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【らんまん】いろいろな顔… 6/13感想【第11週・ユウガオ】

「らんまん」第52回感想です。

今日はちょっと更新が遅くなりました。思い出せるかな…

万太郎は印刷所の大畑に「話がある」と、神妙な面持ちで告げます。辞めてしまうのでは!? と、大畑や職人たちは大騒ぎ。
しかし、万太郎の頼みは、仕事の依頼でした。やっと自分の技術が納得いくレベルに達したので、満を持して、植物学雑誌の印刷を依頼することにしたのでした。

そして、植物学教室の標本整理も一段落。同定できなかった標本を、ロシアのマキシモヴィッチ博士に送るため、万太郎は田邊教授の部屋を訪れます。
植物学教室の未同定の標本と一緒に、自分が佐川から持ってきた標本もロシアに送りたいと頼むと、徳永助教授は「図々しい」と憤慨。田邊教授がOKしたことに納得いかない様子でした。

万太郎が部屋を出て行ったあと、2人の話題は植物学雑誌のことに。田邊教授は、もし出来が悪かった場合、雑誌を「一冊残らず燃やす」と徳永に話します。
この言葉には、さすがの徳永も驚きを隠せず…。槙野が石版印刷の修行まで行い、熱心に準備していることを話したものの、田邊は「好きでやっていることだろう?」「きみは矛盾の塊だな…」と意に介しません。

燃やされたら大変だ!と思ったのか、徳永は雑誌の作成を応援するような態度を見せるようになります。上級生に早く原稿を書くように促したり…。

そして、徳永は、ヒルガオとユウガオが並んで咲いている様子を眺めている万太郎に声をかけました。何を思ったのか、
「アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、一つだけ異なるのは、どーれだ?」
と、急に「〇〇ガオクイズ」を出題。
万太郎はすぐさま「ユウガオ」だと回答。ユウガオはほかの2つと科が違うからと説明もすらすら出てきます。万太郎には、簡単すぎるクイズだったようですね。。

徳永は日本文学が好きで、源氏物語にユウガオが出てくることや、万葉集に出てくる歌のことなどを万太郎と話します。
何だかわからないけれど、ユウガオのお陰で徳永と話ができた…と、万太郎はホッコリ。
本当に、いいシーンで、私も朝からほのぼのできました。

アサガオやヒルガオのことは、牧野富太郎の『植物一日一題』に出てきます。

まず今日の放送に出てきた、万葉集のアサガオの歌については、「アサガオと桔梗」という章で触れられていました。

いま一つ『万葉集』巻十にアサガオの歌がある。すなわちそれは「朝がほは朝露負ひて咲くといへど、ゆふ陰にこそ咲きまさりけれ」である。この歌もまた桔梗として敢えて不都合はないと信ずるから、それと定めても別に言い分はない。

牧野富太郎『植物一日一題』

とあります。
万葉集の時代には「牽牛子」のアサガオ(今で言うアサガオ)はなかったので、万葉集に出てくるアサガオはキキョウであるという自説を述べています。ほかにムクゲやヒルガオだとする説もあったようですが、牧野博士はこれを否定しています。

そしてヒルガオですが、ヒルガオとコヒルガオという2つの種類があることや、夕顔と呼ばれているものは夜顔で、本来のユウガオは「瓜類」だということ等々が説明されています。そして、

ここに四つの顔が揃った。すなわち朝顔、昼顔、夕顔、夜顔である。これを歌にすれば「四つの顔揃えてみれば立優る、顔はいずれぞ四つのその顔」

牧野富太郎『植物一日一題』

という歌を詠んでいます。私は和歌、短歌については不勉強で、正直意味はよくわかりませんが、牧野博士の歌は、なんとなくユーモラスな感じがしますね。

今日の放送では、田邊教授や徳永助教授の、意外な「顔」も見えてきました。雑誌を無事刊行できるのか…? 万太郎は寿恵子を迎えに行けるでしょうか?

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