文字校正で、ブランドを守れ
コピーライターの仕事の一つに「文字校正」があります。 パッと見ちょっと地味そうですが、広告のクオリティと信用を支える大事なスキル。
クオリティが高く、信用できる広告は「ブランドを守る」ことができます。
今回は、知られざる広告制作における文字校正について、さらに、ビジネスシーンにも役立つ文字校正のテクニックを教えます!
広告の文字校正とは?
文字校正とは、その名のとおり「文字を校正する」こと。広告における文字校正とは、文字情報について間違いがないかを事前にチェックする仕事です。
みなさんのそばに、ペットボトルやお菓子、ティッシュペーパーなどはありますか? あれば、そのパッケージをじっくり見てみてください。
商品名、商品がどんなものかを伝えるコピー、企業ロゴ、成分表、賞味期限、材質、製造元や使用上の注意などなど…たくさんの文字情報がありますよね。
パッケージ、お店のチラシ、リーフレットから企業のポスター、電車の中吊り、Web広告やテレビCMまで、あらゆる文字情報が文字校正の範囲です。
わたしは入社して最初に、赤ちゃん用フードのパッケージの文字校正をやりました。成分表などの文字情報がまとまったエクセルシートを見ながら、デザイナーがつくった原稿のプリントアウトと照合していくのです。
その時まで、世の中に売られている商品の文字を誰かがチェックしているなんて思いもしませんでした。
よく考えてみたら、野菜や魚、肉は工場でさまざまなチェックを受けて品質管理されているから、スーパーで安心して買うことができますよね。広告も同じです。文字校正によって品質管理されているから、広告に載っている情報を信じることができるのです。
正しくない文字情報は不信感を与える
ふだんの会話では、言い間違いや文脈に合わない言葉のチョイスがあっても、コミュニケーションという意味では不思議と大丈夫です。海外で英語をうまく使えなくても、なんとかなるあの感じ。
一方、文字情報の書き間違いは、笑って済まされない問題になってしまうことも多い。それは消えてしまう音と、残りつづける文字の違いだと思います。
身近な例で言うと「口コミ」。友人からいいよ~と聞いた商品も、とりあえずSNSやネットでレビューを探しませんか? 文字化された情報は信頼性が高いという肌感覚があるのではないでしょうか。
だから、ホームページなどに載っている文字情報が正しくなかったり、誤字脱字が多かったりすると、すぐに不信感や失望感につながります。一気に「信じられない商品」「信じられない企業」のレッテルを貼られてしまう危険があるのです。
コピーライター直伝!文字校正のテクニック
ブランドや商品が信用されるために、文字情報が正確であることは重要です。そこで文字校正のスキルが役立ちます。
今日からすぐできるテクニックを4つ紹介しますね。
1)疑ってかかる
チームで仕事をしている時、みんながみんな「まさか間違わないだろう」と思ってなんとなく文字を見ていると、間違いに気づかないことがあります。一人ひとりが「ひょっとしたら間違っているかも」と疑いながらチェックした方が、ミスを防ぐことにつながります。
2)文字を見直すクセをつける
ドキュメントを作る時やメールを書く時に、誤字脱字のまま送ってしまったことはありませんか? 原因はたった1つ。見直していないからです。ほんの1分いや30秒でいい。自分がタイプした文字を見直すクセをつけましょう。誤字脱字に気をつける習慣があれば、文字に対する意識も高まるのです。
3)大きな文字ほど注意する
タイトルや見出しは文字を大きくしますよね。つまり、堂々としています。この「堂々と」が実はくせもの。まるで正解のような顔でそこに配置されるので、脱字や誤字をスルーしてしまうのです。存在感が大きい文字ほど注意するようにしたいです。
4)複眼チェック
何回も同じ原稿を見ていると、だんだん目が慣れてきてしまい、俗に言う「目が滑る」状態になって文字の間違いを見つけづらくなることも。そんな時は、別のチームや原稿をはじめて目にする人にチェックをお願いすると、客観的に確認してもらえるので効果的です。
こちらの記事でも、自分でできる文章チェックのコツを書いています。ぜひ参考にしてみてください。
文:シノ
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