連作たち

連作『るすでん』

連作『るすでん』

留守電のコールの先の沈黙にひとり佇む一輪挿しの

4コール
あなたと決めた留守電を切るタイミング暗号みたいだ

夕焼けに明らかになる孤独たち
あなたの残した留守録の声

誠実じゃないよね居留守するなんて…
ごめんね、今は泣いちゃいそうで

留守録を残してくれた誠実と不器用のまま向き合えなくて

「新しいメッセージを預かります」
機械の声に新しい花

23*43〜48

こちらの連作…
実は仕事中にね、詠んでました！笑

私の勤めたコールセンター発信業務なんですが、まぁほぼほぼみなさま留守電なんですよね〜
あとは振りこめ詐欺防止モードの案内メッセージとか、

だんだん飽きてきて寝ちゃいそうになるので
コールがなって留守電だと少し悲しくなるので、コールを片耳で聞きながら、つらつら言葉集めをしてます。

その中で、せっかくだから題材を留守電にして連作みたいなもの作ろうかな…と思って。

いやね、もちろん仕事もちゃんとしてますよ？
営業コールなので、取らなきゃいけないしね。
それなりに頑張ってはいます。
サボりじゃなくて、時間の有効活用です•̀.̫•́✧

夕陽の差し込み具合も相まって、少し切なげな連作になってしまいましたが、この寂しげな感じが割と気に入ってます♥️

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連作『白』

連作『白』

雪空の月夜を映す白肌に花びら咲かして口吸い残し

雪かぶるお墓がなんだか寒そうであなたの肩に首をもたげた

雪つもりみやまに夜が訪れて昔話の世界とつながる

しんしんと枝葉を染めたその白は言葉も灯さず重みを増して

黒雲と荒ぶる冬の波しぶき水平線はひかりを孕む

23*09〜13

月刊うたらばに投稿したものです。

うたらばには選ばれなかったお歌たちですが、
画像は今作ったんだけど、やっぱり画像があると映えますね。笑

お正月に秋田へ行った際の行き帰りの道中、ずーっと雪道だったからとにかく世界が白かったです。
その中で思うかんだ言葉や見たものへの気持ちなどを書きとどめていて、それらを織り交ぜてお歌にしてみました。

今回は残念だったけど、少しずつこういうときのにも挑戦していきたいな。

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