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幸せホルモンセロトニンを増やし、睡眠の質を高めよう

今回は、セロトニンというホルモンについて詳しくみていきます。

睡眠とセロトニンの関係

睡眠の質は、メラトニンの分泌量が関与します。夜のメラトニン量が多いと深い睡眠が多く睡眠の質が良くなります。一方で、少ないと浅い睡眠になり、疲労回復など本来の睡眠の役割を果たすことができません。このメラトニンの前段階が、セロトニンです。日中体内にあるセロトニンが夕方から夜にかけて、メラトニンに変換します。つまり、日中セロトニンを増やすことが、夜のメラトニン増加につながります。
そういった理由から、今回はセロトニンについて書いていきます。

セロトニンを増やす4つのコツ

  1. トリプトファンを含む食品の摂取

  2. 太陽の光を浴びる(特に朝)

  3. リズム運動

  4. 心を許す人と触れ合う

詳しく知りたい方は下記をお読みください。

セロトニンとは?


セロトニンは、別名5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)と呼ばれており、神経伝達物質の1つです。人体の消化管粘膜に90%、血小板中に8%、脳内の中枢神経系に2%存在しています。


セロトニンの材料は?

セロトニンを作るには、その材料であるトリプトファン(必須アミノ酸の一種)が必要になります。ただし、トリプトファンは体内で生成できないため、食事からとらなければなりません。また、セロトニンの合成にはビタミンB6も必要です。つまり、セロトニンを作るには、「トリプトファン」と「ビタミンB6」を摂ることが大切になります。

◎トリプトファンが多い食材とは?

・大豆製品(豆腐、納豆、味噌、醤油)
・乳製品(チーズ、牛乳、ヨーグルト)
・ナッツ類
・バナナ
・肉類
・魚類
など


◎ビタミンB6が多い食材とは?

・赤身肉
・鶏肉
・マグロ
・牛レバー
・バナナ
など

◎セロトニンを作るためのおすすめの食材


それは、「バナナ」です。
【おすすめの理由】
・トリプトファンとビタミンB6の両方を含んでいる
・ビタミンB6は熱に溶けやすいため、熱を通さないで食べた方がよい
・セロトニンを増やすには、朝食べるのが重要であり、時間がない人にも食べやすい


セロトニンはどこで作られる?

・小腸
人間の体内にあるセロトニンの全体の90%は小腸のクロム親和性(EC)細胞の中に存在している。EC細胞はセロトニンの合成能力を持っており、ここで合成されたセロトニンの一部が、血小板中に取り込まれます。

・脳幹の縫線核(ほうせんかく)
腸で合成されたセロトニンは、血液脳関門を通らないため脳に直接作用することはありません。脳内で神経伝達物質として作用するセロトニンは、脳幹の縫線核で合成されます。脳内のセロトニンを生成する縫線核は、大脳皮質、大脳辺縁系、視床下部、脳幹、脊髄など広汎な脳領域に投射しているため、脳内セロトニンが関与する生理機能は多岐にわたります。


セロトニンはどうしたらできる?

  1. 太陽の光を浴びる(特に朝)

  2. リズム運動

  3. 心を許す人と触れ合う

セロトニンを作るのに必要な食事を摂ることは大事ですが、セロトニンを増やす行動も重要です。その行動が上記の3つです。
それでは、詳しくみていきましょう。

太陽の光を浴びる

私たちの目には、脳の中心に情報を送る特別な光受容体(内因性光受容性網膜神経節細胞)があります。ここで、電気のエネルギーに交換が行われ視神経(目の神経)を通じて視交叉上核に情報が送られます。この視交叉上核は体内時計(概日リズム)に関与する部位になります。朝、太陽の光を浴びることは体内時計をリセットする作用があります。体内時計がリセットされることで、日中増えるべきセロトニンがしっかりと分泌されます。だから、朝、太陽の光を浴びるべきなのです。
太陽によって、体内時計をリセットするメリットがもうひとつあります。それは、「体温の変化を正しくできること」です。セロトニンと同様に体温も大まかな一日のリズムが決まっています。深い眠りにつくためには、夕方から夜にかけて深部体温が上昇し、朝にかけて低下していく必要があります。体内時計がリセットされることで、この正しいリズムを作ることができるのです。


リズム運動

脳幹のセロトニン神経がリズム運動で活動が増加することが研究により報告されています。具体的には、歩行、咀嚼、呼吸など様々なリズム運動が有効です。時間は運動を始めて5分程度でセロトニン濃度が上昇し始め、30分くらいでピークを迎えます。疲れすぎる運動は逆にセロトニンを低下させるので、自分にとってきついなと感じない程度の運動にしましょう。


心を許す人と触れ合う

ここで大事なのは、「オキシトシン」というホルモンを分泌させることです。このオキシトシンがセロトニン分泌の誘発をしてくれます。人と触れ合うことでオキシトシンが分泌されるため、セロトニンが増えるきっかけになります。オキシトシンの分泌は、スキンシップや家族や友人とたわいもない会話をする会話をすることで生じます。そのため、心を許す人と触れ合うことがセロトニン分泌に重要となってきます。


まとめ

セロトニンの生成には、①トリプトファンを含む食品の摂取、②太陽の光を浴びる(特に朝)、③リズム運動、④心を許す人と触れ合うが大切です。
日中のセロトニン量を増やし、睡眠の質を向上させましょう。
そして、日中の生産性を高めていきましょう。

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