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元素周期表はたまに“進化”する

元素とは原子の種類だ。すると、元素周期表は「原子の種類の一覧表」だと理解できる。では、原子の種類、つまり、元素は、何種類あるのだろうか。この疑問は、実のところ未だに謎に包まれている。

元素は今のところ118種類が知られている

スイヘーリーベー、ボクノフネ、ナナマガリシップス…

元素周期表は水素(H)から始まる。現在、周期表に記載されている元素の数は118個に及ぶ。

「現在」と書いたのには、理由がある。元素は、たまに追加されるためである。例えば、112番元素「フレロビウム(Fl)」と114番元素「リバモリウム(Lv)」は2012年に、そして、113番元素「ニホニウム(Nh)」、115番元素「モスコビウム(Mc)」、117番元素「テネシン(Ts)」、118番元素「オガネソン(Og)」の4つの元素は2016年に追加された。

「ニホニウム(Nh)」は理化学研究所のチームが発見した新元素だ。新元素の発見は日本初であり、欧米以外で初の新元素でもあった。ニホニウムについてもう少し詳しく知りたい方は以下の特設サイトを参照してほしい。

元素周期表はどこまで続くのか

僕が高校生頃(15年ほど前)と比べると、現在までに10個ほどの新元素が追加された。現在の元素周期表は第7周期(周期表の行は「周期」と呼ばれる)まで埋まり、収まりの良い、“美しい”状態にある。

研究が進めば、119番目の元素候補がいずれ発見されるだろう。そうなれば、元素周期表にまた一つ、新たなマスが追加される。

元素周期表は“進化”しているのだ。

では、元素周期表はどこまで“進化”を続けるのだろうか。これは実に壮大な問いだ。ある理論予想によると、170個ほどの元素が存在し得るとも言われている。あと、50個も!元素周期表の完成はまだまだ遠い未来のようだ。

中学校理科の教科書にも登場する元素周期表。それは、未だに発展途上にある。最終形態になるまで、これからも“進化”を続ける。そして、その“進化”とは人類の新元素探究の成果でもあるのだ。

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