15にまつわるエトセトラ Part4
今回も「15」にまつわる話題を紹介したい。これが最終回。
#15事典 87【酸素15】
まずは「酸素15」の話。この原子核は不安定で、2分ほどで陽子を中性子に変えるベータ崩壊(逆ベータ崩壊、ベータプラス崩壊とも呼ばれる)をする。その崩壊に際して、電子の反物質である「陽電子」が放出される。放出された陽電子は近くにある電子とぶつかって、光(ガンマ線)と共に消えてしまう(この現象は「対消滅」と呼ばれる)。
上記のような陽電子を放出する原子核(窒素13、酸素15、フッ素18など)はポジトロン断層撮影法(PET)にも応用されている。素粒子や原子核が医療に用いられている好例だ。
#15事典 88【北大ポプラ並木】
次は北海道大学にあるポプラ並木の話。北海道大学札幌キャンパスのある札幌市北区が「北区歴史と文化の八十八選」というものを選定していて、その15番がポプラ並木だった。北大札幌キャンパスにお越しの際は、ぜひポプラ並木にも足を運んでみてほしい。
ちなみに、この投稿が僕が投稿した22個の「15」の中で一番気軽に投稿したものだが最も多くの「いいね」を頂いている(複雑な気持ちw)。
#15事典 90【15角形】
続いて、15角形の話。15角形のいくつかの性質を列挙した。簡単な計算ノートも作成した。その計算ノートのPDFファイルが以下。
#15事典 97【雪の樹枝状結晶】
続いて、雪の結晶の話。北海道大学ゆかりの科学者として良く取り上げられる人物に、中谷宇吉郎博士がいる。彼は北大で雪の結晶に関する研究を行った。その中でも気温と水蒸気量の条件で、雪の結晶の形状がどのように変わるのか、を表した「中谷ダイヤグラム」は有名だ。
中谷ダイヤグラムを眺めると、-15 ℃でかつ水蒸気量が多い条件だと、雪の結晶は樹枝状(Dendritic)になることが読み取れる。少し強引かもしれないが、これも「15」にまつわる話として投稿した。意外にも「いいね」の数も多かったのが印象的だった。
余談だが、中谷博士の孫弟子である菊地勝弘先生のインタビュー記事を執筆したこともある。中谷博士や雪の結晶研究に興味のある方はぜひそちらもご覧下さい。
#15事典 98【太古代】
僕からの「15」にまつわる話の最後の投稿は、太古代に関するものだった。太古代は岩石が見つかり始める地質時代で、40億年前から25億年前の15億年間と定められている。
これは100個の投稿の98番目のもので、だいぶ絞り出した話題でもあった。
さて、4回に分けて書いてきた「15」話だが、これで最後となる。これまでの投稿は以下の三つだ。興味のある方はぜひご覧下さい。
「15」にまつわる話題を100個投稿する、という企画の中で、僕は結局、22個の投稿をすることができた。「15」というお題で5個くらいはパッと思い浮かんだが、それ以降は、いろいろと調べながら話題を探っていった。終盤は、アイデアを絞り出した感じだった。
とはいえ、「15」というお題に自分の知識を総動員して、「もしかしたら、あれも15か」「ここの部分は15と関係あるか」などと、考えを巡らせて、投稿内容を探る過程は楽しい経験だった。
いつもとは異なる視点で、自分の頭の中とか、世の中に溢れる情報を観ると、今まで気づかなった景色にも出会えるのだな、と感じることができた。
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