だんだん

官庁から始まって民営化された巨大企業グループまでJTCひと筋。 海外MBAと国連英検特…

だんだん

官庁から始まって民営化された巨大企業グループまでJTCひと筋。 海外MBAと国連英検特A級を持つが、活用の機会なくドメスティックなミドル・マネージャとしてキャリアの大半を過ごす。 週末はウクレレとスイミング。料理はレシピさえあればなんでもOK

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「平成ミドル・マネジメント覚書」 はじめに

はじめ 「平成ミドル・マネジメント覚書」として、これまで書き留めてきた仕事の上での気づきを、順次公開していくことにしました。 日々のスケジュールやメモをA6サイズのCampusノートに書き留めていますが、一冊終わるたびに、その中の気づきをまとめのノートに転記してきました。この「覚書」は、まとめの内容をさらに整理したものです。 作成したのは平成31年(2019年)3月で、平成の30年間を振り返った内容です。ちなみに、Campusノートは2024年3月現在No.237

    • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#23 : 【お断り】お休み +【お礼】

       今週から投稿を予定していた「I. 振り返り編」は、「失われた30年」当時の日本的大企業の職場の雰囲気を後世に伝えるのが狙いでした。  内容はかなり昔の話ですし、ユーモアも交えてマイルドに整理したつもりではありますが、誤解を招く可能性があるため、見出しだけご紹介し、本文については、当分の間、公開を控えることとしました。  したがいまして、このnoteへの投稿も、お休みとなります。  3月に投稿を始めて半年、おつきあいいただいた方々には、心よりお礼申し上げます。 いただいた「

      • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#22 : 体験的事業開発論③

        .メンバーに期待される能力 ① セレンディピティを呼び寄せる「行動力」 ・すぐやる。クイック・レスポンス。どこにでも行く。セレンディピティの快感は、経験者にしか分からない。 ② 自分と異なる他者をリスペクトしつつ、共通点を見い出す「共感力」 ・同情とか同一化とは違い、違いを認めつつ共通点を探る力が重要。異文化コミュニケーション力。 ③ 「内省力」 ・個々の事象からその背後にある構造を読み解く力。細部に宿る神を発見する力。現場と全体戦略の往復運動を可能にする

        • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#21 体験的事業開発論②

          2.事業開発組織のトップとしての仕事 ① 山本五十六 ・といっても「やってみせ〜」ではない。「やれと言われれば、初めの半年や一年は暴れてごらんにいれます」の方。短期ローテション人事、継続性のない組織では、この割り切りが不可欠。これについて疑問を持つ方は、「『まじめ』と『不真面目』」の項参照。 ② と金づくり ・与えられた人材で戦う。香車にも意味がある。事業開発は、多くのひとが「歩」だと思っている人材が「金」に変わる取組。ただし、「縁台将棋」かつ「ちゃぶ台将棋」であ

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        「平成ミドル・マネジメント覚書」 はじめに

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#20 体験的事業開発論①

          Ⅲ.体験的事業開発論  巨大組織での新規事業開発は、往々にしてうまくいかない。うまくいかない理由は山ほどあるが、書きだしても仕方ない。その中でどのように対応するか、経験に基づいて導き出した「知恵」を書きだしてみた。 1.事業開発組織のマネジメント ① 案件主義、属人主義 ・「こんなことできたらいいな」では進まない。具体的案件、具体的にやりたい人がいる案件のみを進める。 ② ルンバ方式 ・とりあえず考えを整理したら行動。壁にぶつかったら方向転換。その繰り返し。

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#20 体験的事業開発論①

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#19こぼれ話: ChatGPTでの扉絵づくり

          今回は「箸休め」として、一部で好評をいただいている第16回の扉絵を、CHatGPTを使ってどのように作成したかをご紹介します。「>>」がChatGPTへの指示です。 >>大きな会議テーブルを囲んで会議を行っているイラストを作成して。 >>この会議に出席しているひとたちをヘビーメタルのファンに置き換えて。 >>このひとたちがヘッドバンギングしているイラストにして。 >>全員着席させて、手は上げないで、頭だけ前後に振っているイラストに修正して。 >>日本の漫画のように、

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#19こぼれ話: ChatGPTでの扉絵づくり

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#18 マネジメント用語集

          ○「リーダーシップ」と「マネジメント」 ※ 既述 ○「組織」と「チーム」 ・組織は構造。普遍性を追求。没個性。 ・チームは目的。ひとつひとつが違う。メンバーの個性が大事。 ○「情報」と「想い」 ・客観性を装って外から来るのが情報。内から湧き、主観的とされているのが想い。 ・望む成果を実現するためには、情報と想いの両方が必要。 ○「アイデア」と「知恵」 ・アイデアは、頭から生まれるもの。事前のもの。 ・知恵は、手(経験)から生まれるもの。事後のもの。 ○「長期」

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#18 マネジメント用語集

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#17 仕事術② :

          スキル編 ○資料作成 ・主張を入れるべし。データは補強材料に過ぎない。 ・見たひとの少なくとも1割が「ぎょっ」とする資料にすべし。インパクトなき資料は✕。 ・4桁を超える数字は頭に残らない。単位設定を工夫すべし。 ・平均ではなくバラツキを資料化すべし。 ・グラフ化して一目で分るようにすべし。縦軸が求める成果、横軸が主要変数。 ・%では実感が湧かない。円・個も記載すること。 ・一人当たり・一日当たりなどのコントロール可能なリアルな数字にする。 ・対前年同月比だけでなく、ときどき

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#17 仕事術② :

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#16 仕事術① : 形式的な会議はヘビメタでいい

          10.仕事術 仕事のやり方編 ○逆算で仕事をする ・達成すべき成果と期限から逆引きで、だんどりとスケジュールを考える。 ・途中段階のマイルストーンについても、アウトプットをイメージする。 ・一度設定したアウトプットのイメージと期限はずらさない。 ・「あるべき姿」から「やるべき作業」を考える。多くのひとは、「できる作業」から着手するので、いつまで経っても「あるべき姿」に到達しない。 ○スピードアップのポイント ・作業そのものを速くするより、間のつなぎのロスを減らす方が効果的

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#16 仕事術① : 形式的な会議はヘビメタでいい

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#15 人事・人材育成 : 適度な無茶振りが人を育てる

          9.人事・人材育成 人事 ○評価 ・他人に×をつけているとき、実は自分に×をつけているということを忘れてはならない。  ・他人に×をつけるときは、そのひとを○にするという責任感を持ってやらなければならない。 ○人事が発するメッセージの重さ ・抜擢にせよ、不作為にせよ、人事が発するメッセージの重さには要注意。 ○抜擢人事 ・よく考えてやらないと、一人を引き上げるプラスより、周りがねたみ、すねるマイナスの合計の方が大きくなることがある。 ○サファリパークの管理人を目指

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#15 人事・人材育成 : 適度な無茶振りが人を育てる

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#14 トップ・上司 : 決断とは許容すること。結婚と同じ

          8.トップ・上司 トップのあり方 ○トップの仕事 ・トップの仕事は、①シンプルで明確な目標の提示、②モチベーションの向上、③できない言い訳をさせない環境作り(リソースの手当)。 ・要するに、トップの仕事とは、「明るく追い込むこと」である。 ・①に合わせて優先順位を明確にする。優先順位をつけるとは、やるべき順序を示すことだけでなく、「やらなくてよいこと」を明確にすること。 ○場の設定 ・会議の質を決めるのはトップ。 ・トップの役割は、①トーンの設定(最初の挨拶と効果的な発言

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#14 トップ・上司 : 決断とは許容すること。結婚と同じ

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#13 改善・イノベーション③ + 企画立案 : 残り物でチャーハンを作らない

          イノベーション ○イノベーションの芽は辺境で育てる ・イノベーションの芽は毎日現場で生じている。小さな芽を大きく育てられるかどうかの違い。 ・「そんな変なことにかかわるな」という声に潰されているイノベーションの芽を「トリュフ豚」のように嗅ぎ付け、安全地帯で育てる必要がある。辺境でサファリパークを作るのが一番の近道。 → 後述 ○制約はイノベーションの母。イノベーションはオペレーションを究めることから生まれる ・必要は発明の母。制約があるからこそ、イノベーションが可能となる

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#13 改善・イノベーション③ + 企画立案 : 残り物でチャーハンを作らない

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#12 改善・イノベーション② : 成功事例は横展開できない

          ○「できない理由」 ・まず「できない理由」を聞く。反論してはいけない。 ・「できない理由」は山ほどある。ひとつやふたつ取り除いたところで、実際にやるひとはほとんどいない。 ・「できない理由」を聞く中で重要なのは、表面的な「できない理由」ではなく、多くのひとが表に出さない「やらない理由」を探りあてること。 ・その上で、本気のヤツを見つけてきて最期までやりきる中で、「できない理由」をしらみ潰しにしていくこと。 ○頑張らない ・生産関数を改善するよりも、いまより「頑張る」よりも

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#12 改善・イノベーション② : 成功事例は横展開できない

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#11 改善・イノベーション① : バラツキを改善する

          6.改善・イノベーション 改善 ○改善とは何か ・「改善」とは、自律的な改善のサイクルを定着させることであり、一度限りの手直しは「改善」とは言えない。 ・したがって、改善とは「改善し続けることができる組織にすること」であって、個別の改善が重要なのではない。 ○必ず失敗する方法 ・取組施策を一覧化し、達成目標・KPI・担当者を決めて、毎月、すべての項目について推進管理をすれば、必ず失敗する。 ・現場は生き物、多様。それぞれの現場に応じた処方箋が必要。 ○改善の回数が「

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#11 改善・イノベーション① : バラツキを改善する

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#10 計画・推進管理② : あるべき数字を追いかけてはいけない

          ○PDCAのコツ ・Pから始めない。現状把握(C)から始める。まず、現状把握の精度を向上させる。 ・サイクル化する-定例的な場を設定する。小さく速く回す→現場のリズムに合わせる ・高望みしない・・・小さなAを積み重ねる ・本社から現場まで一気通貫→指示したことが評価反省されて本社に戻ってくるまでの「サイクルタイム」を考える。実際に絵に描いてみれば分かるが、ワンサイクル4ヵ月かかるのも当たり前。年に何回も回せるものではない。    n月 n+1月 n+2月 n+3月 n+4月

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#10 計画・推進管理② : あるべき数字を追いかけてはいけない

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#9 計画・推進管理① : 計画はつじつまが合えばよい

          ■計画・推進管理 計画作成 ○計画はつじつまが合えばいい ・「志」を実現する「計画」を事前に描けるはずがない。 ・「計画」はつじつまがあっていればよい。 ○データよりロジック ・新しいビジネスを始めるのに、経営企画部のみなさんが求めるような精度の高いデータなんて手にいれようと思っても手に入れられない。 ・まず、きちんとロジックを組み立てて、推計でいいので数値を入れて試算する。当初できるのはここまで。 ○意味のある数字、意味のない数字。数字を翻訳できるか ・表面的な数

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#9 計画・推進管理① : 計画はつじつまが合えばよい