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米地 徳行
2021年4月23日 07:29
ヨーロッパは石の文化だといわれます。日本のお城やお寺が木で建てられているのにたいしヨーロッパは、ホグワーツ魔法魔術学校とかモン・サン・ミッシェルとか立派な建物はみな石造りです。モーツァルトの生家だった家が現存するのか再現されたのか忘れてしまいましたが、その家の写真を見たことがあります。その家も石造りだったのですが、床をみると木のフローリングだし、ピアノが木製なのはもちろん、テーブルやデスク、食
2021年4月9日 07:35
木には節があります。節が何故できるかご存知でしょうか?実は私も木の仕事をするまでは知りませんでした。木の節はどうやってできるかというと、木の枝が折れたり切られたりしたあと、その枝の断面がそのまま残ったのが節になります。枝の名残が節なんです。木の手入れをするのに、「枝打ち」をするというのを聞かれたことがあるのではないでしょうか?まっすぐな木に育てるため、という理由もあるのかもしれませ
2021年4月6日 13:15
木は根っこから上にいくほど細くなっています。丸太になった場合も下が太くて上が細くなります。木材業界では根っこに近い方、下のほうを元(もと)、上の細い方を末(すえ)といいます。丸太の材積を計算する場合、元で測るのと末で測る場合とで材積がかわることになります。また、生き物なので曲がってたり凸凹だったり、正確な材積を計算でだすのは難しいです。よって、針葉樹、広葉樹で、はたまた地域によって材
2021年4月5日 07:37
同じ木でも生育している土地や山が違うと性質も違ってきます。同じ木でもです。一般的に北側斜面に生えている木は木目がつまっていて、南向き斜面にはえている木は木目が荒く、柔らかいと言われています。これは、日光がたくさん当たる南側は光合成がたくさん行われ成長が早くなる場合が多いからです。一年に成長する量が多いと木目も広くなり、そのため木目が荒くなり、木材自体も柔らかくなる。逆に日光があたる時
2021年4月4日 07:22
木と樹。どちらも「き」です。どっちがどっちでも私はいいと思っていますが、字が違うのだから意味も違うと言われる方もいらっしゃいます。違いがわかりますでしょうか?そうです。山に立っているきを樹、それを切って丸太にしたきが木です。そうそう、私は大阪の人間ですが、大阪弁では木は「きぃ」と言ったりもします。大阪弁は一文字の名詞に母音をつけることがよくあります。目は「めぇ」だし、歯は「はぁ
2021年3月15日 16:53
借景という言葉があります。日本人は山や樹木など外にあるものまで自分の家の景色として取り込んできました。この借景という言葉、みなさんすぐに理解できました?子どものころ、私はこの借景という意味わかりませんでした。だって、わざわざそんなこといわなくても、外の景色と自分の庭が繋がっていい感じになる、というのはそんなに特別なことではないように思えたからです。でも、それがじつはとても特別なことだと
2021年3月14日 07:07
動物は自分が住んでいる場所に食料が少なくなったり気候が変わったりして住みにくくなったらどうしますか?はい、住みやすいところへ移動しますよね。では、木はどうでしょうか?木は移動できません。移動できない木は何百年も何千年も何万年もかけてその場所に適応していきます。気温や湿度、腐朽菌、害虫なんかにも。そうやってその地域に適応してきた木だけがその地域に残っているわけです。そう考えると、その
2021年3月8日 17:04
日本は国土の67%が森林です。これは先進国では2番めで、日本は世界で2番めの森林大国といえます。国土に占める森林の割合、つまり森林率の世界平均は約30%といいますから、日本の森のある風景というのは世界的にみても珍しい景色なんですね。ちなみに私は大阪生まれの大阪育ち。大阪の森林率は30%…。47都道府県の中で最下位です。大阪の景色は世界標準だったんですね(笑その森林では一年に約800
2021年3月6日 09:19
光合成ってご存知ですか?…って、すみません、ご存知ですよね。では、光合成をナニで学ばれましたか?ナニで?というのもわかりにくいですね。ナニが言いたいかといいますと、私は光合成といえばジャガイモというイメージがあるのです。光合成を初めて習ったのは小学校。植物は日光と水を使って光合成をしてデンプンを作ります。そのデンプンはジャガイモになります。その証拠に、ジャガイモをすり潰したものにヨウ素