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飽き性だから、コピーライターになってよかった。
「飽き性」
何でもすぐ飽きが来る性格。
または、そうした性分の人。
<実用日本語表現辞典>
"何でも"は、なんだか蔑まれたように聞こえるけど、渋々、止むを得ず、しょうがなく、大方そうであることは認めます(笑)
私がどのくらい飽き性かというと、読み途中の本があるのに、新しい本を買ってしまう。友達に誘われて始めたボクシングジムの練習メニューがいつも同じであるがゆえに半年で退会。
黙々と同じ作業をこなす、ということが自分にはどうしても合わないようだ。
そう考えると、広告業界に入ってコピーライターになれたのは幸いだったと思う。
なぜなら「コピーライターってどんな仕事ですか?」と聞かれれば、一言では説明しきれないくらい幅が広いから。
どう幅が広いのか?大きくは2つあります。
(1)扱う業種が幅広い
(2)"書く"仕事が幅広い
顔を見せない役者
広告会社は自社商品を持たないので、世の中に商品やサービスがある状態、もしくは新しく作るとき、クライアントさんが「広告を出したい」となればビジネスが成立します。
扱う業種が幅広いのは、商品やサービスの数だけ、広告も作れるからです。
私が今まで携わってきたものだと、飲料、美容機器、洗剤、トイレタリー、不動産、保険、官公庁など。
会社が様々なジャンルのクライアントさんを抱えているので、おかげさまで自分もたくさんの業界・業種に触れることができている。専門的な広告会社だとまた違ったと思う。
たとえば、高齢者向けの健康サプリの広告コピーを書くとなったら、自分は20代だけど、世の中の健康サプリ事情や商品について詳しくなっていくので面白い。
大げさかもしれないけど、顔を見せない役者みたいなところがあると思う。案件ごとにクライアントさんになった気持ちで情報を集めて、言葉の役作りをする。
飽き性は言い換えれば、新しいものが好きで、いろいろなものに染まりやすい。そう考えると、今の仕事が性に合っている。
業界の裏側をのぞけるって貴重だ。知らないまま一生を終えたかもしれないと考えると、裏方でも得した気持ちが勝る。
広告屋だが、何でも屋
学生時代にバイト先の社員の方に「将来は広告業界に入りたい」と言ったら、「広告と言っても、ただ広告を作るわけじゃないよ。机とか作ったりするんだから」と言われて、当時は「???」という感じだったけど、今ならわかる。
広告屋って、何でも屋でもある。
さすがに机を作ったことはないけど、コピーライターがひたすら物書きをしているイメージは間違っている。
今の消費者は糸井重里さんの時代のような、キャッチコピーの一声だけではなかなか心を動かされない。
だから、コピーライターもあらゆる方向から力を試されています。
たとえば、「缶コーヒーのキャンペーンを成功させるためのアイデアを考えてください」というオーダー。これはプランナーの仕事に近い。コピーではなく、企画を提案する。もちろんコピーライターらしさとして、コピーを使った企画を盛り込むこともできる。
会社の先輩は、ゲームのシナリオやキャラクターのセリフを考えたことがある。私のコピーの先生は、作詞したり小説を書いたこともあって、アーティスティックな一面がある。
一見、それは広告と関係あるの?と思うけど、「書く」「言葉を扱う」仕事として捉えると、すごく広い。そこに制限はないのだと思います。
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noteも挑戦の1つでした
実は、「よりみちコピーライター」の活動も仕事の幅を広げるために始めたものでした。
一つは、SNSやマーケティングの知識を増やすため。
単体の広告で物を売る時代ではなくなりました。CMや店頭のキャンペーンも、最近ではSNSと連動して商品やサービスの価値を高めています。
noteとTwitterで活動して得た経験を生かすことができれば、コピーの提案だけでなく、SNSと連動させて商品を魅力的に見せる方法もクライアントさんへ提案できます。
もう一つは、コピーライターとしての表現の幅を広げるため。
コピーライターはあくまで裏方。クライアントさんの伝えたいメッセージを代理で世の中に発信します。そうなると、自分が書きたいことはなかなか表に出しづらい。クリエイターとして自由に表現できる場がないのはどうしても窮屈に感じてしまいます。
なので、noteは仕事とは別の形で自分たちを表現しています。
ですが、ただ自由に書くのではなく、コピーライターだからできることを提供したい。そのために、みなさんの日頃のビジネスシーンで役立つような言葉の考え方・書き方を発信することにしました。
コピーライターという肩書きで、世界を広げたい。
#私らしいはたらき方
このお題に対して回答するならば、"コピーライターの肩書きを持って、言葉を軸にあらゆる活動に挑戦していく"のが私らしいと思う。
今はコピーライターの肩書きにこだわらず、プランナーという大きな肩書きで活動する人もいるし、コピーライター+作詞家、コピーライター+UXライターなど複数の肩書きを持っている人も多くいて、これからの生き方としていいなと思う。
だけど、もともとその幅を作ったのはコピーライターという肩書きがあってこそだと私は思うので、この肩書きを今後も大切にしていきたい。
コピーライターの詳しい仕事内容については、以下の記事で話しています。気になる方は、こちらもどうぞ。
定期的に言葉の考え方・ライティングのコツをコピーライターの視点で解説しますので、よかったらスキとフォローお願いします!(とっても喜びます)
それでは、また。
文:ハギ
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