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睡眠障害と慢性的な腰の痛みは関係があるのか
本日は、”睡眠障害と慢性的な腰の痛みは関係があるのか”というテーマでまとめていきます。
下記文献をベースにまとめていきます。
文献紹介
タイトル
The Association between Sleep and Chronic Spinal Pain: A Systematic Review from the Last Decade
著者
結論
大半の研究が、睡眠と慢性的な背中の痛みとの関連について弱い証拠から中程度の証拠を報告し、疼痛が重くなるほど睡眠障害が多くなることが示されました。
どんな理由で痛みが感じやすくなるか
①睡眠障害が痛みを敏感にする
一晩の睡眠が不足すると、
・眠気のレベルを増加
・State Anxiety Inventory(不安を測定する尺度)のスコアを高くなる
・熱に対する痛覚過敏
・圧力に対する痛覚過敏
・寒冷に対する痛覚過敏
・ピン刺し刺激に対する機械的疼痛感度の上昇
(Sigrid Schuh-Hofer2013)
このように、一晩睡眠が不足するだけで、様々な刺激に対して痛みを感じやすくするのです。
②睡眠障害が体内で痛みを減らす作用が低下
強制覚醒群は疼痛抑制の有意な低下と自発痛の増加を示された。
単純な睡眠制限ではなく、睡眠継続の障害によって内因性疼痛抑制機能が損なわれ、自発的疼痛が増加することが示唆された。
(Michael T Smith2007)
※内因性疼痛抑制機能
→痛みを感じにくくする身体の仕組み
※自発的疼痛
→痛みを感じている神経が自ら神経を興奮させて生じる痛み
このように、睡眠が不足すると、人間の持っている痛みを減らす仕組みが機能しなくなってしまうのです。
何時間睡眠になると、痛みを感じやすくなるのか
睡眠時間と慢性腰痛の関連性を調べた報告によると
睡眠時間が短い人(<5時間 vs ≧6~<7時間、≧5時間~<6時間 vs≧6~<7時間)において慢性腰痛を抱えている可能性が高いことが報告された。
さらに、基準となる睡眠時間6~7時間と比較して、一晩の睡眠時間が7~8時間の場合、慢性腰痛の可能性が減少することがわかった。
しかし、睡眠時間が一晩あたり8時間以上では、慢性腰痛との関連が認められなかった。
慢性腰痛患者の睡眠時間が6時間未満である確率が、一晩あたりの睡眠時間が6~7時間である確率と比較して高いことを見出した。この研究では、一晩の睡眠時間が7時間以上と慢性腰痛については、6~7時間と比較して関連は見られなかった。
要するに、慢性腰痛の防止のためには、6~8時間睡眠がよいことがわかります。
結論
睡眠不足は、痛みを招きやすくなります。
慢性腰痛を防ぐには、6~8時間の睡眠を取ることが大切になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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