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『我々はなぜ我々だけなのか:アジアから消えた多様な「人類」たち』(川端裕人 著・海部陽介 監修 講談社 2017)読書感想文

「我々」とはホモ・サピエンスのこと。現存するホモ属は“我々だけ”。ではなぜ、“我々だけ”なのか。本書では、この問いに迫る人類学が描く「景色」を体感することができる。

舞台はアジアに点在する発掘現場。そこで発掘される謎の化石。監修者である海部氏率いる研究グループは、最先端の分析機器・手法を駆使し、謎に包まれた化石たちを分析している。

研究成果から描かれる人類史の「景色」とは。“我々だけ”でない時代はあったのか。ワクワク・ドキドキする研究成果を著者である川端氏の独特の記述と共に楽しめる。

特に、“我々だけ”ではなかった時代があったかもしれない、という話にはワクワク・ドキドキした。別の人類と出会った“我々”の祖先はどんなことを感じ考えたのだろうか。想像が膨らむ。

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