秋のロンドンとパリで「ご当地グルメ」を食べて感じたこと
10月末から11月初めにかけて、ロンドンとパリを旅行しました。円安と世界的な物価高の影響でロンドンもパリもあらゆるものが高く、お財布的には厳しかった…ですが、旅自体はとても楽しく、思い出深いものになりました。
みなさんにとって、旅の楽しみは何ですか? わたしはいわゆる「ご当地グルメ」つまりその土地ならではの料理を食べるのが好きです。今回は、ロンドンとパリというヨーロッパの2大都市で味わったご当地グルメを振り返りながら、感じたことを書きたいと思います。
1店目 ロンドン「North Sea Fish Restaurant」:体感1kgのフィッシュ&チップス
イギリスと言えばやっぱりフィッシュ&チップス。1店目はYouTubeでアナザースカイというテレビ番組のスタッフがおすすめしていたこちらのお店。
泊まったホテルから徒歩圏内だったので早速、夜8時頃に行ってみました。
イートインを待つお客さんが外にたくさんいましたがテイクアウトはラッキーなことに空いていました。
まずお目当てのCOD(鱈のフライ)をChips(フライドポテト)付きで。さらに「俺のママが焼いたパイだよ。そりゃもう超最高さ(意訳)」と言われたパイも追加。ここで「Chips付ける?」と聞かれ、パイにもChips付けるんだ?と不思議な気持ちになりつつ、Googleのレビューでポテトの量がすごいと目にしていたのでパイはChipsなしでお願いしました。付け合わせにピクルス、レビューで評判がよかったスープも注文。
《オーダー内訳》
COD&Chipsレギュラー 8.95£=1655円
チキン&キノコのパイ 4.95£=802円
ピクルス 0.95£=153円
スープ 3£=555円
揚げたてを提供するとのことで、お店の前で10分ほど待ちました。その間も若い人たちがたくさんやって来て大盛況。
ビネガーと塩をかけていいか聞かれ、どちらもOKと答えると目の前でサァーっとかけてくれました。紙袋を手渡された時、「重っ.…!!!」となり、これもしかしたら.…?と、ある予感が。
結局、パイもChips付きになっていて(値段は変わらない)テキトーというか太っ腹というか。見た目オール茶色ですが、油はくどくなく、鱈も新鮮でおいしかったです。ただChipsが大量で塩とビネガーをほとんど感じず…その夜だけでは食べきれず、翌日に持ち越しました(笑)。
2店目 ロンドン「Pinner Cafe」:イギリス人は食べない? クラシカルなイングリッシュ・ブレックファースト
2店目、これもホテル近くのカフェ。Googleマップで見つけ、レビューが4.7(5が最高)という高評価だったので行ってみました。
イングリッシュ・ブレックファーストは日本だと「朝の鮭定食」みたいなものでしょうか。日本人も旅館に泊まったりしない限りボリュームのある朝食は取らないことが多いですよね。
わたしたちが店内に入った時、観光客と思われるファミリーとカップル、それに地元の人がいましたが、イングリッシュ・ブレックファーストを頼んでいるのは観光客だけでした。地元の人はビーンズとパンにコーヒーとか、すごくシンプル。
ですがむしろ観光客上等! イングリッシュ・ブレックファースト、カモン! と意気込んで来たのでフルフルのイングリッシュ・ブレックファーストを注文。
《オーダー内訳》
イングリッシュ・ブレックファースト 8.5£=1571円
・コーヒー
・パン2枚(4切れ)
・ソーセージ
・ハム
・焼きトマト
・マッシュルーム
・豆
・ブラックプディング
・トースト
・目玉焼き
ボリュームすご。全体的に茶。あと特徴的なのが黒くて丸い何か。これはブラックプディングと呼ばれ、豚の血に角切りにしてゆでた豚の脂身、小麦粉、オートミール、ニンニクを混ぜたものです(Wikipediaより)。肝心の味は…甘いのか辛いのかよくわからずクセがすごい〜。
ボリューミーだったので少し残してしまい、店主に「すごくおいしかったのだけど…日本人にはトゥーマッチだった」と話したら、「次はあなたのためにスモールサイズを作るよ」とウィットに富んだ返しをされました。さすがイギリス。「ロンドンにはどのくらいいるの?」と聞かれ、今日パリに発つよと言ったら手を広げて「おぉパリ.…!」と感嘆の声をあげてました。まるで俳優のような店主との会話が楽しかったです。
3店目 パリ「Les Deux Magots」:歴史ある老舗のカフェで味わう絶品レバーのステーキ
ところ変わって3店目はパリ。パリはカフェ文化の街。チェーン店はほとんどなく(あるのはスタバくらい)、サービスが行き届いている有名店は値段も高め。サンドイッチなどの軽食から王道のフランス料理まで食べられるレストランのような存在です。
どうしても行きたかったモンパルナスという地区にあるこのカフェ。ガイドブックにも必ず載っている老舗中の老舗です。
パリで合流した母、わたし、パートナー3人でお店に入ったのが午後3時過ぎ。半端な時間でしたが、前菜+メインが食べられるランチセットをオーダーしました。テーブルを担当したギャルソンの人がとても親切で、「3人別々のものを頼んでシェアするのはどうですか?」と英語で提案してくれたので優柔不断かつ色々食べたいわたしたち家族はとても助かりました。
《オーダー内訳》
前菜+メインのランチセット 38€=6176円
・前菜
肉の煮凝り的なもの
秋の味覚のパイ包みパテ
ポロネギとミモザと酸味のあるクリーム
・メイン
レバーのステーキ
鴨の胸肉
ボムロサーモンのパヴェ
あとから見つけたのですがドゥ・マゴのサイトには日本語メニューもあり、これを見ながらだとすごく頼みやすいです。
前菜もよかったのですが、何と言ってもレバーのステーキが素晴らしかった。ギャルソンの人も「すごくフランスらしい料理」と言っていましたが、臭みがまったくなく、衝撃的なおいしさでした。またパリに行く機会があったら絶対に再訪したい…!
4店目 パリ「L'épi du Prince」:これぞパリジェンヌ! リュクサンブール公園で食べるキッシュ&クロワッサン
4店目は、パリで泊まったホテルのすぐそばに見つけたパン屋さん。小さいながらとっても素敵な雰囲気。
平日の朝に行き、キッシュとクロワッサン、コーヒーを購入。その日は冷たい風が吹いて寒かったですが、近くのリュクサンブール公園まで歩き、公園の椅子に座って食べました。
《オーダー内訳》
ハムとチーズのキッシュ 4.5€=730円
クロワッサン 1.35€=219円
コーヒー 2€=324円
パリの公園でコーヒーを飲み、パンを食べるのが憧れだったのでわたし今パリジェンヌしてる.…!と気分は最高潮。キッシュは日本より味つけが控えめ。こってりした印象があったので意外でした。「豆腐っぽいかも」とパートナー。クロワッサンもシンプルでとてもおいしかった。
国民食とも言えるクロワッサンやバケットは1~2€で、お手頃なのが嬉しかったです。あとフランス人は本当に歩きながらバケット食べてました。わたしたち日本人も「本当に立ったままそば食べてる!」とか言われてるのかな?
Googleのレビューは誰かの星、自分の星を見つけよう
ご当地グルメって、地元の人はそんなに食べないとか、昔は食べていたけど今は食べないとか言われます。
たしかにご当地グルメは観光客向け、いわば「観光スポット」なんですよね。ビッグベンやエッフェル塔と同じように、その街らしさが色濃く反映されたもの。でも有名な観光スポットを訪れる観光客が絶えないように、ご当地グルメを求める観光客はいなくならないと思います。
そこで便利なのがGoogleマップとレビュー。お店までの行き方やおすすめメニュー、値段、気をつけることなど、ガイドブックを凌駕するほど新鮮な情報が集まっています。
印象的だったのは、パリでもロンドンでもお店でショップカードをもらったり、「Googleにレビューを書いてね」と言われたりしたこと。Googleマップには世界中の観光客がレビューを書き込むので、見知らぬ土地ではとても参考になります。お店側もその影響力を重視していると感じました。
物価高もあり、お金を無駄にしたくない、失敗したくない。そんな気持ちがGoogleのレビューに人を惹きつけています。わたし自身もお世話になりましたが、そこで気づいたのはレビューは入り口にすぎない、ということでした。誰かの星を頼りにするのもいいけれど、答え合わせではつまらない。レビューにはない体験をすることで自分の星を見つけていく。それが旅の醍醐味だと思ったのです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。みなさんのロンドンやパリのおすすめグルメがあったらぜひコメントで教えてください。おもしろかったよ〜という方はスキやフォローをよろしくお願いします。
普段は広告や文章の書き方についての記事を書いています。「コピーライターになにか相談してみたい、一緒に仕事をしてみたい」と興味を持ってくれた方は、こちらの記事がおすすめです。
文:シノ
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