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【理学療法士と学ぶ】運動と睡眠のカンケイ

【動作・歩行・呼吸の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が及ぼす身体への影響や、生活におけるの悩みとの繋がりについて解説し、その改善方法・予防方法もお伝えしています。

わたし自身が女性ということもあり、特に女性の身体と心について投稿しています。

先日より、女性の身体にとっては【変化】もストレスになること、さらに女性は毎月【変化】が起こるので、よりこの【変化】に応じたケアが必要だということや、生理周期によって睡眠にも影響がある、ということについて書いています。

昨日は、睡眠の質が落ちがちな【黄体期】にしっかり歩いて眠りを良くしよう!という内容で投稿しました。

そもそも、運動と睡眠ってどんなカンケイがあるのでしょうか?今日はそこを掘り下げていきたいと思います。

「身体を動かした日には、良く眠れる」

このことは、多くの人が経験したことがあると思います。様々な実験で運動後は【睡眠の量が増える】ことが報告されています。

一方で、運動の時間帯ややり方によって、睡眠の質への影響が変わることも分かってきました。どのような運動をすると、睡眠の量や質をさらに改善できるのでしょうか?

筑波大学の研究では、少し強めの運動(活発なウォーキングなど)が客観的により安定した深い睡眠を誘導することが明らかになり、また運動することで、全体的な睡眠時間が短くなり、とくに睡眠前半で深い睡眠を強めたり安定化をもたらすことも確認されたとのことです。

また、古くなった皮膚や内臓を修復し、再生を促すのが、質のいい睡眠時に分泌される【成長ホルモン】です。皮膚の細胞が新しくなれば肌がきれいになり、内臓組織が修復されれば健康に繋がります。
この成長ホルモンは、【入眠後から3時間くらいの間に多く分泌される】ので、寝入りを良くし深い睡眠をとることが大切です。

こちらの投稿でも触れましたが、成長ホルモン分泌のためには睡眠前半での深く安定した睡眠はとても重要です。

また、国内外の研究にて、運動習慣がある人には不眠が少ないことがわかっています。1回の運動だけではなく、習慣的な運動によって寝付きがよくなり、深い睡眠が得られるようになるという結果でした。

加えて、運動のタイミングも大切です。効果的なのは夕方から夜(就寝の3時間くらい前)の運動だと言われています。

就寝の数時間前に運動によって脳の温度を一時的に上げ、それによってベッドに入る時にはいるときには体温を下げ睡眠の質を上げる、という方法です。就寝直前の運動は、脳や体を興奮させてしまうので逆効果なのです。

やや強め・習慣化・夕方から夜のタイミングという3点を考えると、【仕事帰りにやや速めのスピード・やや大股で1駅分歩く】ことが、これらをすべて満たしており、理学療法士の観点からもおススメの方法です。

※なぜ大股なのかは、よければこちらを参照ください

理想は1時間ほど歩けることが望ましいですが、前述の3点を考えると最も難しいのは【習慣化】です。まずは負担のない距離から運動を取り入れていきましょう。

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運動習慣作りや自分の姿勢や身体の歪み、呼吸法などの把握・改善はとっても地道ですが、「しっかり取り組もう、改善しよう」と思われた場合は、やはり客観的な指導があることが一番効率的かと思います。

動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。

現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズ、おすすめのトレーニングもお伝えできます。お気軽にご相談ください。

また、もっと知りたいことやわからないことがある場合も、是非コメントや連絡いただけると嬉しいです。

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