マガジンのカバー画像

BOOKCAST📕🎙

7
本の紹介をしています。 stand.fm連動
運営しているクリエイター

#読書

My Book of the year 2021

My Book of the year 2021

選考基準・ノンジャンル
・発行年は考慮しない。(自分が2021年に読んだ本の中から選考)
・完読、読了したものが対象
・長編/短編など物語の長さは影響しない。

選考対象・2021年に読んだ本、106冊
 ※内訳※
 ・ミステリ小説:51冊
 ・その他小説:25冊(短編16)
 ・ビジネス:22冊
 ・その他:8冊

それでは、第3位から発表していきましよう。

Book of the year

もっとみる
#5『ママ・はは』〜噛み合わない会話と、ある過去についてより〜

#5『ママ・はは』〜噛み合わない会話と、ある過去についてより〜

去年一年間を通して、やっと自分の読む本の好みがわかってきた気がする。
短編集。
圧倒的に読む時間が早く、それでいて内容も自分の記憶に刻まれている。
2022年最初に読んだ本も、そんな短編集でした。
今回は辻村深月著、「噛み合わない会話と、ある過去について」より「ママ・はは」という一遍を紹介したいと思います。

※多少のネタバレを含んでいますのでご注意ください。
なお、本作は読後感を楽しむ作品だと個

もっとみる
#4.1 怪談×ミステリ×ドキュメンタリー『火のないところに煙は…』

#4.1 怪談×ミステリ×ドキュメンタリー『火のないところに煙は…』

『ー怪談を集めた短編集にすれば、今よりいろんな人の目に触れるんじゃない?』
私は目をしばたたかせる。
なるほど、たしかにそうだ。怪談と銘打って出せば、さらに多くの人にー
 しかも怪談が好きな人に読んでもらえる可能性が高くなるだろう。怪談好きであれば、何か似たような話を知っているかも知れない。
 だが、そう考えた途端、私は自分の頭の中に何のアイデアもないことに気づいた。
本にできるくらいの量といって

もっとみる
#3『invert-霊媒探偵城塚翡翠倒叙集』

#3『invert-霊媒探偵城塚翡翠倒叙集』

すべてが、反転。「すべてが、伏線。」でこのミス大賞他数多の賞を獲得した、『medium-霊媒探偵城塚翡翠』
多くの人が読後、騙される快感を味わったことだろう。
その続編が、21/07/07に発売された。
ここでは発売記念としてネタバレなし、最速(?)レビューを書こう。

著者紹介相沢沙呼(あいざわ さこ)
『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞し作家デビュー。
その後も、橋本環奈主演

もっとみる
#2『正欲』〜「普通」じゃない「普通」って…〜

#2『正欲』〜「普通」じゃない「普通」って…〜

あらすじ動画配信を始めた不登校の小学生の息子を持つ啓喜。
デパートで働く他人から理解されず、理解もできない夏月。
その同級生の佳道。
大学祭のミスター/ミスコンにおけるルッキズムに疑問を持ちダイバーシティフェスの成功に奔走する女子大生、八重子。
同じ大学に通うイケメン大学生、大也。
彼らの言葉から発せられる、数多くの「普通」。
「正しい」って何だろう。
彼らが織りなす、普通の一般的な物語。

著者

もっとみる
#1 『希望が死んだ夜に』〜社会派ミステリ!!〜

#1 『希望が死んだ夜に』〜社会派ミステリ!!〜

♠Story❤Reviewこの本のタイトルを目にしたとき、僕には手に取らないという選択肢はなかった。まるで、熱いフライパンに触れてしまって瞬時に反応してしまうように、まさしく反射的にこの本を選んだ。

「希望が死んだ夜に」

何度も声に出したいくらいに、素敵な表題だ。
希望が死ぬとは?
そしてその夜になにがあったのか?
読む前からあれやこれやと想像を掻き立てる。そして、これらの疑問は物語の終盤まで

もっとみる