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大学のソウルフード!⑬武蔵野・小金井・西東京編

こんにちは。
久々に関東地方を攻めて参ります。
前回は八王子を書きましたが、流石に大学の街、書きごたえがありました。

思いの外時間がかかってしまったので、小田原に辿り着くのはしばし先になりそうです(なんのこっちゃ)。

というわけで、今回は気を取り直して、国立・国分寺の手前、中央線沿線で吉祥寺まで攻め入ろうと思います!
なお、東京学芸大学の所在地は小金井市ですが、地理的に国分寺からも近いこともあって便宜的に国分寺側で紹介済ですのでご了承ください。


というわけで、早速参りましょう。

成蹊大学

旧制成蹊高等学校にルーツを持つ大学です。旧制高校というと旧帝大の教養部か、地方国立大学のリベラルアーツ系学部の前身というイメージが強いかもしれませんが、東京と関西には私立の高等学校がありました。
官立と同様、帝国大学に進学ができるということもあって人気を博していましたが、特にこうした私立高校は七年制高等学校と呼ばれ、中学校受験の段階で尋常科に入ることで、高校受験を経ずに進むことができるという学校でした(一部の官公立高校も同様)。
そのため、東京の富裕層は小学校卒業の段階でこうした七年制高等学校の尋常科を第一志望にして、その次に旧制中学の府立中学や私立中学を受験していた、とよく言われますが、さらにその進化系といいますか、武蔵高等学校以外の私立高校には、併設の小学校があったのです(厳密には制度が違いますが、学習院も似たような仕組みです)。
要は、小学校の段階で帝国大学への進学を約束されたルートがあった、ということです。そういう制度をどう受け止めるかについては人によっても意見が分かれるところでしょうが、そうした特権を持っていた成蹊は超人気校だったことは言うまでもありません。設立の経緯から、三菱との繋がりが深かったこともあって、長年富裕層を中心にファンの多い学園だと言えるでしょう。

旧制高校時代の建物が残っています

そんな成蹊大学ですが、では食文化はどうなのでしょうか。

成蹊前ラーメン

出ました二郎系!
しかも、ただの二郎系ではありません。
もともと、この地にはラーメン二郎の支店第一号店だった、ラーメン二郎吉祥寺店があったのです!
学生のいたずらによって名前に落書きをされ、色々経て「ラーメン生郎」として長年やっていましたが、2015年に惜しまれつつ閉店。その跡地にできたのが今の「成蹊前ラーメン」になります。

私が訪れた時には閉まっていました…残念(ということにしておいてくださいw)。

というわけで、メニューも生郎リスペクトな二郎系ですが、焼きチーズをトッピングできたりと、変わったアレンジもあります。試してみたいようなお腹一杯のような、でもやっぱり試したい、そんな好奇心をそそられるメニューだと思います。

台湾茶房 桃李

大学正門前にある「桃李」。この名前に、強い成蹊への愛情を感じてしまいます。そもそも、成蹊大学の名前の由来は「桃李不言下自成蹊」という、司馬遷の『史記』の一節に由来します。読み下すと「桃李もの言わざれども下自ずから蹊(こみち)を成す」。桃や李(すもも)の木は何も言わないけれど、その下には勝手に人が集まってきて道ができる、という意味です。「李」というのは、悲劇の将軍李広のことで、高簾な彼の人格を称えた一節ではありますが、李広の孫、李陵が匈奴の捕虜となった時、司馬遷が彼をかばってしまったことがさらなる悲劇につながったのは有名です。
しかし、どうして成蹊大学だけこんなに歴史を語ってしまうのか…。
多分、ネーミングの力なんでしょうね。

同様のルーツを持つ成城や甲南では、恐らくここまで歴史の話をしようとは思わないはずなので、やはり名前の持つ力は強いです。

すいません、お店の話でした(苦笑)。
台湾料理のお店で、台湾ラーメンの他、ルーロー飯、焼きそばなども美味しく、安いということで学生さんにもファンが多いですが、近所の方も大勢訪れているようです。

Café de Léger

「カフェ ド レジェール」と読みます。
正門近くにあるレトロな喫茶店で、ランチのパスタやお肉料理、デザートのケーキやアップルパイなども好評です。
授業の合間にこういう喫茶店で映画や文学について語りつつ、そのまま授業をサボってしまうようなことなどもあるのでしょうか。ついそういう設定だけで興奮してしまいます(笑)。

いせや総本店

吉祥寺駅前にある焼き鳥の名店。
1928年創業ということで、95年の歴史を誇る焼き鳥屋(ってそんな歴史のある店聞いたことありません笑)。
いつも混んでいて、早めにいかないとなくなるメニューも多いとか。
個人的にも最近は焼き鳥屋さんが好きなので、気になってしまいます!

吉祥寺駅付近の美味しい飲み屋さん情報など、お待ちしています!

亜細亜大学

武蔵境の駅から北西に進んだところにある亜細亜大学。
この付近は、油そば発祥の地としても有名です。

珍々亭

こちらが、油そば発祥のお店だと言われています(諸説あり)。
1960年創業ということで60年を超える名店ですが、恥ずかしながらまだ行ったことはありません。
(亜細亜大に仕事で行くときは、時間が無い時は駅前の松屋、資料の整理をしてからの時はロイヤルホストに入っていました)

というわけで行かねばと思っているのですが、調べたらこういうものも販売されています。

まずは自宅で食べてみます💦

丸善

珍々亭の裏手にある、これまた油そばの老舗。
亜細亜大の学生さんはどちらによく行くのか?とても気になるところです。

日本獣医生命科学大学

武蔵境の駅南側にある大学。
獣医養成で有名な大学ですが、実は経営母体は日本医科大学。
というわけで、日本医科大学とキャンパスが共用という、ちょっと珍しい関係です。

亜細亜大学は駅の北側でしたが、南側の美味しいお店はどこでしょう?

上海楼 刀削麺館

みんな大好き刀削麺!
この辺で食べられるお店があまりないこともあり、ちょっと離れたところにある大学からも学生さんが集まっているようです。
多分、どこの刀削麺でもそんなに味は変わりがないのだと思いますが(失礼)、その料理自体が食べたくなるということが結構ありますよね。私は、麻辣刀削麺が時々無性に食べたくなってしまうので、こういうお店には頑張って欲しいです!

東京農工大学工学部

東京農工大学は、農学部と工学部を有する国立大学。別のルーツを持つ学校があわさってできた大学ということもあり、キャンパスは府中と小金井で離れています。小金井にある工学部のルーツは東京高等蚕糸学校。実は国立大学、繊維研究にルーツがあるところが非常に多いのです。
群馬大学理工学部(繊維の街・桐生にある)、信州大学繊維学部(養蚕の街・上田にある)、山形大学工学部(上杉鷹山以来の米沢織)、福井大学工学部(越前では元明天皇の頃から織物を作っていた?)、京都工芸繊維大学(織物も養蚕も)と、ここまで取り上げてきた大学の中にもかなり存在します。
それだけかつては繊維産業が盛んだったということと、明治政府としても富国強兵のために繊維に力を入れなければならなかったということの証左でもありますが、学部のルーツを辿っていくと、色々と気づかされることも多いですね。

で、農工大のソウルフードですが、

エリプス食堂

大学の中にある「140周年記念会館(エリプス)」の食堂が、とても人気とのことです!地元の人も入ることができ、四角い器で食べる「農工醤油ラーメン」が人気(濃厚とかけてる?笑)。どのメニューも安くて美味しいとあって、学生さんも地域の方もたまりませんね!

法政大学小金井キャンパス

法政大学の理系学部がある小金井キャンパス。こちらのソウルフードはどうでしょう?

一平ソバ

武蔵野地区のソウルフードは、やはり油そばと武蔵野うどん!ということで、こちらでは油そばに一票!

清華

正門前にある町中華。シンプルにラーメンを頼むのもいいですが、「百々丼(どうどうどん)」という、名前にインパクトのあるメニューがあります。
要は、ヤサイも肉も豊富なガッツリ丼ですが、それだけでも十分に有難いですよね!
ここで腹ごしらえをして、玉川上水を散歩、というのも楽しそうです。

武蔵野大学

最後に武蔵野大学。
もともとは小さな単科の女子大でしたが、共学化して急拡大し、今や大学経営の成功例として取り上げられることが多くなっています。
メインのキャンパスはお台場に移りましたが、西東京に昔からのキャンパスも残っています。

緑の多い構内です

武蔵野大学の近くの美味しいお店といえば?

支那そば あおば

正門を出てすぐのところにあります。
「ガチンコラーメン道」で有名だった佐野実さんのお弟子さんのお店ということで人気です。

個人的には、佐野さんのお弟子さんのお店というとこちらを思い出してしまいます。

京都に住んでいた時、よく食べに行ったのが懐かしい。塩味がとても美味しかったです(武蔵野関係ないですね笑)。佐野さんといえば素材にこだわったことでも有名ですが、素材の味を感じられるのはやはり塩なのかなーと思ったりもします。

というわけで、今回は中央線沿線を攻めてみましたが、不思議な事に、今回はやたらと大学の歴史について書いてしまいました。恐らく、中央線沿線の大学が、大学史的に見ても大きな意味を持つところが多いからなのかもしれません。
次回は府中・調布・三鷹編。
個性の強い大学の多いエリア、どういうお店が多いのでしょうか?



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