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#読書感想文

#4.1 怪談×ミステリ×ドキュメンタリー『火のないところに煙は…』

#4.1 怪談×ミステリ×ドキュメンタリー『火のないところに煙は…』

『ー怪談を集めた短編集にすれば、今よりいろんな人の目に触れるんじゃない?』
私は目をしばたたかせる。
なるほど、たしかにそうだ。怪談と銘打って出せば、さらに多くの人にー
 しかも怪談が好きな人に読んでもらえる可能性が高くなるだろう。怪談好きであれば、何か似たような話を知っているかも知れない。
 だが、そう考えた途端、私は自分の頭の中に何のアイデアもないことに気づいた。
本にできるくらいの量といって

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#3『invert-霊媒探偵城塚翡翠倒叙集』

#3『invert-霊媒探偵城塚翡翠倒叙集』

すべてが、反転。「すべてが、伏線。」でこのミス大賞他数多の賞を獲得した、『medium-霊媒探偵城塚翡翠』
多くの人が読後、騙される快感を味わったことだろう。
その続編が、21/07/07に発売された。
ここでは発売記念としてネタバレなし、最速(?)レビューを書こう。

著者紹介相沢沙呼(あいざわ さこ)
『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞し作家デビュー。
その後も、橋本環奈主演

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#2『正欲』〜「普通」じゃない「普通」って…〜

#2『正欲』〜「普通」じゃない「普通」って…〜

あらすじ動画配信を始めた不登校の小学生の息子を持つ啓喜。
デパートで働く他人から理解されず、理解もできない夏月。
その同級生の佳道。
大学祭のミスター/ミスコンにおけるルッキズムに疑問を持ちダイバーシティフェスの成功に奔走する女子大生、八重子。
同じ大学に通うイケメン大学生、大也。
彼らの言葉から発せられる、数多くの「普通」。
「正しい」って何だろう。
彼らが織りなす、普通の一般的な物語。

著者

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#1 『希望が死んだ夜に』〜社会派ミステリ!!〜

#1 『希望が死んだ夜に』〜社会派ミステリ!!〜

♠Story❤Reviewこの本のタイトルを目にしたとき、僕には手に取らないという選択肢はなかった。まるで、熱いフライパンに触れてしまって瞬時に反応してしまうように、まさしく反射的にこの本を選んだ。

「希望が死んだ夜に」

何度も声に出したいくらいに、素敵な表題だ。
希望が死ぬとは?
そしてその夜になにがあったのか?
読む前からあれやこれやと想像を掻き立てる。そして、これらの疑問は物語の終盤まで

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