見出し画像

二人は出会う

私と彼が出会ったのは同じインカレサークルだった。

彼は4歳上だった。
東大の大学院に在籍しているにも拘わらず物腰が柔らかく、当初から菩薩みたいな人で誰からも愛されていた。

 関係ないような話だが後々関係のある話なので書くが、私はとても視力が悪く、大学からコンタクトにした。しかし大学1年後期から2年の夏まで目の調子が悪く眼鏡にしていた。
大学2年の秋に向けて私の大学の大学祭で模擬店を出店する事になったのでそれに向けて準備していた。

 彼は司法試験に合格したので手伝いをしてくれて、しかも楽しそうだった。
ある日新宿の自分の名前と同じカフェで待ち合わせをして、その前に眼科に行って医者からコンタクト装着の許可を得たのでコンタクトを付けていって、彼を待っていた。

私は窓際に座っていたら彼が驚いた表情で私を見つけた。
「どうしたの?」
「コンタクトが復活したの」
「雰囲気が全然違うから分からなかった」

そうすると彼はいつもと様子が違った。
「髪を結ぶとどういう感じになるの?」と言い、髪の毛を触った。
結局、彼は結ぶやり方を知らないので結局私が髪の毛を結んだら彼は「へえーそんな感じになるんだ」と笑った。

えええええ?!何て分かりやすい人!

 その後模擬店の準備の後には一緒にケーキを食べたり、庭園に行ったりと普通にデートをした。模擬店は3日間無事に終わり、ガソリンスタントにガソリンを返した後に彼はなぜか私の家の最寄駅にあるマックまでついてきた。
そしてお互い同じ時期くらいに元恋人に振られた話をしたらあっという間に終電を過ぎてしまった。
 私は当時実家住まいだったので実家に来ても大丈夫な旨を伝えたら彼は
「僕は元彼女に『ずっと味方でいてあげる』と言われたんだ。でもそうしてくれなかった。僕はずっと信じていたのに」と泣かれたので抱きしめてあげた。

 その後どうなったかは大人の事情で言えないが、その後現在の同棲生活に至る。

ここから先は

449字 / 1画像

議論メシ編集部noteメンバーシップ

¥380 / 月
このメンバーシップの詳細

サポートいつでも有り難いです。 本執筆の為の本を買います!