離乳食に「重ね煮」を。 〜中庸を目指す食生活〜
前回、料理0歳児クラス並みの私が手に取った本、
『はじめてママとパパでもかんたん 〈0~5歳〉子どもと食べたい強いからだを作る! 重ねて煮るだけおいしいおかず』
田島 恵 (著)
がよかったよ〜というお話までしました。
重ね煮は鍋に野菜を切って順番を守り重ね入れて、水を入れて蓋をして煮るだけ!という簡単ずぼらな調理法のことだと思って本を手にしましたが、考え方がとってもよかったのでご紹介します。
○中庸の食事を心がける。
まず、大前提として重ね煮は
自然界は全て陰陽の属性に分けられるという東洋の考え方があります。
動物は「陽」、植物は「陰」
さらにその植物の中でも
土の中のものは「陽」で太陽に伸びる葉っぱは「陰」
食材も、私たち人間の身体も、自然界の一部であり
陰陽の要素があると捉え、
自然界に生きる私たちは本来、陰陽のバランスが取れた状態である『中庸』の食事を心がけることで体調が整いやすくなる。
それが「重ね煮」ということだそうです。
なんか深いですね。
現代は昔と違って極端に陽性の強い食べ物(肉や塩辛いものなど)と陰性の強いもの(お菓子や嗜好品)に囲まれて暮らしているので陰陽のバランスを崩しやすい。
イコール体調を崩しやすいということみたいです。
誰しも思い当たるところありますよね。
食材のもつ陰陽の特性を知り鍋の中での順番を守って調理することにより「中庸」を目指す。
このルールを守れば健康的な食事を誰でも作れる!
勇気と希望が湧いてきましたよ。
さらに子育てパパ、ママにとってうれしいこと。
□子供が野菜をたっぷり食べられる
いろんな種類の野菜を陰陽考えながら取り入れることで種類も量も増える。
□子どもたちの免疫力を高めて風邪をひきにくくする。
中庸な食生活を目指すだけで体調を崩しにくくなり、腸内もバランス良くして健康を維持できる。
□砂糖も油もほとんど使わなくても美味しい。
野菜の甘みを最大限引き出すので、砂糖は使わず、油も最小限ですみます。また調味料もほぼ塩や醤油、味噌なのでそこを多少こだわれば添加物を気にしなくて良い。
□野菜を切って重ねて火をつけたらほったらかしにできるので楽。
野菜を切る手間はありますが、火にかけたら他のことができるんで楽。
□たくさん作って冷凍もできる。
我が家では朝、多めに作って余ったものを冷凍して夜のおかずに活用しています。
□子供と同じものを食べるので親も健康な食生活になる。
これが一番大きなメリットかも。子供用の食事と分けなくていいので2倍作る必要ないのも良い。
ここまで良いところを書いてきましたが、デメリットとしては。
・野菜代が高くなる。
・豚牛肉を基本使わないので、大人がちょっと物足りなくなる気がする。
・魚代が高くつく。
・それまでの味の濃い料理に慣れてしまった感覚だと物足りなく感じる。
などあげられます。でもすぐに気にならなくなることばかりですよ。
○具体的な食材の陰陽
地面から上に伸びる力を持つ食材は「陰」
(きのこ、葉野菜、果野菜など)
地面から下に伸びる力は「陽」
(芋類、根菜、穀物、魚、肉など)
<重ね順>
陰の食材から重ねる。
上に向かう力を持つ陰性素材は下、下に向かう陽性素材は上に重ねる。
(上)陽 鍋蓋側
○魚・肉 (例:鮭、サバ、イワシ、エビ、鶏肉など○穀物・加工品 (例:豆腐、油揚げ、大豆の水煮など○根菜 (例:にんじん、ごぼう、レンコン、玉ねぎ
○芋類 (例:里芋、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなど
○葉菜・果菜・花菜 (例:大根、青梗菜、ほうれん草、アスパラガス、トマト、キャベツなど
○きのこ・海藻・こんにゃく (例:ぶなしめじ、しいたけ、エリンギ、わかめ、こんぶ、干し椎茸、こんにゃくなど
(下)陰 コンロ側
こうして書いてみても、なぜきのこや海藻が陰なの?大根は根菜じゃないの?などなど疑問もありますがそういうものとして覚えるのが良いと思います。
わが家の場合
今でこそ双子達にもなかなか好評な重ね煮メニュー。
振り返ると全然食べてくれない日もあるし、泣きまくって拒否する日もありました。
そして重ね煮具沢山味噌汁も毎朝作っているんですが、この味噌汁も最初のころは全然飲んでくれませんでした。
それでもあきらめずに作り続けていると、ある日からおかわりを要求するほどになったりしています。
やっぱり、美味しそうに完食してくれるとうれしいですね。
今後、双子が大きくなるにつれて甘いものをたくさんたべたり、肉をたらふく食べたりする機会も増えるかと思います。
でも、毎朝重ね煮で『中庸』を意識していると、多少バランスを崩してもまた持ち直してくれる、またこの考え方に戻ってくる。
そう信じてパパは毎朝重ね煮を作り続けていくよー。
中庸という考え、面白そうなんでこちらも調べてみようと思います。
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