですね。変えたいことはたくさんありますが、まずは小さな提言を積み重ねて、例えば地方女子が東京への進学をためらう安全面での理由を具体化するなどで、より地方女子が東京に進学するハードルを低くできればと思っています。調査事業で得たデータなどを元にEBPMができるのも団体の強みになっていくと思うので。

江森:日本は大学から就職への接続性が全くないと思うんです。その体制自体も変えていきたいですし、現行の入試制度にもまだまだ問題点はたくさんあると思っています。今後積み重ねていく調査事業などを元に、その制度自体を変えられるような提言ができれば良いですね。
最終的には、日本のジェンダーギャップが完全に埋まった状態にしたいです。その実現に私たちの団体が貢献できていれば、一番嬉しいです。

ー最後に、今後取り組んでいく具体的な活動について教えてください!

江森:今後取り組んでいく活動は、まずはメンタリングコミュニティですよね。メンタリングコミュティにまずは全力で取り組んで、一期生50人の背中を押してあげられたらと思っています。その次に、当面は法人化が忙しくなりそうですね。今は東京大学の中でしか動けていないのも歯がゆい部分なので、フェーズを次に移行して、学内に限らず、法人と対等に活動していきたいと思っています。

川崎:私たちは、学生団体としてのあり方に限界があると思っていて。このままの熱量を5年後の東大生が持ち続けられるとも限りませんし、やはり学生団体としてのいわゆる成功の仕方を目指したいわけではないというのが強くあります。『楽しく何かしら活動する団体』ではなく、きちんと(大人も含めた)社会にインパクトを与える存在になっていきたいと思っています。そのための法人化です。


ここまでお読みいただきありがとうございました!
運営メンバーの言葉による、団体のリアルな姿を皆さんにお伝えできていれば嬉しいです。

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