小話14 ミイラとゾンビ
前の会社で働いていた時の例の上司ですが、遅くまで働いている先輩を見ると、よく「ミイラになるなよ」と言っていました。なんとなく、想像はできるけど、その時は「何を言っているんだこの人は」と思っていました。おそらく、世代が前の勤労者がよく使っていた言葉ではないかと思います。
それ以来、そんなことを言う人に出会ったことはなかったのですが、最近、ある大学の友人が、仕事と家庭の仕事で忙しい中、「最近ゾンビになってた」と言いました。これもよくわからなかったのですが、おそらく、多忙を極めててんやわんやであったというのは文脈から想像がつきました。
ミイラになるというのをネットで調べてみると、「ミイラ取りがミイラになる」ということわざで、「人を連れもどしに出かけた者が、そのまま帰ってこなくなる。転じて、相手を説得するはずが、逆に相手に説得されてしまう」(『広辞苑 第七版』岩波書店)ということでないかと推測しました。でも、その職場の状況とピッタリ合わないので、上司が使い方を間違えていたのではないかとも思いました。
ゾンビについて調べてみると、何も解らしきものはでてこず、(ゾンビ ことわざ)と検索すると、自分の検索履歴からそう出てきたかもしれませんが、ミイラ取りがミイラになるの説明が出てきました。
「誰かがどこかで使い方を間違えている!」と思った一方、「ゾンビとミイラの関係はなんなんだ!」と思いました。
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