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一度は行きたかった「あの場所」で体験したことは


ここ数年、ずっと行ってみたかった場所があったのです。少し前まで表参道にあったのですが、昨年(2019年)秋に外苑前に移転オープンしました。昨年末に何とか時間を作って行ったのですが、私にとっては未知の世界で衝撃の連続。「相手の立場に立って考える」なんて、自分では出来ていたつもりでも全然じゃん!!って痛感した空間でした。
ボキャブラリーが貧困すぎてうまく表現できるか自信はありませんが、あの時の衝撃を思い出して書きますね。

「あの場所」とは

いきなり結論から書くと、「あの場所」とは「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」です。一言でいうと「視覚障碍者の立場になってみる」という空間。

チェックインの時に身分証明書を提示(記憶が確かならば)。
時間になると更衣室に案内され、(鍵付き)個室の更衣室にアクセサリーや眼鏡、スマホなども全部置いていきます。なぜなら

完全なまでに「光がない空間」で過ごすことになるから。

見た目はこんな感じ↓ホントの本当に真っ暗なのです。

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本当に全く光がない空間なので、落としたらまず見つからないし、見ず知らずの人とともに行動するのに、トラブルになりそうなものは全て置いていくのです。

準備が出来たら、待機室に入り(その時点でだいぶ暗い)、待機室で空間での過ごし方を説明されます。
コミュ障の私には多少キツイ展開になりそうだな...とは思いつつ、(ここまできて)そんなことも言ってられないのでビビりながらも

漆黒の世界へGO

なのです。

いかに「視覚」以外を使って生きていないかを実感

「暗闇」ってこういうことを言うのか、というくらい、本当に真っ暗で何も見えないことにひたすらびっくりしていました。私たちが寝室を真っ暗にしたとはいえ、目が慣れてくると多少は見えてくるじゃないですか?今回はそういうのが全くない、ホントのホントに「目を開けても黒しか存在しない世界」でした。
とにかく、その空間では「視覚」はまったく使えないので、ほかの感覚(触覚、聴覚、嗅覚…味覚は最後に感じます)を駆使してあちこち進むことになります。
頼りになるのは、白杖(視覚障碍者の方が持っている杖ですね)と、アテンドをしている視覚障碍者の方、と、一緒に会場入りした人の存在。初対面の人で、実社会では絶対に話しかけないような風貌の人でも、この「空間」では声を掛け合い、協力し合って進んでいきます。

あれ?足の裏ってこんなにいろいろな違いを感じ取れたっけ?
あれ?水ってこんな感触だったっけ?
あれ?こんなに耳を使って歩みを進める方向を決めていたっけ?
あれ?こんなに人を頼らないと何もできないんだっけ?

私の身体、今まで感じてこなかった感触にびっくりしているようでした。いかに私が「視覚優位」とはいえ、ここまで40年以上生きてきて「視覚以外の感覚をないがしろにして生きている」ということに気が付かなかったことにゾッとしました。私の身体は、もっといろんな感覚を感じているし、それを私に教えてくれているんだろうけど…気づかなくてごめんなさい、って身体に謝りたくなりましたw

「何で、この暗闇の中で水をコップに注いで配ることが出来るの?」

私の最大の驚愕ポイントは、視覚障碍者のアテンドさんが、光が全くない漆黒の空間で

ペットボトルを開封してコップに水を注ぎ、参加者全員に配膳する

というのを目の当たり…にはできないけど(見えないからw)視覚以外のほかの感覚で実感したとき!!
ちょ、こちらは何も見えないからアナタに渡してもらわない限りコップの水にありつけないんですけど!!って思ってました。
そうなんです、この漆黒の世界は、視覚障碍者の方にとっては「日常」なんですよね。
(私には当たり前にある)「視覚」という感覚が全くない状態で生きるってことは、「視覚」以外の感覚はめちゃめちゃ発達してるんだろうな…って思って…点字ブロックの上に物を置いちゃダメだよな、とか、点字も視覚障碍者にとっては貴重な情報源だよね、とか、いろいろなところに思いを馳せるようになりました。

日常では経験出来ない体験空間。物事の捉え方が変わりました

100パーセントの暗闇、視覚以外の全感覚を研ぎ澄ませる空間。
そこで過ごした時間は、体験時間は着替えも含めて90分くらいでした。私が生きている世界の中では全く経験をすることがなかった「完全な漆黒の世界」。
現在は、コロナの影響で休業中らしいですけど、コロナが落ち着いて早く復活することを祈っています。
安全安心が確保された状態で、視界をシャットダウンされた空間を体験することはなかなかできないと思うので、ぜひみんなにも体験してほしいと思うのです。

(この文章は、お題企画「一度は行きたいあの場所」に向けて書いた体験記です)




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