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四年目

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2022年の詩まとめ
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2022年3月の記事一覧

逃避行

「死にたい」は自分をまもるためのおまじないである、自転車の鍵を捨てて海まで歩こう、潮のにおいと波の音、先に気づいたほうが勝ちね、砂浜にのみこまれないように、磨いたばかりのローファーで波打ち際にむかう、きみと目が合う、生きてるね、僕もきみもたとえ死んだとしても、僕やきみであった肉体や生活の痕跡や卒業アルバムのくそださ写真も無くならないし、人生で関わった他人の記憶からは居なくなれなくて、それは僕たちの

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とも

とも

半年後に会っても、おはよう で、はじまるふたりの時間がすきです、ひととして好きって最高じゃないのか、異性だから愛になることが必然だとか、神様は酷い、うさぎのリンゴをきれいにつくる君はきっと誰からも愛されているのでしょうね、地球を狙うならいまですよ、不法侵入した学校の屋上できみとUFOを呼ぶ儀式、手を繋いでくるくるまわる、星たちだけが記憶する、会わないほどに美化されいく、お互いの記憶、はやく会ってき

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