科学コミュニケーションを通じて姿を見せた「普通の研究者」たち
上記の出典論文(田柳2008)には“限られた「姿の見える科学者」の時代”という表現がある。考えてみれば、一昔前までは、市民と繋がる機会がある科学者はごく一部に限られていた。講演会に登壇するような高名な科学者かマスメディアに登場するタレント科学者くらいだったろう。
しかし21世紀に入ると、日本においても科学コミュニケーションが広まり、科学関連のイベントが増えた。とりわけ、サイエンスカフェと呼ばれる小規模な対話イベントは各地で新たに広がった。科学コミュニケーションに興味を抱く若