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最近作った詩(2023年9月~)

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2023年12月の記事一覧

【詩】ふるさと

【詩】ふるさと

ふるさとは帰るところにあるまじ
帰るところはわがいえわがふとん
そこにてねぶりおのれをなぐさめ
そとにいでゆくによりどころとす

そのありざまはこころのありよう
こころもまた帰るところにあらず
帰るところはわがからだとことば
そとにいでゆくはからだとことば

ただからだとことばとは帰るべき
こころにゆだねらるいまびとらが
こころにとらはれしいまびとらが
ねぶりなぐさめらるるところなり

【詩】求めてる答え

【詩】求めてる答え

求めてる答えがそこにあるのか
きっと無いと経験が声を荒げる
それでも求めずにはいられない
求めることしかできないでいる
その中で結局は答えが見つかる
実は答えは必ずあるものなのだ
だから身体は勝手に答えを探し
それを否定する経験という理性
そんな理性を制御できなくても
その中で生きることさえすれば
僕達はなんとかかんとか今日を
明日をその先の未来でさえまで
生きていけるはずなのである。

【詩】価値

【詩】価値

月なみな選択肢の中で出す答えは黄色
大人しく受け取る試験管の退路
有意義な時間だったと思えるのは
ある程度の表層だけを見つめるクセが
ままならない世界で求める仕事は
毎日を通り過ぎるための仮の姿
こんな私は私ではない
そう叫ぶだけの余裕もなくて
その日を過ごして安心する
私はここにいるべきではない
その声を持ち続けられる人が
この世界に
新しい価値をもたらしてくれる

【詩】内側

【詩】内側

わからない未来は演じているうちに過去になり、歌声は輝きを失った。
きらきらと輝く目に引き寄せられて歌う。
有名な画家はみんな不幸だったのか。
不幸であればそれは伝説になるのか。
それが創られた不幸だとすれば、私の。
私の不幸はどんな味がするのか。
静けさと安寧の中で生きるのにどうして。
どうして喧騒を求めてしまうのか。
うるさいと遠ざけた声はそれを人が恋と呼ぶもので、私には不要なもの、不用意なもの

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